遠野市と釜石市をつなぐ国道283号線、両市の境にある仙人トンネル遠野市側の入口に仙人峠(旧釜石街道)の登り口がある。新しい仙人峠道路が開通したので、こちらのトンネルは閑古鳥だろう・・と思ったら意外に交通量がある。ぽつりぽつりと車がやってくる。仙人トンネルの入口には広い駐車場があり、公衆電話やトイレ(冬期も使用可能)も完備されている。

 先週の桐ノ木沢山は冬装備だったが、今日は防寒服をやめてゴアのレインスーツに替えてみた。仙人峠は標高880mだからこれで大丈夫だろう。カンジキ、アイゼンもいらないし、背中の荷物はずいぶん軽い。
 駐車場から太鼓橋を渡り峠道へ入る。登り口の案内表示板を見ると、峠まで2.1km、標高差320m、釜石側登り口の大橋郵便局までは5.5km。釜石側の登り口から仙人峠までは距離3.4km、標高差630mもあるという。この数字を見ただけでも道の険しさが解る。

11:45分  遠野側の登り口出発
 峠越の山道、長い年月生活のための道として使われてきたというだけあり、一般の登山道よりも整備されているように感じる。重い荷物を背負った人間、そして荷を背中に乗せた牛馬も歩く訳だから急勾配ではとても無理。
九十九折りの道と言われているそうだが、急斜面を幾度も折り返して勾配を和らげ、歩きやすくなっている。道幅も入り口付近は土砂が崩れて狭くなっているが、0.7km付近から先はちょっとした林道並みの幅がある。
仙人峠
2007年3月31日(土) 曇り
所在地  岩手県遠野市、釜石市境界
標 高   887m
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えんど
遠野側登り口→27分→1km地点→18分→1.6km地点→15分→仙人峠

遠野側登り口→60分→仙人峠
国道283号遠野市側の仙人トンネル入口 ここが仙人峠登り口になる↑
12:02分  0.7km地点着
 この道、当然すべて人力にて作られたものなのだろう。土を掘り、木の根、ササの根を掘り起こし、岩を動かして山を削り道を作る。昔は、わらじやぞうりで歩いたわけだから、ササ藪を鎌で刈り払っただけでは歩けない。根っこを掘り起こして整備する・・・道の管理作業はさぞ大変だったことだろう。

12:12分  1.0km地点着
 ミズナラ、コナラ、サワグルミ・・の森。雪の上にはカモシカの足跡が見える。森の中をよく見るとサワグルミの根元の皮がはがれている。これはカモシカの食害によるものらしい。中には幹の周囲の殆どを剥ぎ取られた木もある、ササの葉も食べているようだが、なぜか硬い木の皮も食べている。

12:30分  1.6km地点着
 遠野入口から1.6km、仙人峠へ0.5kmの表示。そしてなぜかこの場所に、沓掛観音のいわれを書いた案内板も立っている。
トイレ↓
旧街道入口↑
遠野側入口から1km地点 ↑
仙人峠の広場 ↑
仙人峠の祠 ↑
12:45分  仙人峠到着
 仙人峠の広場に到着。遠野入口から2.1km、陸中大橋駅まで3.4kmの表示板と、広場の南側には「仙人堂跡」の説明板も立っている。広場の北側を少し登った場所に小さな石の祠がある。沼井鉄太郎氏が大正9年に著した「北上山地」(「山岳」第17年第1号)の記述によると、峠の北側の数段上がった所に仙人神社の建物があり、道を挟んだ反対側には峠の茶屋があったという。大正時代当時には茶屋が繁盛するほどの賑わいがあったのだろう。
 峠から釜石側の道には雪の上に長靴らしい足跡が残っていた。大橋郵便局の上り口から登ってきた人のものだと思う。すでに生活の為の道ではなくなっているが、この峠道は廃道にはなっていない。「新奥の細道」として整備されハイキングコースとして、歴史を学ぶ道として多くの人々に利用されているようだ。
 峠の広場から尾根伝いに、南側の高圧線鉄塔に向かって道がある。鉄塔までは一旦下り、登り返して約10分の距離。この場所からは北方の片羽山、そして笛吹峠へと続く山並みを見渡すことができる。
沼井鉄太郎氏が大正9年に著した「北上山地」はこちら
仙人峠南側にある鉄塔の場所から、北方の展望 ↑ ↓
片羽山(雌岳)↓
←仙人峠
釜石へ→
片羽山(雌岳)↓
釜石鉱山↓
←仙人峠へ
釜石へ→
釜石側の街道↓
大橋郵便局↑
←仙人峠はこちら
こちらは釜石側の登り口↑
国道283号↓
遠野へ→
 仙人峠(旧釜石街道)の釜石側の登り口は、JR釜石線の陸中大橋駅前にある。
陸中大橋駅前の大橋郵便局の道路側の角に、「史跡 釜石街道仙人峠登り口」と刻まれた石柱が立っている。矢印に従い国道283号の下をくぐり山道に入る。
 
 駅前には広い駐車場が有る。しかし、陸中大橋駅は無人駅で、ホームに小さな待合所が立っているだけ。トイレは無いが、駅前から200mほど釜石よりの国道283号沿いに「さわやかトイレ」がある。
駅前駐車場に公衆電話有り、バス停もある。
大橋郵便局の角にある仙人峠登り口の石柱→