◇牧師室より◇

 イースターおめでとうございます。イエス・キリストは十字架の死の中から復活されました。女の弟子たちは復活したイエス・キリストに出会い「イエスは生きておられる」と証言し始めました。そして、多くの弟子たちも復活したイエス・キリストに出会い、死を突き抜けた神の命を見て、喜びと希望に満たされました。この復活信仰が根拠になり、キリスト教が生まれたのです。復活日を主日といい、礼拝日と定めました。礼拝は復活の主イエス・キリストを崇め、復活の命に与ることです。

 今年の復活日(イースター)に5名の受洗者と2名の転入会者が与えられました。同じ信仰を持ち、同じ教会で生きる仲間が加えられることは嬉しい限りで、殊に受洗者が与えられることは大きな喜びです。

 洗礼は神を無視、否定していた過去に決別し、神を信じ神に向かって生きる、新しい門出です。パウロはイエス・キリストの十字架と共に罪に死に、イエス・キリストの復活と共に神に生きる新生であると語っています。この新生には、人間の側からの悔い改めがあります。悔い改めは「方向を変える」という意味です。神を無視、否定していた生き方から、イエス・キリストを復活させた永遠の神を認め、信じることへと方向を変えるのです。悪から善への改心ではありません。そのような理解は、悔い改めた自分を義人とし、悔い改めない者を罪人として、隔ての中垣を作ってしまいます。イエス・キリストの十字架によって私たちの全てが是認され、イエス・キリストの復活によって神の命が与えられている救いの恵みに応えることが悔い改めです。

 そして、神の側からは聖霊が与えられます。私たちの悔い改めが聖霊によって神に保証されます。ですから、洗礼を受けた者はどんなことがあろうとも、神は見捨てることなく守り導き、祝福を貫徹してくださいます。この神の側の確かさに身を委ねることが洗礼です。

 洗礼は信仰の出発点です。新しい兄弟、姉妹たちを迎え、復活したイエス・キリストが生きて働く教会生活を共にしたいと願っています。