◇牧師室より◇

わたしたちの教会では「教会学校」を「子どもの教会」という名称に変えました。教会の子どもたちへの教育はイギリスの教会から始まりました。当時、貧しい家庭の子どもたちは炭鉱で働かされ、教育を受けることが全くできない状況でした。彼らを日曜日に教会に集め「読み、書き、そろばん」を教え、それを「日曜学校」と言いました。その「日曜学校」が「教会学校」という宗教教育をする奉仕に変わっていきました。

私たちの教会も「教会学校」で始めました。プレハブの洋光台港南台伝道所時代、子どもたちは大勢集まり、幼・小科と中・高科の二つに分けて礼拝と分級をしていました。クリスマスに40〜50人の子どもたちが来ていました。天に帰られた寺本路世姉、大塚慎一郎兄、平 良兄などが奉仕してくださっていました。

「子どもの教会」に変える理由は二つでした。一つは「教会学校」は教育的に管理された「学校」ではない。学校のイメージとは違うものにしよう。ですから、以前は「先生」と言っていたのを「リーダー」という呼び方に変えました。二つ目は、教会は「神の家族」であるという信仰に基づいています。教会は、神さまを中心に、イエスをキリストと信じる信仰共同体ですから、子どもたちも「神の家族」の一員です。大人と子どもが互いに知り合う関係を作っていこう。ですから、今日のような合同礼拝を増やし、また「子どもの教会」の行事に大人も参加する。互いに触れ合う場を多く持つようにしたいとの思いです。

子どもたちへの信仰教育、継承は教会全体の責任です。役員会にもチーフリーダーが陪席し、逐次報告をしてもらい、話し合っています。

最近、少子化もあるでしょうが、出席する子どもが減っています。コヘレトの言葉に「青春の日々にこそ、お前の創造主に心を留めよ」とあります。幼い心に神を伝えることは子どもの成長に大きな意味があります。大人になって、教会に見えた方から「子どもの頃、日曜学校、教会学校に行っていました」としばしば聞きます。「子どもの教会」の働きを覚えて支え、お祈りください。