濁河川 兵衛谷 2005年7月16日〜18日
メンバー かっきー、よっしぃー
7/16 巌立公園(10:00)---兵衛谷出合(12:40/13:00)---曲滝(14:00)---テン場(15:30) | |
7/17 テン場(7:20)---取水堰堤(7:45)---龍門滝(11:50)---材木滝(12:55)---シン谷出合(15:35) | |
7/18 シン谷出合(6:30)---サイノ河原(10:30)---五ノ池小屋(11:10/1130)---濁川温泉(12:40) |
巌立公園より入渓♪ | 出てくる淵は泳ぐ! |
泳いで取り付く! | ここも泳ぐ!! |
ここは残置スリングを利用して左から抜けた | やっと兵衛谷出合^-^ |
御嶽山西面の溶岩台地に2本の深いV字渓谷を作ってる濁河川と兵衛谷。 今回はその兵衛谷の方を遡行することになった。 入渓点の巌立公園から御嶽山のサイノ河原まで長さ15km標高差約2200mくらい! しかも企画者のやまとさんが仕事のトラブルで無念の不参加となった。どうなることやら^-^; 当日、4時に飛騨小阪でかっきーと待ち合わせのはずが・・・ こちらも仕事の都合で合流出来たのは7時前(><) 下山地の濁河温泉にクルマを1台デポし、入渓点の巌立公園に着いた時にはすでに9時半になっていた^-^; 前日の雨の影響なのか、濁河川をのぞいて見ると水が多そうな感じだ。 目の前には溶岩がまるで屏風のように固まった巌立が迫力だ! さっそく準備して10時にやっと入渓となった。 巌立を挟むように濁河川と椹谷との二俣になっている。 僕達は椹谷の遊歩道に架かる橋のたもとから河原に下りたあと、下流側に少し歩き濁河川との出合に出た。 椹谷を渡渉する際の重い水圧に一瞬嫌な感じがしたが、濁河川は思ったほど水が増えてなくてホッとする。 まずは単調なゴーロ歩きからスタート。 なんせ時間が押しているのでのんびり進むとゴルジュのど真ん中でタイムアウトになりかねない^-^; ヘロヘロで意識が飛んでるかっきーをせかして早足で進んでいく。。 天気も雨が降ったり薄日が差したりとコロコロ変わる。 次々でてくる淵は躊躇なく泳いで通過。水はそれほど冷たくない。。 とても美しい景色なので急ぎ足がもったいないなあ。 インゼルを過ぎてしばらく進むと釜をもった滝がつづくようになる。 最後に出てきた2段2m滝はどこから越えようか悩んでしまう。 弱点を探してウロウロしてると左のバンドの奥に残置スリングありラッキー^-^ これを利用して越えた。 滝の上をへつる際はちょっとスリリング^-^; 再び単調な河原歩きになる。ここで先行されてた3人パーティに追いつく。さすが連休、他にも入ってる人がいてるのね。 僕らと同じく兵衛谷に入るようだ。ゴーロ歩きも飽きてきたころ朽ちた橋の下を通過。 そして左に一ノ谷が入る。 奥に滝が見えるのですぐにわかる。 そのあと今度は新しい鉄橋をくぐる。 これは濁河川にある根尾滝まで続く遊歩道の橋らしい。 少し進むとやっと兵衛谷出合に到着。 ランチタイムにする。 パンをかじりながら時計を見るとまだ1時前だ。 なんとか順調に進んでるようでホッとひといき^-^ |
流木の間をすり抜けたあと、泳ぐ | ここは左手から登った |
「あれがたぶん曲滝だよ〜」と僕^-^ | ここは不安な残置ロープを利用して抜ける |
このあたりは泳いで泳いで泳ぎまくり | 高巻き途中に岩のトンネルを抜けた |
兵衛谷に入ってしばらく単調なゴーロがつづく。 30分ほど歩くと右手に2段の滝を見て、その後谷が狭まってくる。 最初に出てきた淵を泳いで滝を越えると、今度は流木が重なった淵が・・・^-^; 木と木の間をすり抜けてから淵を泳いで次の滝は左手から越えた。 また泳いで正面を見ると谷は左に折れていて立派な滝が落ちている。曲滝20mのようだ。 さすがに名前がついてるだけあって立派だ。 ここは少し戻り、右岸から高巻く。 次に出てくるゴルジュはちょっといやらしかった。釜をもった3m滝を越えて次に出てきたのは2m滝。 ここは右手のつるつるの岩をあやしげなFIXロープを手がかりにテラスに上がった。 支点を確認すると、なんとか持ちそうな感じなので、そのままFIXロープを使って今度は滝上に下降した。 あとから来るパーティのためFIXロープはちゃんと下流側に戻しておく。 ゴルジュを抜けると次に2条3m滝。そして再びゴルジュに突入。 暗い淵を泳いで越えると再び淵が・・ 再び泳いで越えるとまたもや淵が続く。 このあたりはとても谷幅が狭い。 雨も本格的に降り出してとても寒いが次から次と淵が出てきて泳がされる(T◇T) 二人で「また淵やあ〜」「もうかんべんしてくれ〜」と泣き言をいいまくる。 やっと淵から解放されてトユ状の滝を越えると20m滝が立ち塞がったので左岸から巻く。 高巻き途中に岩のトンネルが出てきて胎内くぐり好きのかっきーは大喜び^-^ 谷に戻ると穏やかな河原状になっておりこのあたりで本日は遡行終了とする。 さすがに雨に湿った流木はなかなか火がつかず、寂しい夜になりそう。睡眠不足も手伝って陽も明るいうちに寝ることにした。 明日も長い行程になりそうなので「6時には出発したいなあ〜」 っと打ち合わせのあと就寝。 |
朝一は泳ぎたくないのだが・・・(^-^; | 出口のない滝 |
取水堰堤を越えると・・・ | 兵衛谷は本来の水量になる |
ドドドド・・・ ひょえ〜 | ナメも優雅を通り越してドバドバドバ・・・ |
翌朝陽の明るさで目が覚める。 あわてて時計を見ると予定通り寝坊(><) バタバタ用意して7時20分に出発。 相変わらず変わった形状の壁を持った淵が続く。 すると目の前に変わった滝が・・・ 水流は釜に落ちてるが出口がない。。(^-^? 溶岩質の山はいろいろ楽しい景観を作るもんだ。 ここは滝右手を登って落ち口へ。 そこから5分ほどで取水堰堤が現れる。 堰堤を左岸から巻いて越えると、水量が一気に増えた^-^; これが、兵衛谷本来の水量かあ・・・ ここで先に出発されてた昨日の3人パーティに追いついた。 しばらく進むと釣り師が2名竿を振っていた。 取水堰堤から入ってきたらしい。釣果を聞くとイワナが1匹だけと恥ずかしそう。 昨日のゴルジュ帯ではけっこう魚影が走るのを見たが、人が入りやすい場所は少なくなってるのかな。。 素晴らしいナメ床が続いているが、水量が多いので優雅さがない。。 右手に石楠花沢が入り、その後もナメや釜を持った小滝がつづく。 すると前方に爆音と共にすごい水量の直瀑20mが現れた!! えらい迫力だ^-^; ここは右岸から巻いて滝上へ。 20m滝の上もナメ床が続いていて、とても美しい景色が続いていく。 |
「あれもすごいなあ・・・」 | 「これもすごいなあ・・・」 |
なんと! 岩橋をくぐる竜門の滝 | 岩橋の上で記念撮影パチリ |
20mクラスの滝がバンバン出てくる | 美しいナメも続く |
材木滝20mも豪快 | その後は穏やかに美しい景色は続く |
しばらく行くと前方にまたまたすごい水量の30m滝が見えてきた。。 「あそこまで行くのは泳がんとあかんでえ」「ほなやめとこ」てな具合に作戦会議は簡単に即決。 手前の登りやすそうな斜面から巻き始める。 この高巻きはつらかった(T◇T) 岩壁の手前まで登り左にトラバースするが、猛烈な笹薮でヘロヘロに(>◇<) 尾根にあがり、もひとつ先の尾根を乗り越したところから下降開始。 落ち口に降り立つのに小一時間かかった。 しばらく美しいナメが続き、20m滝を左岸から巻いて進むと天然の岩橋をくぐって落ちている龍門の滝に出る。 これはすごい!! 僕もかっきーも大喜び♪ ここは左岸から小巻きし岩橋を渡って右岸に降り立った。 次に出てきた20m滝は右岸から巻く。ボロボロのルンゼから巻くのだが途中立っている箇所あり。 ここは空身で登り、ザックを荷揚げして通過。以前あったFIXロープの残骸だけ残っていた。 その後もそれはそれは美しいナメが続いていく^-^ しあわせ♪ しばらく進むと何故かハイキングスタイルの人が休憩していた。^-^? すぐに材木滝20mが登場。 なるほど右岸に濁河温泉からの遊歩道がある。 右岸から材木滝温泉?の脇を通り笹薮の高巻きになる。 ここでもヒーヒー言いながら笹を掻き分け進む。 材木滝上の美しい連瀑もまとめて巻いていく。 沢筋にもどるとトユ状滝。釜を持った滝と続き、木の橋を越える。 ここでも釣り師がひとり。 さすが入渓しやすい場所は釣り師がいてはる。 その後もナメや淵や小滝といろいろ表情を変えながら美しい景色が続く^-^ 橋から2時間ほど歩いたところで今日のテン場であるシン谷出合に到着。 ここでシン谷と尺ナンゾ谷に分かれるのだが両方の谷が滝となって落ちている。2つまとめてパノラマの滝と言うらしい。。 出合の左岸、ちょっと高い場所にいい砂地があったのでここでシェルターを張る。 |
パノラマ滝の片割れ シン谷40m滝 | 快適に直登していける |
百間滝50m | 神津の滝50m |
どんどん高度を上げていく | 日本最高所の滝?? 2750m付近 |
源流帯 賽の河原は近い | 三の池を望む 後方遠く乗鞍岳も見えていた |
今朝は奇跡的に5時起床^-^ シェルターから出てみると目の前に2つのパノラマ滝が視界に入り清清しい♪ 今日は頂上まで詰めてから下山し、それぞれ埼玉と大阪に帰らなければならない。 今日も急がないと・・・ 今回は3日とも余裕のある日はないなあ・・・^-^; 6時半快晴の中を歩き出す。 まずはパノラマ滝の高巻きから。右岸のFIXロープを利用して急斜面を登る。 しっかりした踏み後をたどって落ち口へ。 しばらく快適に直登していける小滝が続く。 と安心したのはつかの間、どか〜んと百間滝50mが行く手を塞いだ。。 ここは左岸から高巻き。踏み後はしっかりしてるので問題はない。でもヘロヘロ^-^; 沢床にもどり、進んでいくとまたもや大滝が! これも左岸から高巻く。 またもやヘロヘロ(><) 再び沢床にもどり、進んでいくとまたまた壁が立ってきて20mほどの滝が!! ここは小さく巻けるかと左岸から巻き上がるとその上がゴルジュ状でもう一段滝が・・・ 結局大巻き(T◇T) ガラガラのゴーロ帯はしだいに傾斜をましていき、息があがってくる。。 もう巻きはかんべんしてくれ〜と願いながら歩く。 そんな願いもむなしく出ました神津の滝50m(T◇T; またまた左岸から高巻き。沢床にもどり、長い長いゴーロ帯を登る。かっきーも僕もヘロヘロを通り越してヨレヨレ。 するとまたまた両岸立ってきて滝が・・・ 巻くのかんべんしてくれ〜〜 願いは通じたのかこの滝は階段状になっていて気持ちのよい直登ができた。 快適なシャワークライムでやや正気を取り戻す。 だいぶ標高が上がってるのにしっかり水が流れている。時々伏流にはなるが・・・ そのままゴーロ帯を進むと可愛らしい滝が。高度計を見ると2775m。 まわりの景色から見てもこれを過ぎると源流になるだろう。 ってことはこれが噂の日本最高所の滝か?? ここは右岸のボロボロのガレを登り滝上へ。するとシン谷はいきなり穏やかな源流帯へと姿を変えた。。 広々とした頂上台地を進んでいく。まわりは高山植物がたくさん♪ どこまでも青い青空^-^ まさに楽園にたどり着いた気分。 兵衛谷最初の一滴を見てまもなく登山道に飛び出た。 このあたりがサイノ河原のようだ。 二人ともヨレヨレなので即決で最高峰の剣が峰はパスすることに。 濁河温泉への下山口の五ノ池小屋へむかう。 途中からは御嶽山最大の三ノ池を望みその向こうに乗鞍岳も見えている。 五ノ池小屋で少し休憩して、濁河温泉に下山開始。 いくらヨレヨレでも下りは走る走る^-^; 森林限界を過ぎて樹林帯になる。 降りるにつれ気温もあがり汗だく。 濁河川源流の草木谷沿いの道になると濁河温泉まであと少し。 神社前の橋を渡るとデポ車の置いてる駐車場に飛び出した。。 距離が長く、よく歩いた3日間でした。 しかし兵衛谷は下流部・中流部・上流部とまったく違う顔をみせ飽きることがなかったです。 ここは、やはり全流程を通してこその谷だと思います。 とても素晴らしいところでした♪ |