今年のGWは間に出勤日がはさまり大型連休にならず、更に天気ももう一つで、あまり気分の高揚しない連休でした。でも世の中の動向に同調して5月4日に武奈ケ岳に登って来ました。武奈ケ岳には坊村から西南稜を二回登っていますので、今回は趣を変えて八淵ノ滝からオガサカ道を登り八雲ガ原・イブルキのコバを経て山頂に至るルートを選びました。山仲間から八つの滝を高巻く結構面白いルートと聞いていましたし、中旬には大峰山系の大普賢岳に登る予定をしているので、岩場の訓練にもなると考えたからです。

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5:53の一番バスで家具団地を出発し牧野駅より京阪に乗り丹波橋で近鉄に乗り換え京都駅に向かう。7:07発の近江今津に乗り7:55頃近江高島駅に到着する。ガリバー旅行村行きのバスは8:35発であるからゆっくり待つことにする。駅前のガリバーの銅像が面白く写真を撮ったりして時間をつぶすが、おりしも8:00に多くの人形の奏でるメロデイが流れだしのんびりとした高島町の雰囲気を盛り上げる。

バスは定刻に発車して新緑の道をガリバー旅行村に向かい、これも定刻の9:00に登山口に到着する。地方は交通の渋滞が少ないのでバスの時刻は正確である。トイレ休憩もなく9:02に出発である。ガリバー村は早朝にもかかわらず既に多くの入場者が目につくが、立地条件の割にははやっている様子である。林道歩きも僅かで済み登山路に入る。新緑の中を少し歩くと八淵ノ滝の中心部の大擂鉢に直行する一般ルートと第1番目の滝の魚止ノ滝に向かう登山ルートが分岐する。ガリバー村に遊びに来ている人達は一般ルートを選ぶが、私達は第1番目の滝からクリアーしたいので登山ルートを選んだ。

道を下り川の瀬の音が高くなると鴨川(勿論京都の鴨川ではありません)源流の八池谷であり、正面に魚止ノ滝が見える。落差はあまりないが数日来の雨もあって水量はかなり多いようである。勿論遡上上手な鮎でも止められてしまうだろう。早速写真を一枚。

流れの様子を見ながら左岸をゆっくりと登るとやがて障子ノ滝に至る。二段の滝でここでは右岸に渡り返して岩場を高巻くルートが取られている。前もって山と渓谷社の「比良・朽木を歩く」を読んでおいたが、その挿入写真によると徒渉点から長い木の梯子が掛けられていた。ところが実際は右岸の岩場にコの字型のホールドが埋め込まれ、その上部に短い鉄の梯子がつけられている。水量が少なければ川を石伝いに徒渉しホールドと梯子を利用して簡単に高巻けるのだが、今回は増水のため取りつきのホールドを利用出来る場所に徒渉しにくく停滞していた。水しぶきで岩肌・ホールドが滑り結構緊張してザックからデジカメを出してそれ一枚の余裕がない。この滝を高巻くと唐戸(空戸)ノ滝であり、ここは見下ろして通過である。その後は要所に鎖が用意されていて問題なく大摺鉢に到着する。

大摺鉢には一般ルートから軽装の人達も見られ、ここまでは気楽に上がって来る事も出来るのである。一息入れて写真を一枚撮る。次ぎに小摺鉢があるはずであったが、気がつかずに通過してしまった。左岸に渡りまた渡り返して右岸に戻る。いよいよ八淵ノ滝の核心部に入って第6番目の滝は屏風ガ滝である。ルートは厳しくなるが鎖・ロープが張られ足場もしっかりしているので、問題なく右岸を高巻き登っていける。

次いで第7番目の滝で貴船の滝である。この滝の前で左岸に渡るのだが、一旦岩場を下り、鎖を渡した場所で石を伝わって徒渉をする。岩場の下りは鎖がつけられた上にステップもあり、前述のガイドブックの挿入写真から予想していた程の悪場ではない。ところが挿入写真には金属製の橋が掛けられていたが、流されたらしく見当たらなかった。増水のため鎖を利用しての徒渉に緊張させられた。大摺鉢の左岸上流で谷幅が広くなっている水辺の流れにアルミ製のパイプ状のスクラップがあり、このきれいな流れにスクラップとは無粋なとばかりと拾い上げて山側に置き直したが(捨てたが)、今にして思えば流された橋の残骸であったかも知れない。これから先トラバースなどもあったが、鎖の完備で問題なくクリアー出来て、第8番目の七遍返しノ滝を見ながらどんどん高度を上げる。

七遍返しノ滝を過ぎると最早厳しい場面もなく、右岸よりオガサカ道をつめて釈迦岳からの尾根道まで気持ちの良い登りを続ける。途中でイブルキのコバ経由で武奈ケ岳に登る道が分岐していたが、予定通りに八雲ガ原経由とする。尾根道に合流する手前でやや早く蕾も混ざるきれいなシャクナゲの小群生に出合い休息も兼ねて写真を数枚撮る。比良明神の赤い鳥居が見えてオガサカ道の登りが終わる。比良ロッジの前を右折し八雲ガ原に着いたのは12:06であった。このスキー場に家族連れでスキーに来たのは25年程前だったろうか。その時八雲小屋の前のゲレンデにリフトがあったかどうか記憶に定かではない。

八雲小屋横のキャンプサイトで昼食とする。何時もほどゆっくり食事時間も取らずに12:42にイブルキのコバを経て武奈ケ岳頂上を目指す。谷筋には残雪が見られた。数日来の雨と雪解け水でせまい道がドロンコでリフト・ロープウエイで上がって来た汚れたくないハイカー達はここで渋滞の原因となる。13:40に頂上に到着する。

春霞みのせいで遠望はあまり効かない。南は焼杉山北は百里ケ岳東は琵琶湖東岸までの山望である。蓬莱山・打見山・釈迦岳・烏谷山(カラトヤマ)・比良岳・白滝山・峰床山・鎌倉山・蛇谷ケ峰・釣瓶岳などは指呼の間である。堂満岳は丁度コヤマノ岳のかげになる。良いパノラマが期待されそうなので人ごみを離れて撮りまくる。

ゆっくり休息もし坊村17:24発のバスに余裕をもって間に合うようにと、14:25に頂上に別れを告げ西南稜を下る。過去二回はワサビ峠から中峠経由で金糞峠に出たので、下山に西南稜の全ルートを利用するのは初めてである。途中のコブ・御殿山でパノラマ用の写真を撮ったり、山野花(イワカガミ・ミヤマカタバミ・ヨゴレネコノメ・ケマン・スミレなど)の写真を撮ったりして坊村バス停に着いてのは16:27であった。顔を洗いシャツを着替えグレープフルーツを食し、ゆっくりと17:24のバス到着を待った。

バスは25分遅れ17:49に到着した。このため下山に3時間近くかかり、時間通りにバスが到着したらとても間に合わなかったパーテイ一行が辛うじて乗車出来た。このパーテイにはリーダー格とサブリーダー格の男性二人がいたが先に下りてしまい、足弱な残りのメンバーが遅れに遅れてしまったようである。二人は17:24までに下山はしていたが、残りのメンバーは定刻にバスが到着していたらどうなっていただろうか。何のためのパーテイなのか理解に苦しんだ次第である。

また障子ノ滝を敬遠し大摺鉢まで一般ルートを通って登って来たが、犬を連れた女性登山者がいたのも顰蹙ものであった。貴船ノ滝での岩場下り、鎖を利用しての徒渉に苦労して渋滞の原因を作っていた。オガサカ道を通らず直接イブルキのコルに向かっていて、山慣れしている雰囲気があったがこれも一考を要しそうである。

今回の合計正味歩行時間は5時間39分で昭文社の地図の標準時間5時間20分よりやや遅れていた。途中で写真を撮った時間が遅れの原因の一つだと思っている。スナップ写真を撮る時間は歩行時間から減じていない。増水のため難度が上がったと思われるが、八淵ノ滝歩きは快適で経験を積むことの出来た良き山行であった。

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)