◇牧師室より

チェルノブイリの原発事故後、被曝した子どもたちを日本に招く運動が広範囲で行われていた。牧野美登里姉も精力的に取り組んでいた。

子どもの教会の夏季キャンプ地は、箱根の手付かずの森、アスレチック、プールなど、思う存分遊べる環境にある。福島の子どもたちは、外で遊べない状況なので、キャンプに招いたらどうかと子どもの教会リーダー会に提案し、話し合った。

1月の教職研修会で「東北ヘルプ」の三枝千洋牧師に聞いたところ「しないより、した方がいいでしょうね」という返事だった。ところが、今回の被災地訪問で、「意味のあることでしたらやりましょう」という役員会の意向を伝えたところ、「生きた関係を結ぶことは意味がありますね。福島の教会に問い合わせてみましょう」と積極的な返事だった。

『週刊金曜日』で「低線量被曝と子どもたち 短期休養のすすめ」を特集している。チェルノブイリから150キロほど離れた汚染地区のルギヌイでは、9年後、10人に1人の割合で甲状腺疾病が現れ、更に1,000人中13人に甲状腺腫瘍が見られると報告している。福島市、郡山市はルギヌイより汚染度が高いという。高い疾病率が懸念されている。

自由に野外を駆け回ることでストレスを発散させ、体内の放射性物質を減らす短期休養が求められている。子どもたちと母親を、汚染地区から離す運動が、有志の民間団体で相当数行われている。

今年の夏季キャンプに3〜4家族を招き、前後に各1日、教会員宅でホームステイをし、2泊3日、箱根の自然で中で、思う存分遊ばせたい。もちろん、交通費、宿泊費などが必要となる。春の教会バザーを頑張り、また、献金を募れば、実現できる。

創立記念礼拝に来てくださる「東北ヘルプ」の川上直哉牧師から、私の提案を感謝し、疎開担当委員会で検討するので、実行してほしいとのメールが来た。