牧師室より

クリスマスおめでとうございます。今年のクリスマスは重なる喜びの中で迎えました。915日に食道に「癌」があると告知されました。諸々の検査を受けて、7センチ大に増殖しているが、内視鏡手術で摘出できると判断されました。そして、118日に6時間を要する手術を受けました。病気が判明してから、治療を始めるまでにかなりの時間がかかり、まず待つことを、そしてベッドに縛られた入院生活で忍耐を学びました。手術は成功し、きれいに摘出できたと聞きました。1214日に摘出した癌の組織検査の結果が出ました。癌の根は浅く転移は見られず、治療の必要はない、これから一年に一度の検診を受ければよい、という報告でした。現在、体の中に癌はないということでしょう。この3ヶ月間、心に灰色の霧がかかっているような気分でしたが、クリスマスには晴れやかな思いで迎えられたことを嬉しく感謝しています。早期に発見し、適正な治療を受けたことが幸いしたと思います。そして、皆さんの篤い祈りは私にとって本当に大きな支えでした。

ところが、病気が治り、元気を取り戻した時、癌で召された多くの方々のことが頭に浮かび、何だか申し訳ない思いに駆られています。最近は、神学校の同級生で福島県で牧師をしていた友人が亡くなりました。彼は「喉頭癌」になり、手術を受けて回復し復職しましたが、再発してあっという間に召されました。癌は自覚症状がなく、深く静かに進行し、気がついた時は遅れてしまう病気のようです。

私はとにかく、命が永らえました。永らえた命は大切に使いなさい、自分のためだけではなく、教会に仕え、福音宣教のために励みなさいと諭されていると心底思っています。

今年のクリスマス、インマヌエル(神は我々と共におられる)の救いを与えてくださった主イエスのご降誕を喜びをもって迎えました。そして、今しばらくの間、健康を与えられたことを新たな思いで受け止めています。