穴毛谷から抜戸岳 2008年4月29日
メンバー だるふぉ氏、Haus氏、あうあう
新穂高温泉(5:00)---穴毛谷林道分岐(5:20)---穴毛大滝(6:45/7:10)---抜戸岳(9:40/10:35)---穴毛大滝(11:30/11:45)---穴毛谷林道分岐(12:10)---新穂高温泉(12:40) |
左俣林道より穴毛谷を望む | 穴毛谷下部 |
焼岳をバックに登っていく | 四ノ沢はきれいでした |
この谷名由来の穴毛岩 | 穴毛大滝横を登るツワモノ二人 |
篠崎さん&操さんペアとはここでお別れ | 杓子平目指して登る登る |
GWの予定が白紙になったので日帰りでどこか行けないものかと考えてると以前から興味があった杓子平を思いついた。 誰か一緒に穴毛谷に入る奇特な人はおらんか募ってみるとだるだる氏とHaus氏が参加表明。 世の中には危険な場所が好きな人がいてるものだな(^−^) 時期的には少し早いがぎりぎりセーフだろう。しかしなるべくリスクを下げるために早朝の出発とする。 結局4時に出発しようとしたが睡眠不足には勝てず5時になってしまった(^−^; 新穂高の登山者無料駐車場からバスターミナルに移動し入山届を書く。 そこには雪崩発生危険予想マップなるものが置いていたので穴毛谷を見てるみると他の場所と違い雪崩の巣と書いていた。 まあ、飛んで火に入るなんとやらにならんようにだけ気をつけよう。 さて、出遅れたので急ぎ足で左俣林道を歩く。 穴毛谷を正面に見れる場所まで来たので観察すると堰堤あたりまで雪は残ってるようだ。 左俣林道を離れ穴毛谷工事用作業道に入り左俣谷を渡る。 すると前方にスキー板を担いだ2人組が歩いているのが見えた。 追いついてみると以前真夜中の白出沢出合でお会いした操さんとよく記録を拝見していた篠崎さんのペアでした。 お二人は笠ヶ岳を目指してるとのこと。途中までは同じルートなので抜きつ抜かれつ登っていくことになる。 堰堤群はまだまだ雪で埋まってるものが多くラクショーで進んでいく。 一ノ沢を過ぎたあたりでだる氏とHaus氏がシール歩行に変える。 わたしは雪面が固いのでアイゼンをつけてつぼ足を続けることに。 目の前には穴毛谷が両岸切り立ったまま奥へ奥へと続いている。操さんと篠崎さんペアはだいぶ先に進んではる。 いよいよ我々も雪崩の巣の中に入っていく。 さすがに谷中はデブリランド状態。 左右から入るほぼ全ての谷からデブリが出ている。 こわいこわい(>◇<) 三ノ沢出合付近でアイゼンを装着してる操さん篠崎さんペアに追いつく。 こんな薄気味悪い谷の中で他パーティと同行できるのは心強いものだ。 なるべく気温が上がらないうちに通過してしまおう。 意外にきれいだった四ノ沢を横目に見ながら登っていくと右手に穴毛岩が登場。 この谷名の由来ともなった岩らしく、はたして写真を載せていいのかどうか考えてしまう景観だ。 やや傾斜を増しながら谷は続く。左から五ノ沢が入ると谷は右に曲がり穴毛大滝が見えてきた。 振り返るとシール登行の我がチーム二人組みはデブリ通過で苦労している。それを見ながら優越感にひたる。うしし。 とりあえず穴毛大滝横まで登り後続を待つことにする。 谷中での休憩は常にあたりに注意を払わないと怖い。いつブロックや落石が音もなく滑り落ちてくるかわからない。 この先はザイテンタールと呼ばれるルンゼ状の急斜面が続く。 雪面も固いのでさすがにシールチームはアイゼンに履き替えるようだ。これで優越感もなくなった(;◇;) 先に出発された操さん篠崎さんチームが快調に登っていくのが見える。 我々も追いかけるように後に続く。ザイテンタールの途中から雪の繋がってる箇所を使って小尾根を越える。 越えた先は穴毛大滝から続く本谷で杓子平へと続いている。 笠ヶ岳へ向かう操さん篠崎さんチームとはここでお別れ。我々は本谷を詰めていく。 |
杓子平は素晴らしい場所 | 杓子平をどんどん登る |
抜戸岳でにゃー | 稜線から滑り降りる |
槍ヶ岳をバックにテレマークターンのHaus氏 | 穴毛谷目指して滑り降りていく |
ザイテンタールから穴毛谷に突入 | 穴毛大滝下で小休止 |
どんどん登っていくと谷は大きく広がり杓子平の末端に入ったようだ。 だる氏とHaus氏はすかさずシール歩行に切り替える。 わたしは中高年ハイカーのプライドと意地でそのままつぼ足を継続。 高度をどんどん上げて行くと右手に穂高の稜線が見えてくる。 気温もどんどん上がってきてつぼ足だとしずむようになる。 シール歩行がうらやましいがハイカー魂でがんばる(>◇<) いよいよ先に稜線が見えてくると傾斜もどんどんきつくなる。 稜線直下は吹き溜まりで雪壁になっているのでキックステップで慎重に這い上がった。 稜線に上がれば360度の大展望。風があるので雪面はクラストしている。 後続のシールチームは雪壁の前でアイゼンに履き替えている。 なぜか岐阜県警のヘリが旋回して我々を観察している。 まあ、遭難予備軍みたいに思われてるのだろう。 抜戸岳(2812.8m)のてっぺんでランチを食べていよいよ滑降開始。 稜線からの出だしは急斜面。一発目のターンが決まればあとは心を開放させて杓子平の大斜面を楽しむ。 槍穂高の稜線を見ながら大満足の滑降が続く。 途中笠ヶ岳を見上げると操さん篠崎さんペアが山頂から滑り降りるのが見えた。きもちよさそうだ! そのずっと下の斜面に人のような影が見えているが結局何かわからずに終わる。 これは後ほど五ノ沢を詰めあがった☆谷さんだったと判明。☆谷さんとは昨年小倉谷の帰りにお会いしている。 狭い世界なのでいろんな人とどこかで繋がっているなあ〜 どんどん高度を下げると杓子平は急激に狭まってきて穴毛谷に吸い込まれる。 穴毛谷への進入路を偵察しながら滑ると上手い具合にザイテンタールの上に出た。 急斜面の上にデブリと雪崩跡の縦溝で滑りにくい。 狭い範囲でターンしながら高度を下げていく。穴毛大滝を過ぎたあたりで小休止。 ここは谷の中でも唯一ザックを降ろそうかなと思える場所だ。 休憩しているとまたまた岐阜県警のヘリが旋回して観察される。はいはいさっさと降りますって。 ここから先はもう休憩する場所はない。どんどん滑る。谷中はデブリランドだが雪が緩んでるのでなんとかなる。 堰堤群を通過してやっと安全圏に到着。板をはずしてあとは林道を新穂高温泉に歩くだけだ。 穴毛谷の状態もまずまずで目的の杓子平も満喫できて大満足な1日でした。 だる氏、Haus氏楽しい1日をありがとう! |