牧師室より

先週日曜、台風接近にもかかわらず、日中は天候がもちこたえ、敬老の日合同礼拝を多くの方々と共にできて感謝。午後の役員会は、議長が「台風が来るので早く終わりましょう」と宣言、終了は早めだったが、その後に印刷作業や細かい打ち合わせなど諸々の奉仕を片付けてからお帰りになる役員諸氏の熱意に脱帽。

 夜半過ぎから風のすさまじさに、まんじりともせず朝を迎えた。教会建物は、若干の雨水侵入箇所があった程度で大きな被害はなく、ひと安心。しかし屋上の排水溝を、日曜朝に掃除しておいたのに、月曜朝には屋上に水が溜まっていたので驚き、排水溝を点検したら飛ばされてきた街路樹の枝葉がみっちり詰まっており、初めての経験で驚いた。都内でも排水路が街路樹の枝葉でつまって道路冠水とのニュース。前週の大雨の際には、教会敷地内のマンホールの蓋が、水圧ですべて開いてしまい驚いたが、今回の台風では、それはなかったので、雨量より強風の被害が大きいと感じた。樹木は枝葉の飛散や倒木で被害も生じさせるが、強風への緩衝の効果もあると思う。

 月曜は市内の実家で、庭木の折れ枝の片づけ。隣地から竹が風にあおられ、実家の屋根と雨どいが損傷したので、よく見ようと家の裏手に回ろうとしたら、巣を破壊されたアシナガバチが、さっそく巣の再建にかかっているのを発見。慌てて撤退、行政の窓口経由で駆除の依頼。気の毒だが蜂には退去願って、家の破損箇所修理の手配などに追われた。

 週日は、台風15号の各地の深刻な被害が徐々に判明して愕然。ことに、酷暑の季節に停電すれば命にかかわるのに、そうした事態への対応策が遅れていると感じた。その一方、組閣後の記者会見で、社会保障について「大胆に改革」と述べる総理に、目の前の「社会」で起きていることが見えているとは思えなかった。自衛隊はやめて災害救助隊にしようという、愚かな私の夢は、誰とも共有されないので寂しい。「剣を打ち直して鋤とし/槍を打ち直して鎌とする(イザヤ24より)」日は遠い。Facebookの交流で教えてもらった、災害からの生活再建を地道にサポートするNGOに微力だが協力した。今読んでいる本は、『地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』。読み始めたのは台風前からだが、これもSNS経由で、北海道で公務員をしている友人に教えてもらった。「教会がヤバ」くなる前に読み終えたい。凡人にできることを探り続けるしかないと思う。(中沢麻貴)