毛無森

　毛無森は鶏頭山の北隣に位置している。いつか登ってみたいと思っていたが、毛無森には明瞭な登山道が無いらしく積雪期に鶏頭山から登るのが一般的らしい。そこで今回、花巻市岳集落の鶏頭山登山口から、鶏頭山を経由して毛無森まで歩いてみた。
　花巻市大迫町から県道２５号を早池峰山へと向かう。早池峰ダムまでくると正面に鶏頭山とニセ鶏頭の岩山が見えてくる。そしてその左側に、目指す毛無森のなだらかな山頂も見えている。岳集落の入り口にある駐車場は除雪されていたが、鶏頭山の登山口に続く舗装道路は除雪されていない。岳集落入口の駐車場に車を止めて出発する。（岳集落の手前１００ｍ付近にある駐車場も除雪されていたが、トイレは冬期閉鎖中で使用はできない）
７：２７分　　岳駐車場出発
　駐車場で身支度を整えている４～５人の登山者と挨拶を交わし先行する。岳川に架かる橋を渡るとすぐ雪道になる。今週月曜日に降った雪がどの程度なのか気になっていたが、それほどの積雪にはならなかったらしい。すでに雪が締まっていて、ツボ足で１０ｃｍほどしか沈み込まない。カンジキを付けると殆ど雪渡り状態になった。

７：３７分　　鶏頭山登山口着
　登山者名簿に記帳して登山道に入る。トレースは完全に消えている、今週山に入るのは私が初めてらしい。真っ白な登山道、朝日を浴びながらミズナラの森を進む。赤テープと縦走コースのナンバー標識を確認しながら夏道を登る。
８：００分　　水場着
　雪の間からチョロチョロと水が湧き出している。
８：１１分　　畳石着
　登山道はこの辺りからＮＯ２２７番までの間が急斜面になる。カンジキの沈み込みは１０ｃｍ弱といったところ。
８：２９分　　ＮＯ２２７番着
　尾根に到着、急斜面は終わり一旦勾配が緩くなる。昨夜降った雪だろうか・・新雪が１０ｃｍほど積もっている。軽い粉雪、ラッセルというほどではない。
９：１５分　　ＮＯ２１７番着
やせ尾根の岩場に到着、岩の上に立つと展望が開ける。谷を挟んで対岸に毛無森が見える。

９：４４分　　避難小屋着
　小屋の中で休んでいると、後続の登山者が入ってきた。
６０代とおぼしき男性が２人、「トレースありがとうございました・・・」私の足跡を辿ってツボ足で登って来られたという。私よりも２０分遅れて駐車場を出発したそうだから、かなりペースが速い。１０歳以上年上の方々・・・健脚ぶりに驚く。
　
　避難小屋から上部は、真っ白な森が続く。雪化粧した木々と空の青、コントラストが素晴らしい。

１０：１５分　　ニセ鶏頭の下に到着
　カンジキを外してアイゼンを付ける。これから鶏頭山までの間が一番の難所になる。
１０：４１分　　ニセ鶏頭着
　岩場が連続するニセ鶏頭、雪を踏み抜いて岩の割れ目に落ち込んでは一大事、狭い岩尾根の南面には雪屁が張り出している、夏道の状況を思い出しながら、狭いルートを慎重に進む。

１１：１０分　　鶏頭山着
　鶏頭山から毛無森まで約
１．３ｋｍ、最低鞍部までは標高差約１５０ｍ。鶏頭山から鞍部までは急斜面を下ることになるが、帰りの登り返しはかなり辛そうにみえる。
　避難小屋で出会ったお二人と鶏頭山頂で合流、時間的に余裕があるということでお二人も毛無森へ向かうことになった。
　毛無森の背後を雪雲が覆い始めている、天候は下り坂のようだ、急いで毛無森へ向う。

１１：２８分　　最低鞍部着
　樹氷の間を縫って急斜面を下り鞍部に到着。ここからはなだらかな斜面を登る。
１２：０３分　　毛無森到着
　山頂には広い雪原が広がっているだけで山頂標識などは無い。（たぶん雪の下に埋まっているのだろうが・・）西方の焼石連峰、北方の岩手山方面は雲に覆われて展望はなし。早池峰山と鶏頭山が見えているだけ。雲の流れが早い、下山を急ぐ。
１３：０６分、鶏頭山まで戻ると雪降りになった。１３：３６分避難小屋に戻る。避難小屋でアイゼンを外してツボ足になる。１４：３５分、岳駐車場に下山する。