◇牧師室より◇
2年前から、牧師が教会員の皆様にお渡しする誕生日カードを、自家製のものにしました。写真に聖句をあしらってデザイン(と呼べるかどうか心もとないですが)した写真葉書です。礼拝を欠席された方にも、切手を貼って送れるので便利です。1年分の葉書用紙は、まとめ買いすれば、徳用パックも利用できるので、市販の誕生日カードや絵葉書を買うより、かなり節約にもなります。前任の教会でも、誕生日カードは、手作りしていました。
新年度になって、カードのデザインも新しくしました。毎年、誕生日にふさわしい聖句を選ぶのに、苦労します。短くて、誕生日にふさわしい神様からのメッセージが感じられる聖句を、探します。うろ覚えで、いいなと思って聖書を開いてみると、自分が覚えていたのは口語訳の言葉で、新共同訳では印象が異なって、ちょっと違うかな、となることもしばしばです。聖句の記憶が、口語訳ヴァージョンから新共同訳へとアップデートされていないのは、勉強不足の表れかもと、反省です。
写真の構図は、基本的に毎年同じにしています。私たちの教会の十字架を、雲の浮かんだ空を背景に撮影したものです。教会三階の牧師館の窓からは、そびえる塔の十字架が、ちょうどその構図で見えます。なかなか教会にいらっしゃれない会員の方にも、教会の十字架の姿をお届けしたいな、という思いがあります。ただ、教会玄関の側から見上げた十字架と印象が違うので、「素敵な十字架ですね、どこかヨーロッパの教会ですか」とお尋ねになった方もありました。また、あの構図では、十字架を裏から見ていることになるのですが、この世の荒波に向かって、主イエスが私たちの先頭に立って進んでくださるのを、後ろからついていく感じ、と思ってください。
一昨年は、暑い日の青空に力強い積雲、昨年は、朝焼けの空、今年も、夜明けに闇が退き始めた空です。雲が映っている構図にこだわっているのは、旧約聖書で、雲が神様の臨在のしるしだからです。主の十字架と、天の蒼穹と、臨在の雲で、お誕生日をお祝いします。 (中沢麻貴)