牧師室より

先週火曜、「旧約を読む会」の後で参議院選挙の期日前投票に二人で行ってきた。三十代から私と同世代の女性の友人たちに、期日前投票を利用している人が多い。クリスチャンの友人たちは、教会で何らかの奉仕をしているお年頃なので日曜が忙しいという私と同じような理由。次に多いのは、日曜に出勤しているという理由。そして日曜は家族のために忙しいという理由。同世代の多くは、多忙なので滅多に顔を合わせる機会はないが、SNSなどで近況を知らせ合ったり、考えていることを交換し合ったりしている。そうしたつながりの中での「投票率」は、マスコミで発表されるよりずっと高い。みんな見聞きする政治のありようや、暮らしの中での実感において、様々な危機感を感じているから。

期日前投票が以前より利用しやすくなったことや、会えなくてもSNSを通じて意見交換したりできるようになったことは、時代の流れの中で良くなったことだと感じる。先週は、SNSに投稿するたびに、文末に投票を呼び掛ける「…それにつけても、◇\(^o^)/投票しよう!」という絵文字入りのコメントをつけたりした。孤独だと自分が民意の一部だということも忘れがちなので、互いに呼びかけ合うことや政治の話をタブー視しないことが大事だと感じる。

良くなったこともある一方、悪くなったことも。先週、札幌と大津で、与党の選挙応援演説中にヤジを飛ばしたり、反対のプラカードを掲げようとした人が、警官に体を押さえられたり、取り囲まれて演説会場から遠い地点まで押しやられたり、その後もしばらくつきまとわれたりする事件が起きた。演説の声を聞こえなくする大音量で妨害したのではない。たった一人で反対の意思表明をした人に対する仕打ちとしておかしい。                   ◇\(`` )(中沢麻貴)