牧師室より

次週の主日礼拝説教をしてくださる弓削礼子宣教師について、少し紹介させていただきます。

 最初の出会いは、彼女が捜真女学校の生徒で、たしか高校一年生の生物の授業でした。目のクリクリした真面目に勉強する生徒さんという印象があります。しかし、彼女は音楽を勉強することを志し、私は生物受験の選択科目の担当でしたから、あまり多くの時間を共にすることはありませんでした。その後、大学で音楽を専攻し、ゴスペルクワイヤの指揮者やディレクターとして活動されたのですが、今から9年ほど前、かつての同級生で、私とずっと交流のある生物専攻の友人を通じ、アメリカのジョージア州にある神学校で教会音楽の専門家、そして牧師になるために勉強中と知り、驚きました。

学ばれたのは、Interdenominational Theological Center(ジョージア州アトラタにある単科大学)です。神学修士(聖書学)を取得、さらに勉強を続け、昨年、所属教団であるアフリカンメソジスト監督派シオン教団のTraveling Preacher のライセンスを取得されました。日本語にするなら巡回宣教師という資格です。帰国中は、横浜上原教会に出席、そこで子どもの教会の奉仕や主日礼拝の説教をされています。また衣笠病院のホスピスで、嘱託のチャプレンとしてもお働きです。この教会の礼拝にも数度、出席されました。

 今回、弓削さんから、日本での宣教師としての実績を積むひとつとして、横浜港南台教会で説教の機会をいただける可能性はありませんか、というリクエストがありました。所属教団で按手礼を受けるための課題かつビザ申請のための活動記録としても、日本での活動実績が必要とのことでした。役員会に相談したところ、主日礼拝での説教をお願いしようということになった次第です。

 弓削さんが所属されるアフリカンメソジスト監督派シオン教団は、1821年創設の歴史ある教団です。米国のメソジスト監督派の教会の中でも、少数者の視点に立った神学を重視し、特徴ある歩みをしてきました。どうぞ次週をお楽しみに。               (中沢麻貴)