牧師室よ

 今日は、子どもたちの上に神さまの祝福を教会全体で祈る合同礼拝です。この礼拝は、大人は子どもたちが安心して伸び伸び成長できる環境を整える責任があることを認識することでもあります。子どもたちは明日の世界を築くのですから、健やかな成長が希望を生み出していきます。

 高遠菜穂子氏が「週刊金曜日」に「破壊と希望のイラク」というリポートを連載しています。― 米軍による攻撃が激化していく中で、ストリートチルドレンが増えていった。欧米のグループや韓国のキリスト教団体はシェルターを開設し、10歳以下の子どもたちを引き取っていた。路上には、中高生くらいの子どもたちが残された。彼らは家も身内もお金もない。日に日に薄汚れ、ドラッグに溺れていく。社会も彼らを「泥棒、ケダモノ」と言って排除する。爆撃で破壊された瓦礫の中が、彼らの寝起きする場所で、そこは、阿鼻叫喚の光景だという。ケンカが絶えない、刃傷沙汰も多く、自傷行為で血を見るのはしょっちゅう。高遠氏は、その子どもたちの間に入り、彼らの血と涙を抱きしめ「私は、あんたの母さん」と言って支援し続けた。一時帰国する時、子どもたちは「母さんに会わせてくれ」と言って、ホテルまで見送りに来た。ホテルのスタッフもこの時は、追い出さず会わせてくれた。子どもたちから大事なイスラムの数珠を受け取り、再会を約束した。その後、拘束事件に巻き込まれた。子どもたちは「僕が身代わりになっていい」と泣きながら救出を訴えたという。高遠氏はイラクには入れない。日本とヨルダンを行き来しながら、子どもたちへの支援活動を続けている。―

イラクには、戦争孤児450万人いると言われています。彼らの生活環境は最悪です。更に、劣化ウラン弾の放射能によると言われている白血病の子どもたちが急増しています。この悲しみと苦悩に誰が責任を負うのか。米軍はイラクからアフガニスタンに戦場を移しました。アフガニスタンで同じ戦争孤児が生まれてくるでしょう。米国に追従した日本も大きな責任があります。