牧師室より

教会総会のことを、「教会会議」と呼んだりします。日本基督教団教憲第7条に、「本教団の所属教会は…教会総会をもってその最高の政治機関とする」と定められており、それに基づいて所属教会は、教会規則を定め、それに基づいて教会会議を行っています。

 周知のとおり、日本基督教団は合同教団です。1941年の合同によりはじまり、1969年の沖縄キリスト教団との合同を経て、今日に至っています。この合同には、監督制、長老制、組合派(会衆派)の教会が参加しており、ひとことで「教会会議」と言っても、その言葉からイメージされる内容はずいぶん違っていたことでしょう。

 しかし今日では、多くの教会において、教会員全員(現住陪餐会員)が参加する総会を「最高の政治機関」とする教会運営が行われているように思います。

 キリスト教にはいくつもの教派があります。各教派は独自に教会政治のスタイルを形作ってきましたが、どのような伝統であったとしても、共通している一つの認識があります。それは、教会が「キリストのからだ」であるという認識です。

 コリントの信徒への手紙一に、このようなパウロの言葉があります。「あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。神は、教会の中にいろいろな人をお立てになりました…」(Tコリント12:27-28)。このパウロの言葉によって、教会は「キリストのからだ」であるために尽力してきたのです。「ひとつ」である。この信仰こそが、合同教団である日本基督教団を成り立たせているのであり、また私たちの教会を支え、励ましてきたのです。

教会会議に求められているのは、主のみ言葉に従っているかどうかであり、それは、聖書に聞くということです。そして福音とは、「正しさ」を問うことではなく、招きであると理解しています。

(中沢譲)