◇牧師室より◇

 ブラジルのマナウスにおられた堀江節郎神父から初めてクリスマス・カードをいただいた。小井沼眞樹子師は神父を「歩く聖フランシスコ」と評し、神父の司牧(牧会)を直接見聞きしたS姉も私たち夫婦も尊敬してやまない。その神父からのカードには身にあまるお褒めの言葉が書かれていた。恥ずかしながら、転載させていただく。そして、神父の新しいミッションのためにお祈りをお願いしたい。

 「長い間ごぶさたして申し訳ありません。其後お変わりありませんか。マナウスでの出会い、思えば数日だけの出会いでしたが、時間がたつほど、先生のことをいろいろ思い出すようになりました。E様との出会いのきっかけとか、貧乏学生として(空腹で?)倒れられた、などのエピソードが日を追うごとに記憶によみがえり、秋吉先生の人生の歩みが急になつかしくなったりします。秋吉先生という人は『かめばかむほど味がでる』時間がたつほど味わい深い人のようで、心からすばらしいと思います。

 さて、私はとつぜん新しいミッションのため、東チモールに派遣されることになりました。これほど愛着があるブラジルを去るのはつらいことですが、東チモールの兄弟方に何かご奉仕出来ることを思うと、心が励まされます。もし神様がまだ私のようなものを必要としておられるのでしたら、このミッションのつとめが完了したあかつきには又、ブラジルに戻れると思います。どうかこれからも同じ心で、この小さな主の下僕のためにおいのり下さい。おねがいいたします。(中略 在京の住所)

 主のおうまれを待ちつつ、待降節の心を大切にして、皆様と共にキリストの現われを心からおいのり申し上げます。主にあって」。

 旧ポルトガル領でカトリック教徒の多い東チモールはインドネシアからの独立を目指し、大迫害を受けた。粘り強い闘いと国際的な支援を受けて独立を勝ち取った。しかし、今も混迷し、80%もの失業率だという。出発前の堀江神父から電話があり、小井沼宣教師ご夫妻が一時帰国した時、一緒に東チモールに来ませんか、準備をしておきますからとお誘いをいただいた。