根管岳↓
根管分岐↓
↓和賀岳
大荒沢岳↓
朝日岳↓
高下岳↓
高下岳、貝沢コース
2001、9月5日
 和賀岳の登山コースの一つ貝沢コースを歩いてみました。貝沢コースは現在根管岳手前の分岐から先の刈り払いがなされていませんので和賀岳へ行く事は出来ませんでした。登山口には高下岳貝沢コースの標柱が立っています、現在では高下岳の登山コースとして整備されているようです。

 県道1号線(盛岡、横手線)の貝沢集落入り口に6時40分着、公衆電話ボックスの脇に「高下岳登山道貝沢入口」の標柱が立っている、ここのT字路を西に入っていく。集落の中の道を通って登山口まで4、0km、始めの2、1kmは舗装道路だが、残りの1、9kmは狭い砂利道、道路脇の雑草が繁っていて車に触りキズが付きそうではらはらする。
登山口に到着、広い牧草地の端に10台分ほどの駐車場があった。登山口には「登山道入り口」と書かれた立派な標柱が立っている。脇には登山者名簿の箱があり名簿には和賀岳下見、和賀岳ピストン、などの記載が有る。和賀岳まで歩けるかも知れない。期待がもてそうだ。
7:15分  登山口出発
 登山口の標高は500m、高下岳まで8、4km、和賀岳まで約10km、
 登山口駐車場から牧草地を400mほど歩き林間に入っていく、最初は杉の植林地が少しの間続く、此の辺の雰囲気は高下コースと似た感じがする。次第に急勾配になっていく、林間の尾根をたどって登山道が直線的に出来ている。新群界分岐までは主にブナ林だが、見事なヒバの古木が混じっている。去年あたりだろうか?3mほどの幅で綺麗に刈り払いがされていて歩きやすい。このコースは登山者が少ないと見えて足元が掘れていない、滑らかな坂道になっていてブナの実が敷き詰められている。
7:52分  新群界分岐着
 標高770m、登山口から1、2km、
風が弱くて殆ど林間の中には入ってこない、陽射しは遮られているが大汗がでてくる。まだまだ急斜面は続く、林間の尾根道、視界は効かない。
県境分岐(沢尻岳)から見たルート、大荒沢岳から高下岳まで尾根伝いに登山道が有る。根管岳中腹の分岐から和賀岳に向かって尾根が伸びている。
前山分岐の上のブナ林、中央が登山道
整備されていて歩きやすい。
8:33分  前山分岐着
 標高1020m、登山口から2、0km、急斜面を登りきって平坦な広場に出た。林間で陽射しは入らない。木々が幾分細くなってきた。ここからは主に緩斜面が続いて小さなアップダウンが有る、大部分が尾根の道だ。進んでいくと、木々の切れ目から右側に繋温泉と御所湖、その向こうに盛岡の町並みが見えてきた。左側には高下岳の山並みが見えている。
 登山道の南斜面に細いブナが一面に尾根に向かってなびいて群生している。下から吹き上げてくる湿気をたっぷりと含んだ風に打たれて幹の尾根側にはコケがへばりついている、触るとジュワーと水分が染み出してくる。幹がコケのために黒々としている。
 県境分岐(沢尻岳)手前の急斜面に出るとササと草地になった。登山道が雨水で掘れて枯れ水路になっている。リンドウが所々に咲いている、花の終ったリュウキンカらしい植物も登山道に沿って見える。
9:35分  県境分岐(沢尻岳)着
 標高1260m、登山口から3、8km、ここで周囲の視界が開けてきた。目の前に雄大な景色が広がっている。西を見ると、正面に大荒沢岳、右となりに朝日岳、左には根管岳、高下岳、そして一番遠方に見える和賀岳に続く稜線等々、ここから和賀岳まで約6、2kmほどなのだがずいぶん遠く見える。
 ここからモッコ岳まで地図上では登山道が記入されているが、踏み跡は全く見えない、モッコ岳の稜線にも登山道らしい痕跡はまったく見えない。廃道になった感じだ。
 ここからは、次のピークの大荒沢岳まで1、1km、標高差で90m下って140m登ることになるがその先もピークに登っては下りの連続になりそうだ。ここからはササと低潅木の藪だけで陽射しを遮るものは無い。
登山道はつい最近刈り払ったように見える、刈られたササが青々として昨日にでも刈り払ったような感じだ。整備されているので歩きやすい。
10:17分  大荒沢岳着
 標高1313、4m、登山口から4、9km、
 登山道は山頂よりも少し南下を通っている。山頂に向かってうっすらと登山道が有るのがわかる、北隣の朝日岳に向かって続いているのだろうか? 少し入ってみた、足元は踏み跡があるが胸高の雑木で覆われていて枝を掻き分けながら進んでいく、
山頂らしき所まで入ってみたがその先は荒れていて完全な藪こぎになりそうだ、朝日岳の稜線にも登山道らしい痕跡は全く見えない、今回登ってみたかったが残念だ。
 大荒沢岳から和賀岳に続く稜線を見ると、登山道は全く見えてこない。だいぶ荒れているようだ。和賀岳に登った時は山頂から稜線伝いにかすかに登山道が見えていたのだったが、、もっと近づけば見えてくるだろうか?
大荒沢岳の下のお花畑
大荒沢岳の下のお花畑からみた
根管岳、中腹に根管分岐が有る。
 大荒沢岳を過ぎると根管岳に向かって下っていく、急斜面を下っていくと次第にお花畑になっていく、鞍部につくとケルンが積んである。季節は秋、もう花は大部分が終ってしまっている、1ヶ月早ければ一面のお花畑だろう。
少し行くと登山道脇に草刈機が置いてあった、下刈りに使うための機械だ。貝沢口からここまで刈り払って来たようだ。
11:12分  根管分岐着
 標高1270m、登山口から6、6km、高下岳まで1、4km、和賀岳まで3、4km、
 根管岳中腹の分岐に着いた。和賀岳から伸びてくる尾根に向かってここから連絡尾根が伸びている、なだらかな尾根だが3〜5m高の雑木とササに覆われて登山道らしきものは全く見えない。前後に歩いて探して見たが一面雑木とササの壁になっていて、とても入っては行けそうもない、尾根を見通すと約1、5kmぐらい先まで背丈くらいの潅木とササが続いているようだ。
踏み跡があれば和賀岳まで行ってみようと思っていたが重いザックを背負ってはとても入っては行けない。計画を変更して高下岳まで行ってみることにする。根管分岐付近から先は新たに刈り払って登山道を作ったといった感じで、足元は踏み跡が全く無くて雑木やササの根が有って歩きにくい。
 根管岳の手前で高下口から登って来た4人の下刈り作業員の人達とすれ違った。話しを聞いてみると和賀岳に行くにはさっきの根管分岐から入っていくことになるが今は荒れていて歩けない、しかし昨年東京の学生11人のグループが和賀岳の方から藪をこいで下ってきて更にモッコ岳にも登っていったという。
 貝沢口から高下岳まで昨年刈り払いをして、今年は足元の掃除刈りをしているということだった。和賀岳まで刈り払いをする計画は有るが予算の関係で今年は出来なかった。と話していた、早ければ来年にも和賀岳まで刈り払いするかも知れない雰囲気の話しぶりではあったが・・・
将来刈り払いが終ったら歩いて見ることにして今回は高下岳に登って帰ることにする。
11:38分  根管岳山頂着
 標高1340m、登山口から7、0km、高下岳まで1、4km、
二つ並んだピークの南が山頂になる。天気は良いのだが、遠方に薄い雲がかかっていて岩手山や八幡平、栗駒山は良く見えない、東には、沢内村の集落と遠方に花巻方面の田園が見える、早池峰山はかすんで見えない。しかし和賀岳とそれに連なる稜線ははっきりと見える。陽射しが強くて風は殆ど無い、喉が乾く、ゆっくり休んで高下岳に向かう。
高下岳山頂
写真左に有る根管分岐から写真中央の稜線上に和賀岳に向かう登山道が有るのだが痕跡は見えない
和賀岳↓
12:35分  高下岳山頂着
 標高1322、8m、貝沢登山口から8、4km、高下登山口から5、0km、
高下岳に日帰りで登るには高下登山口から登るのが一般的だが、貝沢口から高下口まで、縦走コースとして歩いてみるのも面白いと思う、日帰りで歩くには調度良いコースになっているようだ。
 山頂はハイマツに覆われていて狭い、座って西を見ると正面に和賀岳が見える、手前にある深い和賀川の谷底から山頂まで一気に立ち上がっている。和賀岳山頂の標柱が見える、登山者の姿は見えない、こちらから見る和賀岳は山頂の盛り上がりが少なくてなだらかな丘と言った感じだ。今日は残念だった、天気も良いし和賀岳まで歩きたかったのだが次回に期待して帰ろう。
12:55分  山頂出発、帰路につく。
根管岳山頂13:38分、大荒沢岳14:42分、県境分岐15:22分、前山分岐16:06分登山口17:02分、
無事下山する。大汗を掻いたので着替えをして帰りに沢内バーデンの湯に入って帰る、入浴は300円だった。
コースタイム
登山口⇒1:18分⇒前山分岐⇒1:02分⇒県境分岐⇒42分⇒大荒沢岳⇒55分⇒根管分岐
⇒26分⇒根管岳⇒57分⇒高下岳
登山口⇒5:20分⇒高下岳
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県道1号線、貝沢集落入り口丁字路にある登山口の標柱
貝沢登山口、牧草地の端を歩いて行く
お花畑から朝日岳(羽後朝日岳)を眺める
マンダノ沢→
大荒沢岳→
朝日岳↓
大荒沢岳↓
根管岳から朝日岳方面の展望
高下岳山頂からの和賀岳
えんど