牧師室より

『信徒の友』1月号に、ジョン・バニヤン著の「『天路歴程』を読もう」という記事があった。紹介者の下田尾治カ氏は、私がT神学時代の友人で、当時は隣の大学の学生だった人だ。懐かしく思い記事を読んだ。

『天路歴程』の主人公の名は「クリスチャン」。救いを求める彼に、「福音伝道者」という名の人が現れ、「天の都」を目指すべきだと告げる。そこで主人公は「天の都」を目指すのだが、そのために多くの試練に出会うのである。しかし「信仰」や「希望」という名の人たちが現れ、助けられつつ旅をするという話だ。

私たちはキリスト者として生きる道を選択したことで、負う必要がなかった試練に遭うことがある。しかし振り返ってみると、その試練という塩によって味付けされ、私たちの人生は豊かにされるのだと思いつつ、下田尾氏の記事を読ませて頂いた。

「信仰とは何か」を考える方に、『天路歴程』はお勧めである。

(中沢譲)