牧師室より

クリスマスおめでとうございます。

私たちクリスチャンにとってクリスマスは主イエスのご降誕を祝い、神に感謝する最も嬉しい日です。クリスマスは英語でChrist(キリスト)mas(祭)を合わせた言葉で、「キリスト礼拝」という意味です。ですから、クリスマスは1225日だけではなく、私たちが毎週行なっている礼拝がそのままクリスマスです。主イエスの誕生日が1225日である歴史的確証は全くありません。1225日がクリスマスとして祝われた最古の記録はローマの行事を書いた「フィカロスの暦」の中にあります。それによると「1225日にキリストはユダヤのベツレヘムでお生まれになった」と記されています。このように定められたのは、その頃行なわれていた異教の太陽神の祭に対抗して、義の太陽、世の光として神の御子・キリスト誕生を当てたものと思われます。クリスマスは真の光として来られた救い主イエスを喜び、神が御子をこの世にくださったことを、信仰を持って感謝と賛美の礼拝をすることです。ですから、毎週の礼拝がクリスマスなのです。

 1914年のクリスマスの日にこんなことがありました。その頃、ドイツとイギリス・フランス連合軍は戦争をしていました。ところが、ドイツ兵たちが「メリー・クリスマス、あなた、撃たない。私たち、撃たない」というメッセージをつけたクリスマス・ツリーを塹壕から掲げた。腐りかかった死体が散乱する陣地から双方の兵隊が中間地帯で集った。数時間前、互いに殺そうとしていた相手の兵隊たちと抱き合った。彼らはキャロルを歌い、家族の写真を見せ合い、配給された食料を分かち合い、豚の丸焼きまで一緒に作った。そして、上官たちが砲撃命令を強制した場合には、空に向かって撃つことまで約束していたという。

後に、このクリスマス休戦を歌った「塹壕のクリスマス」というバラードは大反響を呼び、多くの人の涙を誘った。このメッセージをインターネットで送ったデイッヴィッド・G・スラットマン氏は「私たちの心の奥底にもっている願いこそが、本当に真実なのだと知らされることであり、世界は本当に変えられるということなのだ」と書いている。

私たちの心を愛と平和に満たしてくれる嬉しい事実が主イエスのご降誕、Christmasなのです。