牧師室より

小井沼眞樹子牧師はブラジル・オリンダ市のメソジスト教会に宣教師として派遣されることになった。ブラジル北東部の貧しい地域で、一人の日本人もいない教会である。眞樹子師の信仰と勇気に心から敬服する。

日本を発たれる週に説教をお願いした。パウロのコリント後書1210節の「なぜなら、わたしは弱いときにこそ強いからです」のみ言葉を中心に話された。パウロの信仰は主イエスの十字架と復活に集中している。十字架は弱さの極みであるが、十字架に人間を救う神の全き力が現されている。パウロは十字架の苦しみに繋がる時、神の力・復活の命に与ることを知った。彼は自分の体に負ったとげ(病)に苦しんだが、その弱さの中にこそ主イエスの力が宿ると「弱さを誇る」と語った。

 眞樹子師はブラジルに行って、何かを分け与えるのではない、ただそこに居る。そのような宣教に関わることによって、亡くなった夫(国光師)と共に目指したブラジルの民衆との関係を持ち続け、また国光師の遺志を継ぐ「ラテンアメリカ・キリスト教ネット」の学びを広げ、深めたい。今、弱さの中で神の力に与ったパウロの信仰に勇気を与えられている。そして、親しい交わりを持った横浜港南台教会から送り出され、心強く感謝していると、結ばれた。