千枚小屋
混雑緩和のためキャンプ場敷地に2000.10(手前)および99年(後)にできた増築棟
焼失前の懐かしい千枚小屋(93年8月)
連絡先/(株)東海フォレスト南アルプス予約センター TEL0547-46-4717
収容人数/80人
営業案内へのリンク
(東海フォレスト山小屋案内)
 最近静岡県は南ア南部の小屋の建て替え事業を次々と進めているが、そのきっかけになったのはこの小屋だという。そもそも裕宮(現皇太子)が1986年8月に登山で千枚小屋の旧小屋に宿泊した後、静岡県知事が千枚小屋に視察に来、「ぼろい小屋にお泊めして申し訳なかった」という訳で鶴の一声で建て替え事業が始まったのだという。
 その建て替え事業の第一号が当小屋であり、小屋の真ん中にすばらしく太い地元の木を使った大黒柱が一本通り、食堂からはお花畑が一面に見渡せ、収容力も現在より一回り大きな、非常に立派な小屋が建てられた。小屋番も大変気さくでいかにもベテランの山の親父という感じの方で、食事もおいしく、私としては南ア1押しの小屋と考えていた。
 しかし、残念ながら93年10月末の小屋閉めの翌日その小屋は冬季小屋として残された旧小屋共々焼失してしまった。小屋閉めの際、火の始末が不完全だったらしい。この事故の後、東海フォレスト委託管理の各小屋では薪ストーブ追放令がでて一斉に薪ストーブがなくなってしまったが、最近また復活してきているようだ。
 95年秋には再建されたが、残念ながら小屋の規模は一回り小さくなってしまい、食堂からお花畑を見ることもできなくなってしまった。しかも、その後東海フォレストが大井川上流の電源開発工事の終了とともにリムジンバスによる乗客の送迎を再開したため、静かだった南ア南部の静岡側もどっと登山客が押し寄せるようになり、千枚小屋はロケーションもよいこともありシーズン中は、特に便が島の小屋が閉鎖後、混雑が激しくなった。また旧小屋も焼失してしまったので、赤石小屋のようにそれを活用することもできず激混み状態になっていたが、さすがに1999年〜2000年に増築棟を設置して混雑緩和を図っている。
 小屋番さんは焼失再建後3代目。現在の小屋番さんはここのところ定着しているようだ。
個人的お薦め度☆☆☆★

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リンク修正 2001.6/写真追加2001.9/記事修正2002.9