『フォーリン・アフェアーズ・リポート』(7月号)に、「新型コロナの不都合な真実−永続化するウイルスとの闘い」という記事が掲載された。その中で「COVID19パンデミックを引きおこしたウイルスは(変異を繰り返して)消滅しない」とあった。厳しい現実である。
また、『100年前のパンデミック』(新教出版社)という書(ムック)が出版された。かつての「スペイン風邪」に教会はどう向き合ったかという調査報告書である。当時の日本(内地・外地)でも多くの犠牲者が出ている。しかし第一次世界大戦中ということもあり記録が少ない、そのため各教派が発行している新聞を調べたのだ。この書の執筆者が指摘していたのは、当時の教会の問題点は、スペイン風邪を「信仰的・神学的」に受け止めなかった点だ。私たちは私たちの今の経験を、後世に伝える責任があるのだと感じた。
(中沢譲)