◇牧師室より◇

 2002年度の歩みが始まりました。1980629日、「洋光台・港南台伝道所」という名称で、大きな喜びと希望をもって開所式をいたしました。神奈川教区の宣教プロジェクトとして諸教会とキリスト教主義学校の支援を受け、近隣8教会が責任を負う形で、百坪の土地にプレハブ会堂で出発することができました。宗教法人格を取得し、財産の名義変更手続きをした時、役所の人が「これだけのものを、ただでもらうのですか」と驚いた顔が忘れられません。また、教区も諸教会も一切口出しせず、私たちの教会の自主性を尊重してくれました。教会は相手を信頼し、潔く献げる群れなのだと有難く思いました。新興住宅地で、教会が必要とされ、急成長しました。プレハブの仮会堂でしたから、当初から会堂建設が目標でした。そして、創立11周年の日に献堂式をいたしました。建設費、設計料、もろもろの備品などで、約15千万円かかりました。しかし、銀行からの借り入れはなく、献金と教会債でまかなうことができました。23年目の今年、その教会債の返済が全て終ります。

 数年前から、教会の中長期計画を話し合ってきました。それは「新しい宣教計画」をどのように進めるかという話し合いでした。そして、昨年度は「宣教の幻を語り合う会」で話し合いを積み重ねてきました。色々な提案がなされています。新しい開拓伝道、本郷台伝道所の支援、小井沼宣教師夫妻への支援、Y兄が志しているタイ・エイズ孤児の養育への協力、若い人々への伝道、地域社会への奉仕など。今年度は抽象的な話し合いではなく、具体的な提案を出して、それを集約していきます。深く祈り、「幻」を見える「形」にする年度です。今までは、自分たちの会堂建設のために労してきました。これからは恵みに応えて、何を目指すのかという「信仰」が問われています。