牧師室より

 ひょんなことから、ある本を手にした。深夜、ごそごそと、人目を忍んで聖書を読んでいる私とは異なり、陽の当たる明るい世界で輝いている、元気印の女性が書いた本だ。

 自身の紹介文には、「家族や友人以外のたいていの人からは『何者?』という反応をされます」。「横浜で生まれ育った私は、航空会社で働く両親のもとで、何不自由なく豊かな環境にありました。」「ギャル全盛だった高校時代、…ファストフード店で時間を忘れるほどおしゃべりに花を咲かせたり、さらにはティーン誌の読者モデルも経験しました」とある。実際「何者?」と思うほどの肩書き。「観光ガイド、日本のテレビ・雑誌の案内役、コーディネーター業のほか、通訳、レゲエアーティストの日本ツアーブッキング、日本の音楽関係者の仲介人、ライター、土産物開発会社社長」など。本の帯には、「イエローキャブ」(芸能プロダクション)でサトエリ、MEGUMI、小池栄子をブレイクさせた人物とある。

貴重な数々の体験が、彼女を形づくり、彼女の金言を生み出していると思われる。一部紹介したい。

ジャマイカ在住の彼女はこう語る。「一度きりの人生、明るく楽しく元気に生きたもん勝ち。ストレスに押しつぶされて心を病んでしまったり、体を壊してしまったりしたのでは、まったく意味がありません。」「うれしいことや心地よくいられる場所、好きな人、楽しい時間を知っていれば、たとえ苦しいときでも、自分にとって気持ちのいい風を吹かせることができます。」「自分を大切にしていれば、きっと明日は“アタシ”の風が吹く。さあ、あなたの風を吹かせてみましょう!」。

そんな自由人である著者が、ご両親についてこう書いている。「父は厳格だけれど、性格はおおらかでざっくり物事を考えるタイプ」「母はお嬢さん育ちで気が強い性格ながら、実はロマンチストな一面もある人」。お気づきだろうか。そのご両親とは、岡本史男兄・由美子姉である。『「まずは行動」する人がうまくいく』(岡本まい著、WAVE出版、2017613日発行)。この書は、彼女の隣人たちへの活動報告であると同時に、読者に元気と人生への指針を与える、心温まる書である。   (中沢譲)