北上市内の国道4号線から国道107号線に入り西へ向う。北上市横川目の町を過ぎて進むと左手に石羽根ダムが見えてくる。更に進むと右側に景勝園入口の看板が見えてくる。右折して景勝園へ向う。国道107号T字路から500mほど進むと右側に「月山登山口」の標柱が立っている。駐車スペースは付近の路肩に数台、近くには空き地もあるので充分余裕がある。登山口から400mほど進むと日帰り入浴施設の がある。
月山
所在地 岩手県北上市
標 高 583m
2008年05月22日(木) 晴れ
直進すると景勝園へ、登山口は右へ ↑
タニウツギは満開
(和賀三山)
羽山(湯殿山)の登山道から北方の月山を眺める ↑
←月山
↓鳥ヶ森
↓明倉山
↑景勝園
↓月山登山口
↓吉沢
9:40分 登山口出発
登山口に立派な標柱が立っていたので、一応整備されているだろう・・と思っていたが、予想に反して荒れている!足元に踏み跡は見えるが、登山道は草木に覆われている。この様子では、3年以上刈払いなどの整備はされていないようだ。左下に吉沢の水音を聞きながら歩いてゆく。周囲の森はタニウツギとフジの花が満開。雑木のトンネルをくぐり、倒木を乗り越えて進む。
9:53分 下流の渡渉点着
吉沢の流れを横切って対岸に渡る。渡渉点には赤テープがあった。斜面をトラバース気味に登ってゆくと踏み跡が不明瞭になってきた。藪をかき分けて登山道を探しながら上る。登山道の荒廃がだいぶ進んでいる。この辺りの森は日差しが入るので、低木が繁茂して登山道を覆い隠している。藪のトンネルの下に薄い踏み跡を見つけて上る。
10:04分 南側の展望が開ける場所に出る。
谷間の向こうに和賀三山の一つ羽山(湯殿山)が見える。この場所を過ぎると高木の森になり、登山道が明瞭になってくる。倒木は多いがなだらかで歩き易い道が続く。
10:16分 右下がりの急斜面が崩れて登山道が流されている。斜面のやわらかい土の上には古い足跡が付いているからこの道を歩く人はいるようだ。林間を透かして右手奥に月山方面の稜線が見えてきた。右下からは沢の水音とエゾハルゼミや鳥の鳴き声がにぎやかに聞こえてくる。花はマイズルソウ、ユキザサ等白花が少し咲いているだけ。倒木をくぐり、乗り越え、崩落した斜面を慎重に渡り、足元を気にしながら踏み跡を確認しながら緊張感を持って、余計な事を考える余裕もなく、山歩きに神経を集中して歩く。
10:25分 通り過ぎた直後、右下の斜面をガサゴソと動物が逃げていった。振り向いても姿は確認できなかった。熊だろうか?登山道には古い熊の糞が落ちているから熊がいてもおかしくはないのだが・・下山の時にはこの場所でカモシカと出会っているので、カモシカだったのかもしれない。周囲の山肌には笹薮が殆ど生えていない。林床には大きく葉を広げたシダと細い雑木が生えている程度、見通しが良いのであまり恐怖感は感じない。熊避け鈴を鳴らしながらなだらかな道を進む。
↓羽山
下流の渡渉点を過ぎて少し登ると南方の展望が開ける ↑
深い森に入ると歩き易い登山道になる ↑
10:44分 登山道崩落箇所着
斜面が崩落して登山道が深くえぐられた場所に着いた。崩落箇所の上部を迂回する。
崩落で木々が流されてできた空間から、右手上方に目指す月山が姿を現した。山頂まで木々に覆われている、展望は期待できないかもしれない。
この崩落箇所を過ぎると間もなく登山道は消えてしまう。正面の立木に赤テープが見える。右手の吉沢に下りると岸辺の立木にも赤テープがあった。
崩落箇所から月山が見えてきた →
写真左下にある吉沢から中腹の杉林を横切り、月山手前のピークに向って斜面を登る。
↓月山
↓手前のピーク
↓吉沢
←杉林
10:50分 上流の渡渉点着
どうやらこの場所で沢を渡るらしいのだが、対岸に目印テープが見当たらない。登山道らしい踏み跡も見えない。沢を渡って急斜面を登り登山道を探す。上流に向ってトラバース気味に斜面を登る。渡渉点が上流にあれば何処かで登山道と交差するはずなのだが・・木の根元に足を踏み出してびっくり!マムシが一匹・・もう少しで踏みつけるところだった。数百m進んでも踏み跡、目印テープは見つからない。コースは沢を遡るのだろうか?渡渉点の上流側に下りて沢を下っても目印テープは無かった。登山道を完全に見失ってしまった。
11:25分 渡渉点に戻る
渡渉点に戻って地図を確認する。位置的には月山の真下付近まで来ている、正面の急斜面を登りきれば山頂に着けるはず。林床には笹藪が殆ど生えていないし、雑木もだいぶ細くなっているから山頂はそれほど遠くないだろう。時間にもまだまだ余裕がある。登山道探しは止めて斜面を直登して山頂に向うことにする。
今日は目印テープを忘れてきてしまった、時々後ろを振り返り目印を確認しながら真っ直ぐ雑木林の中を登る。
渡渉点の手前には赤テープがあったのだが・・ ↑
渡渉点から吉沢の上流を眺める、右の斜面を登る ↑
11:46分 杉林着
11:50分 杉林を抜ける
杉林の中には作業道らしいかすかな踏み跡が山腹を横切っていた。登山道に通じているかもしれないが杉林を直登して山頂へ向う。
12:03分 山頂手前のピーク着
山頂に到着・・と思ったら手前のピークだった。森の奥に山頂の輪郭が見えている。一旦鞍部へ下って登り返してゆく。
12:05分 鞍部着
鞍部から尾根筋を登ってゆく。尾根に獣道があるな・・と思ったら赤テープが付いている、登山道に合流してしまった。どうやら登山道は渡渉点から下流寄りに急斜面を登って、今登ってきたピークの山腹を反時計回りに巻きながら登り、鞍部に取付いているらしい。下山の時に登山道を少し下ってみたが、荒れていて踏み跡が細いので途中で見失うおそれがありそうだった。登山道を探しながら上るよりも、渡渉点からピークに向って直登した方が近いし早いと思う。
ピークに向って斜面を登る ↑
月山手前の鞍部に着くと登山道があった ↑
山頂までは急斜面の尾根道、細いながらも気持ちの良いブナの森が続く。ムラサキヤシオツツジも満開。なんとなく始めて歩く山のような気がしない、以前歩いた山に雰囲気が似ている。そうだ・・ナメトコ山のコースによく似ている。沢沿いの斜面を登り、上流の渡渉点から急斜面を尾根に向って一気に上る。山頂までの尾根筋はブナの森・・・。特に見所といったものは無いが、深い緑と野生動物の息使いが身近に感じられる豊かな里山の雰囲気がたっぷり。
ムラサキヤシオは満開 ↑
ブナの尾根を山頂に向って急登する→
12:28分 月山山頂到着
ブナと雑木に覆われた山頂、展望は全く無し。小さな石の祠が二つ、その真ん中に月山と刻まれた自然石が一つ。祠にはお賽銭の小銭は見当たらなかった。最近は参拝者が殆どないのかもしれない。登山道が荒れ放題では当然かもしれないが。
14:05分 下山する。
下山後は景勝園で入浴(500円)広間で昼寝して帰宅する。
←月山山頂
登山口→13分→下流の渡渉点→57分→上流の渡渉点→38分→山頂手前のピーク→25分→月山山頂
登山口→2時間13分→月山山頂
(途中で登山道を探して歩いた35分間は含んでいません)
えんど
月山の風景
(縮小画像です、クリックすると拡大します。1000×750ピクセル、ファイル容量は約200kb)