◇牧師室より◇
この世に、軍事力や武器・凶器を用いて解決できることなんてあるのだろうか。パレスチナのガザ地区から、武装組織ハマスがイスラエルを攻撃した。イスラエルがガザ地区への報復攻撃を行おうとしているのを誰がとどめられるだろうか。状況は悲観的だ。ウクライナでの戦争の長期化、ミャンマーの混沌…そうした背後に、軍需産業で大儲けしている人々がいる。私たちの国が(本当は)知っているように、一度起きてしまった戦争や殺りくの後始末は、50年、100年経っても終わらない。だが、次の戦争に向けて準備しようとする人々がいるのはどうしてか。武器をとれと命じる国家や人は、その後に起こることの後始末を引き受けることはない。後始末の時代から出発した人々が、二度とそうした命令に従わず、不服従でいることは大切だ。しかし、それだけで戦いをなくすことはできるだろうか。 (中沢麻貴)