牧師室より

横浜本郷台伝道所に伝道師として赴任されるS.T兄に説教していただいた。伝道者として献身の決意に導かれた経緯から話された。

御巣鷹山に墜落した日航機に搭乗する予定であったが、会議が遅れたため、直前にキャンセルして命拾いをした。しかし、キャンセルした席に搭乗した方は亡くなられた。生と死の狭間の重い体験であった。また、恩師が亡くなられた時、夫人が「夫は十分に働いた。神さまからお休みなさいと言われている」と話された。その言葉を聞いて「自分は十分に働いていない。み言葉を宣べ伝える牧師になろう」と心に深く留めた。

独学で伝道者になるための試験(Cコース)を受け続けていた昨年、横浜本郷台伝道所で説教をする機会が与えられた。その後、伝道師になられたら、赴任してほしいとの強い要請を受けた。最短の三年間で、伝道師の資格を得、横浜本郷台伝道所からの正式な招聘状を受けた。そして、急遽赴任することになったと説明された。

続いて、聖書はパウロのフィリピ書44節の「主において常に喜びなさい」というみ言葉を中心に話された。パウロは獄中にあり、死刑になる可能性もあったが、そのような状況にある自分自身を喜ぶと言っている。私たちも願いが達成されるような嬉しいことは少なく、悲しく、苦しいことが多い。しかし、パウロは「喜びなさい」と勧める。それは、主イエスが共にいて恵み支えてくださるから、どんな時にもなお喜ぶことができる。主イエスへの信仰が約束する「常に、そして深い」喜びへの勧めであると説かれた。

礼拝後、Sご夫妻の送別会を持った。ご夫妻は教会のために心を尽くして奉仕してくださった。皆が感謝を表した。そして、隣同士の教会、協力して共に宣教に励みましょうと語り合った。