◇牧師室より

日本の教会は、朝礼拝と夕礼拝、そして水曜日か木曜日の夜の聖書研究・祈祷会の三つの集会で伝道をするのが伝統的な形でした。

私は旧メソジスト派の教会で信仰を養われてきました。メソジスト教会は地域に住む会員の交わりを深める家庭集会を重んじていました。ですから、私も地域ごとの「家庭集会」を開いてきました。そして、初心者向けの「入門講座」、旧約聖書を読むことが少ないので「旧約を読む会」も始めました。聖書の学びが、信仰にとって最も大切ですから、何時でも、何処でも出席し易いように、週間の諸集会を多くしてきました。これほど多くの集会を持っている教会は少ないでしょう。

祈祷会に関しては、赴任した当初の「洋光台港南台伝道所」でも水曜日の夜、行われていました。しかし、参加者が少なく、固定化してきたので中止しました。その後、祈祷会をしたいという要望が出されました。諸集会の前後に祈ることによって、祈祷会の代わりにしようとしましたが、やはり祈祷会を持ちたいという意見は続きました。この地域は、夜の集会は集まり難いので、月の第1土曜日の午後130分から、聖書研究ではなく、会員の奨励によって「祈祷会」を持つことにしました。

祈祷会は、私が司会をしています。黙祷、讃美歌、聖書朗読、祈祷と続き、その後、奨励者にお話をしていただいています。お話は基本的には祈祷を促す奨励ですが、証、信仰に関する感話、現在の生活の模様など、全く自由に話しています。

礼拝担当役員が名簿に添って奨励を依頼していますが、断る人がおられ、困惑しています。仕事や、体調によってできない人もおられるでしょう。しかし原則的に、全ての会員に奨励は回ってくると思っていただきたい。信仰深い話や、上手な話でなくとも、今、考えさせられていることを、お話しくだされば十分で、互いに理解し合う喜びがあります。奨励を依頼されたら、まず祈祷会に出席してみてください。堅苦しい会ではなく、心を開いて祈って平安をいただき、神の導きを祈る会です。会員の奨励によって、出席者が増え、励まされていることを、私は嬉しく思っています。

奨励の後、奨励者が祈り、讃美歌を歌います。そして、私が予定されている教会の諸集会を紹介し、祈っていただきたい項目をあげ、出席者が順次祈ります。最後に、皆で「主の祈り」を捧げます。祈りによって新しい力をいただきます。奨励に当たったら、日頃の会話のように、自由に率直に心の内をお話しください。