牧師室より

「港南9条の会」が計画した、池住義憲先生をお招きしての講演会は雪のため「延期」することにした。

安倍首相は戦争のできる、またする国を作ろうと懸命である。集団的自衛権の行使を、憲法解釈による変更で可能にしようとしている。憲法解釈を担当してきた内閣法制局は一貫して、集団的自衛権は憲法に違反するとしてきた。国会で、法制局が従来の主張を繰り返していたら、安倍首相は苛立ち、発言を求め「(憲法解釈の)最高責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長官ではない。私だ」と答弁した。選挙に勝てば、時の政権の判断によって、憲法解釈を自由に変更することができるというのであろうか。

立憲、法治国家からほど遠く、フランスのルイ14世の「朕が国家である」という言葉を思い出した。今回の憲法解釈といい、世界に軋轢を生み出した靖国参拝といい、安倍首相を辞任に追い込めない野党と自民党良識派の非力が残念である。