牧師室より

 四度目のワクチン接種を申し込んだ。コロナ感染再拡大で種々の平和集会が中止やリモートになった。代わりというわけでもないが家で読書。一冊は、近藤喜重郎さんの平和聖日講演会に関連して『ロシアの源流』(三浦清美著)。紙の本はすでに絶版だが電子書籍なら手ごろな価格で購入可です。それと、小説『パンとサーカス』(島田雅彦著)。今年3月に刊行され、「要人暗殺」という出来事が実行犯の背景も含めて緻密に描かれており、首相銃撃事件を予見するかのごとき内容と注目されている。日本社会の現実を鋭く描き出している。「私の予言が外れたほうが、世の中はいいほうに向かうのだが、このままでは確実に暗黒時代のドアが開く」とは著者の言葉だ。(中沢麻貴)