◇牧師室より◇

 私たちの教会から、サンパウロ福音教会へ小井沼宣教師ご夫妻を送り出している。Y 兄はタイのエイズ孤児を支えようと永住を決意し赴かれた。K姉は本郷台伝道所の開拓伝道に加わりたいと転会された。4月から、斎藤忠雄伝道師ご夫妻が「新横浜教会」の牧師として赴任される。私たちの教会は多くの人材に恵まれてきた。他の地で奉仕する人々を送り出すことができることは本当に嬉しい。

 斎藤先生は証券会社で停年まで働かれた。証券会社は当然転勤が多い。先生はどこに転勤してもその地の教会に転籍して、責任ある教会生活を送り、良いクリスチャン仲間に恵まれた。ある牧師から「救済史的信仰生活」と言われたそうだが、学生時代に得た信仰を豊かに展開された。私たちの教会でも、役員や教会学校教師としてご活躍くださった。そして停年時、残された人生を教会のために献げたいと決心された。外資系銀行からの誘いも断り、最短3年で教職になれる独学を始められた。

 3年間、本当によく勉強された。60歳を越えてから、新しい学問はなかなか身につかないと思うが、先生は「神学の奥深さと豊かさに圧倒されます」と言って、魅せられるように学ばれた。今までの誠実な教会生活が神学を親しいものにしたのであろう。教職試験はそう容易いものではない。半数くらいは追試か、また次回と言われているらしい。先生は良い成績で全てパスしてきた。その若さに敬服する。

 教職になられてから1年間、私たちの教会の伝道師として月1回の説教と港南台集会を担当してくださった。聖書に密着した真面目な説教をされた。多少、脱線した話を聞きたいと思うこともあったが。

H姉も赴任前に健康が回復し、感謝している。これから、ご夫妻で宣教に当たられる。豊かな社会経験が生かされるであろう。新横浜教会は20人くらいの会員で、立派な会堂と牧師館がある。敷地内に教団の宣教師館もあり、小井沼宣教師ご夫妻も帰国時に利用している。同じ地区なので、しばしばお会いできる。先生方のお働きに神の導きと祝福を心から祈りたい。