牧師室より

外出自粛と在宅勤務。呼びかけられて気づくのは、私たち牧師は、もとからそういう生活が基本だったということ。世間の皆さんに申し訳ないくらい平素とあまり変わらない日々を過ごしています。説教原稿を書くのも週報を作るのも、在宅ないし在教会勤務です。皆さんに発送するものや、メールでのやり取りの増加はあります。一方、諸集会が休会なので、負担が増えたというわけでもありません。いつ皆さんが教会に戻って来られても大丈夫なように備えておかなければ、と思います。

 むしろ、職場や教育機関が様々な制限を受けていることによって、経済的にも体力的にも、非常な困難を強いられている方々があり、心が痛みます。倒産や失業、過労による健康被害などをいかに減らすか、密なコミュニケーションに基づいて行われてきた相互扶助や教育をどのような工夫で代替するのか、引き続き知恵を絞る必要があります。

 馴染みの美味しいラーメン屋さんでは、密を避けて席数を減らし、テイクアウトも始めたところ、常連さんたちがせっせと協力し、私たちも含め、来店時間をずらすなどの工夫もして、売り上げが減らないように応援していたのですが、持続化給付金を受けるには、前年同期より50%売り上げ減が条件ということで、しばらく閉店することになりました。難しいものです。けれども、小規模小売業や教会は、地域に根差して、いろいろな助け合いをしつつ、創意工夫をするうちに、お互いの絆が深まれば、それは財産になるのだと思いなおしました。いろいろ手探りですが、ラーメンをすすり、讃美歌を大きな声で歌える日まで、めげたりしてはいられません。しぶとく粘り強くありたいものです。(中沢麻貴)