牧師室より

 テーマパークと呼ばれる、テーマに沿った演出が全体に施されている巨大施設が人気だが、有名な“TDL”にも“USJ”にも行ったことがない。子連れで行くチャンスに恵まれなかったし、音が大きくて人が多い場所が、苦手である。変人だろうか。

 テーマパークの宣伝に、違和感がある。複数の有名施設で「イースター」をテーマにしたイベントが花盛りなのだ。ハロウィン、クリスマス、ニューイヤーときて、次はイースターというようなスケジュールが、「夢の国」で流行なのだろう。卵やウサギをデザインや商品にした商業戦略で、華やかなイベントが盛りだくさんだ。でも、である。こうしたイースターイベントは、レントの期間からどんどん始まっているのである。ゆえに、これはキリスト教とは関係がないのだろう。世界各地に施設を持つテーマパークでも、イースターを前面に打ち出しているのは日本の施設だけだったりする。海外の施設では、様々な宗教的背景の人々に来てもらいたいから、イースターを前面には打ち出さないと推測する。ということは、日本のクリスチャンは、商業戦略上の配慮の対象外のマイノリティなのだろうか。  (中沢麻貴)