片羽山(雄岳)
2004年11月08日(月)晴れ
標  高  1313.2m
所在地  岩手県釜石市
 片羽山は遠野市の六角牛山から約5kmほど東方にある山です。一般的に登山の対象になっているのは三角点のある雄岳のようですが、尾根伝いに1kmほど南にもう一つ1291mのピークが有ります。こちらは雌岳と呼ばれています。この雄岳と雌岳を総称して片羽山と呼ぶようです。国土地理院の地図には片羽山と山名が表記されていますが、登山口にある石柱や途中にある案内表示には片葉山と表示されています。地元の方々は片葉山として親しんでいるようです。

 遠野市街から国道283号を釜石方面に向い、県道35号との交差点を左折して大槌方面に進んで行く。道は次第に勾配やカーブがきつくて道幅の狭い山道になる。遠野市、釜石市境の笛吹峠に着くと右方向の木々の間から片羽山が見えてくる。笛吹峠から約5.9kmほど進むと、橋の正面の斜面に「片葉山入口」と黄緑色のペンキで書かれた標識が見えてくる。
そして橋の右側の袂には「片葉山登山口」と書かれた新しい標柱も立っている。これらの案内標識は昨年暮れには無かったので、今年になってとりつけられたものだろう。新しい標識によって登山口への入り口が見つけやすくなったのはありがたい。
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えんど
登山口→20分→二合目→30分→四合目→45分→七合目→22分→片羽山山頂

登山口→1時間57分→片羽山山頂
正面のコンクリート斜面に「片葉山入口」の標識がある
この標識から川沿いの林道に入る
登山口に向かう林道からカラマツの紅葉を眺める
県道35号から案内に従って約1kmほど狭い砂利道を登ると登山口に着く。登山口には乗用車が6〜7台分ほどのスペースが有る。
7:30分  登山口出発
登山口には真新しい鳥居が立っている、説明板によると今年3月に地元有志の皆さんによって奉納されたものだという。ケヤキで作られた鳥居をくぐって登り始める。登山口からは軽自動車が通れる程度の幅の、古い作業道らしい道が続いている。すでに紅葉の終わった雑木林の中を、落葉を踏みしめながら歩く。 
登山口の駐車スペース
ケヤキで作られた真新しい鳥居と、登山者名簿ボックス
7:40分  一合目着
 登山道には山頂まで1合目ごとに標識が立っている。
7:50分  二合目着
 左側の林間が途切れて北東方向の視界が開けてきた。北の方角を見ると、和山牧場の方向に風力発電の風車が見えてきた。巨大な風車が十数基も丘の上に立っている。更に左の遠野市側の丘の上にも風車が見えている。帰宅後ネットで調べて見ると、釜石広域風力発電事業として平成16年12月完成を目指して建設されたものだという。遠野市、釜石市、大槌町の3箇所で合計43基の風車が建設されている。新しい観光名所が出来たということだろうか。
↓和山牧場に建設された風力発電所
釜石広域風力発電事業の概要
8:20分  四合目着
 コナラに混じって次第にダケカンバが目立つようになってきた。4合目付近はすっかり葉を落としたダケカンバが白い森を作っている。
作業道は四合目の標識の先でなくなり、ここから本当の登山道が始まる。

8:47分  六合目着
 六合目辺りからはブナが混じるようになる。

9:05分  七合目着
 いよいよ山頂直下の急登が始まる。
登山道は最近刈り払いされたのだろう、体にササ藪が触るような場所は殆どない。
ダケカンバの森が広がる→
山頂が近づいてきた→
←登ってきたルートを振り返る
  中央の尾根に登山道がある
9:27分  山頂到着
 山頂から東側は雲が無く晴れているのだが、西側には厚い雲が広がっていて早池峰山、五葉山は勿論直ぐ隣にあるはずの六角牛山さえも見えない。山頂からの展望を楽しみに登ってきたのだが残念だった。
 山頂の直ぐ下にある神社に参拝して下山する。下山途中単独行の男性と、一組のご夫婦とすれちがう。今日は平日だし紅葉も殆ど終わっているから、入山は私一人だけだろうと予想していたので驚いた。
 登山道には特に険しい箇所も無く、里山気分で登れる山なので登山者が多いのかもしれない。
11:20分下山する。真っ直ぐ帰宅するには早すぎるので、橋野高炉跡を見物してから帰路についた。
片羽山山頂
片羽山(雌岳)について
雄岳から雌岳に通じる登山道はありません。国土地理院の地形図には、釜石市の国道283号沿いにある、蟹岳から登山道が記載されています。しかし登山口は釜石鉱山の所有地になっていて、ゲートが設置してあり立ち入る事が出来ません。登山口を確認してみたところでは、登山口を示す標識も無く、踏み跡も確認できませんでした。登山道は廃道になったものと思われます。