牧師室より

 6月末ドイツで開催されたG7サミットに関連し公開された写真をめぐり、世界に波紋が広がっている。首脳七人とEU代表二人の集合写真において、女性はフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長のみ。ドイツのメルケル氏が引退したことによって、サミットを構成する「先進七か国」の首脳は全員男性となったのだ。これらの国々は、合計すると人口では世界の10分の1、世界のGDPにおいては4割を占めている。そこに女性のリーダーが不在となるのは16年ぶり。同時公開された「首脳の妻やパートナー達がカジュアルな服装で花咲く野原でのノルディック・ウォーキングを楽しむ」写真も含めて、国際的な政治の場面での女性不在と報道における女性の描かれ方(位置づけ)に対し、世界中から「女性はどこ?」「女性たち、リーダーに立候補して!」「女はお花畑を歩いていればいいと思っているのは誰?」などのブーイングが巻き起こっている。ブーイング発生は一歩前進だが、そもそも「主要国」という考え方に大問題があるのも痛感する。

私が牧師になった22年前、「やっぱり主任牧師は男でないと」と、教会役員をやっている高齢男性から言われ、興味深かった。 (中沢麻貴)