牧師室よ

5月第2日曜日の今日は「母の日」です。この「母の日」は米国で始まりました。マサチューセッツ州ウェブスターの教会に、26年間も教会学校教師をしていたクララ・ジャーヴィスさんというお母さんがいました。ジャーヴィスさんにはアンナさんという娘がいました。ところが、ジャーヴィスさんは病気で亡くなりました。アンナさんはお母さんを失い、深い悲しみにありました。その悲しみの中で、教会学校で聞いたお母さんの話を思い出しました。それは「モーセの十戒」の第五戒「あなたの父母を敬え」というお話の中で、お母さんが「母の愛に感謝する方法を考えてほしい」と語った言葉でした。

アンナさんはお母さんの追悼会にカーネーションを持ってきて会場をきれいに飾りました。それが列席者に大きな感銘を与え、毎年行なうようになりました。アンナさんの感動的な行いを知ったデパート店主のジョン・ワナメーカー氏が19085月第2日曜日にデパート前で盛大な「母の日」記念会を催しました。それが世界各地に広がり、日本では1923年に最初の「母の日」が祝われました。

私の母は一昨年の2月に92歳で亡くなりました。母親は子どものために命を注ぎ出します。私の母は戦前、戦中、戦後と激動の昭和史を生きてきました。子どものために懸命であった母をしばしば思い出します。老後の母に、私なりに尽くしたつもりでいますが、こうすれば喜んでくれただろう、ああすれば良かったのにと悔やむことが多くあります。「親孝行、したい時には、親はなし」という諺が言い当てていることを痛感しています。

私たちの教会では、この「母の日」に「お母さん、ありがとう」はもちろんですが、「お父さん、ありがとう」も言おう。そして、親は生まれてきた子どもに大きな喜びを与えられています。「子どもたちよ、ありがとう」と言いたい。そうであるなら、家族みんなで感謝し合う「ファミリーデイ・家族の日」にしようと決めました。今日は合同礼拝を捧げ、午後も「神の家族」として教会全体で楽しく過ごしたいと思います。