牧師室より

新年のご挨拶を申し上げます。

今年もよろしくお願いいたします。

 さて、昨年も日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)の呼びかけによる「使用済み切手運動」へのご協力ありがとうございました。教会玄関ホールに設置した専用箱を利用して、ご協力いただき集めた使用済み切手を、子どもの教会のサフラン・クラス(中高生)の分級で、仕分け作業をし、数度に分けてJOCSに送ることができました。1年間で、合計約3sの使用済み切手を送ることができました。

 JOCS切手部の広報によると、切手は1sで平均約5,000枚程度だそうです。そして、5,000枚でタンザニアの看護学校での約1年分の教科書代に、7,500枚でバングラデシュの看護学校での1か月分の授業料に、18,000枚でウガンダの助産師学校での半年分の実習費になるそうです。私たちが1年間で集めることができた切手で、例えばタンザニアで勉強している助産師の卵さんたち3人に1年分の教科書を送ることができたと考えると、嬉しくなります。

 サフランのみんなとの、切手仕分け作業は、ちょっと大変ですが楽しい時間でした。JOCSのルールに従って、日本切手と外国切手、さらに台紙ありのものと無しのものを仕分けして袋詰めしていきます。切手が破損しているものを除外し、収入印紙やベルマークなど切手以外の混入物を除いていきます。色とりどりの切手、特に普段目にする機会の無いような珍しい外国切手や、日本の古い切手などを眺める楽しさもあります。私個人としては、「琉球切手」(米国統治下の沖縄で発行されていた額面3セントとか8セントの切手)を見つけて、ちょっと興奮でした。一緒に作業している中高生には、なぜ沖縄で額面が日本円ではなく米国通貨の切手が発行されていたのかを説明する機会となりました。自分の学費はまだ親に負担してもらっている中高生にとって、誰かが勉強する費用をこうして応援できる経験は新鮮です。それに、そうやって勉強して助産師さんや看護師さんになった人が、遠い国で、たくさんの赤ちゃんや患者さんの命を助けると考えると、自分も間接的にですが、誰かの命を助けたのだと思い描けて素敵ではありませんか。ふだんそんなには、人命救助の機会はありませんから。

年賀状も一段落。書き損じはがきや外国コインもJOCSでは集めています。ぜひご協力を。 (中沢麻貴