牧師室より

 5月第2日曜日は「母の日」としてお母さんにカーネーションを贈り、感謝を表す日とされています。この「母の日」は米国の教会で起こった出来事から始まりました。マサチューセッツ州ウェブスターという町のメソジスト教会にアンナさんという女の子がいました。お母さんはクララ・ジャーヴィスさんという方で、26年間も教会学校の教師をしていました。ところが、お母さんが病気になって亡くなりました。アンナさんは大きな悲しみの中で過ごしていました。そのような時に、お母さんが教会学校でモーセの十戒の第五戒の「父と母を敬え」というみ言葉からの説教で、「お母さんの愛に感謝することを考えてほしい」と言われた言葉を思い出しました。アンナさんはお母さんの追悼会の時、一箱のカーネーションを持ってきて会場を飾りました。アンナさんの思いと行いが列席者に大きな感銘を与え、毎年行うようになりました。これを知った百貨店主のジョン・ワナメーカーさんが19085月第2日曜日に店頭で盛大な「母の日記念会」を催し、それが各地に広がっていきました。

 「母の日」は上述のように教会から始まったのですが、最近は、商業主義のペースにのせられているようで、教会では「母の日」だけの行事として守ることは少なくなっています。しかし、無私の深く、強い母親の愛を通して、守り、育ててくださる神の愛を知らされる人は沢山います。母親への感謝を表す日として意味があります。

私たちの教会では母親だけへの感謝に留まらず、父親、祖父母、そして生まれてきた子供にも感謝し合う「家族の日・ファミリーデイ」にしました。そして、教会は神を父とし、教会を母とする「神の家族」です。家族として招かれていることを共に喜び、感謝する日として過ごしたいと思います。