「梅雨の晴れ間の八甲田」

梅雨の晴れ間を利用して八甲田山を登ってきました。実は八甲田山なる山は存在せず八甲田大岳(標高1584m)、小岳、高田大岳、井戸岳、赤倉岳などからなる北八甲田山系があります。このうちの八甲田大岳に登り上毛無岱をかすめて田茂范岳に至りロープウェイで下山しました。

実はJR東日本の「大人の休日倶楽部」のサービスで、3日有効で新幹線、在来線特急乗り放題(指定席6回まで)12000円の徳用チケットがあります。梅雨時期で閑散期になる6月25日から発行しますが、気象情報を気にしながら26日より28日に八甲田大岳と岩木山を登る計画を立てました。青森でおいしい寿司を食べ酸ケ湯温泉に前泊して、27日に大岳に登り弘前に泊まりました。28日にバスを乗り継いで岩木山8合目に至り岩木山頂をピストン登山しました。

割合と経済的に二名山を登ることが出来ましたが、同じ思いの中高年が大勢いたと思われ26日の八戸から青森までのスーパー特急白鳥2号は通勤並みの超満員でした。酸ケ湯温泉名物のヒバの千人風呂の混浴は午前・午後8時から9時までは女性専用となり、また別に男女別浴の玉の湯もあったので、昔のような混浴風景は見られないようでした。これも時代の流れでしょうが、硫黄系の酸性泉で白濁が著しいので混浴の背景はそれなりにあるようです。

今回の山行記録は八甲田編で、次回は岩木山編になります。

この山行記録の写真画像のページに飛びたい場合は、ここをクリックして下さい。

今回歩いたルートの地図を添付したかったのですが、国土地理院の地図閲覧サービス ウオッちずがコピーアンドペーストできなくなったので、参考となる地図にはここからアクセスして下さい。

2009年6月27日 (土)晴時々曇

この日の行動は次の通りである。

登山口7:35〜9:13仙人岱9:24〜10:18八甲田大岳10:30〜10:54大岳避難小屋11:26〜11:56上毛無岱分岐11:56〜12:49宮様コース分岐12:57〜13:28田茂范岳ロープウェイ山頂駅13:40〜13:50山麓駅

酸ケ湯温泉の朝食は6:45から始まったが出発は結局7:35になってしまった。温泉の敷地に案内板がありその左手から登山口に向かう細い道がついている。約150m東南に登山口の柱が立っている。この付近には地獄池があり、棟方志功筆による八甲田仙人と言われた鹿内辰五郎の顕彰碑が立っている。

チシマザサに囲まれた登山道をぼつぼつと登る。チシマザサの竹の子は北信濃では根曲がり竹と言い、鯖の缶詰と味噌汁にして賞味される。この地方ではヒメタケノコと言うらしい。酸ケ湯の標高は920m程度でこの辺りでは時期遅れのようで、標高1200m程度の地獄湯の沢下辺りが最盛期のようであった。採集に規制はないとのことで、戸隠高原、志賀高原、高山村などと事情は異なっている。

チシマザサの道を登っていくと右手から水音が聞こえてくる。下山してくるヒメタケノコ採りの男女は膨らんだリュックサックが重そうである。地獄湯の沢には手摺もない角材二本の橋がかけられているが、危険な感じはない。ややアルペン的なゴーロ道が続くがまもなく緑に囲まれた雰囲気のよい木道になる。木道を進むと先行のパーティが休憩しているのが見えた。仙人岱の中心である八甲田清水で我々も休憩をして冷たく美味しい湧水を飲む。この辺りはかつて荒廃してなく美しい場所であったとのことであるが、今でもチングルマ・コイワカガミが咲き乱れ捨てたものではないと思う。

仙人岱を出発するとまもなく小岳への分岐になるが、小岳や高田大岳に向かう登山者は見られない。木道が終わり二枚の雪田を横切るといよいよ勾配がきつくなり山頂を目指した最後の登りになる。コイワカガミのほかミヤマオダマキが目に付く。ミヤマオダマキがこれだけ群生している場所は経験していない。つい足が止まってしまう。登山道の右に鏡沼があった。火口池で小さいながら神秘性を持った池である。

鏡沼からほんの僅かで山頂に達した。山頂にはミヤマキンバイが咲き乱れていて風が強くなければ長逗留運したいところであったが、写真を撮って早々大岳避難小屋を目指して下山した。山頂からは東方向の雛岳・高田大岳・小岳、北方向の井戸岳・赤倉岳、南方向の南八甲田連峰が見えるだけで西方向の岩木山も見ることが出来なかった。

大岳避難小屋は大岳と井戸岳の鞍部にあるが、すぐ下に見えるにもかかわらず150m程度と200m程度の二本の雪渓が残っていて思いのほか時間がかかった。踵で蹴りこんで下ると頭では分かっていても雪がそれほど腐れていないところとそうでないところがあり、腐れていないところでは踵がやや磨り減った登山靴では足場が確保しにくいのである。

大岳避難小屋で早い昼食とする。ミヤマオダマキの群生が見られ環境のよい場所であるがあい変わらず西風はきつい。ここから井戸岳・赤倉岳を縦走して田茂范岳に至るルートと上毛無岱の一部まで下り田茂范岳へ登り返すルートが分かれる。我々は後者のルートを選択した。

平凡な登山道を下り上毛無岱に近づくとまた木道になる。小さなミズバショウが見られるようになって湿原の散在が感じられる。どうもミズバショウは大群生で見るよりは小さなものが散在する方が好みである。富栄養化でお化けのように大きなミズバショウはいただけない。下毛無岱へ向かう道を分けて田茂范岳へ登り返す道を選ぶ。木道がところどころ表れぬかるんだ道にも出合う。勾配がきつくなるとまたチシマザサが両側に繁茂している。音楽が聞こえたのでもう田茂范岳のロープウエー山頂駅の近くにたどり着いてかと一瞬思ったが、ラジオをかけて大勢でヒメタケノコを採っているのである。家内も登山道近くに生えているヒメタケノコを採ることに夢中になった。

そうこうしているうちに宮様コース分岐に到着した。後は小1時間ほど歩けば山頂駅に到達できるので、帰りの青森行きのバスの発車時間を考えて一安心である。しかも道も広くなり途中から八甲田ゴードラインに合流するともはや散策者の仲間入りである。田茂范湿原を通らずに1324mピークを越すコースを選ぶ。道沿いの小湿原にはチングルマ・ミヤマキンバイ・イワイチョウなどがきれいに咲いている。

予定より早く山頂駅発13:40発のゴンドラに乗ることができた。次の便は14:10になるので所要時間10分で山麓駅着14:20となり、青森行バスが14:23発であるので、ぎりぎり間に合うことになったのだ。結果的に井戸岳・赤倉岳縦走を選択しないのがよかった。

本日のネット歩行時間は4時間50分、グロス歩行時間は5時間53分であった。獲得高度は山頂駅で1020mを示していた。酸ケ湯温泉と八甲田大岳の標高差は660m程度なので下山時にも結構登り返しがあったようだ。

高山植物としてはそのほかにズダヤクシュ・マイズルソウ・ミツガシワ・コゴメグサ・ショウジョウバカマ・ヨツバシガマ・ゴゼンタチバナ・ツマトリソウ・ミネザクラなどを見ることができた。(2009.07.03記)

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第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)
第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
第09回山行記録バックナンバー(大普賢岳より七曜岳まで) (2001.06.15)
第10回山行記録バックナンバー(権現山より蓬莱山まで)(2001.07.15)
第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
第12回山行記録バックナンバー(秋の鳳凰三山)(2001.10.30)
第13回山行記録バックナンバー(秋の天城縦走)(2001.12.30)
第14回山行記録バックナンバー(大台ケ原散策)(2002.01.15)
第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
第16回山行記録バックナンバー(比叡山の初歩き)(2002.02.28)
第17回山行記録バックナンバー(雪のダイヤモンドトレール)(2002.03.15)
第18回山行記録バックナンバー(雪の上高地・乗鞍高原)(2002.03.30)
第19回山行記録バックナンバー(大原の山々縦走)(2002.04.15)
第20回山行記録バックナンバー(リトル比良)(2002.05.15)
第21回山行記録バックナンバー(山田牧場・志賀高原・鬼無里村)(2002.06.15)
第22回山行記録バックナンバー(浅間山系の前掛山・黒斑山)(2002.07.15)
第23回山行記録バックナンバー(根子岳・四阿山)(2002.8.15)
第24回山行記録バックナンバー(薬師岳・黒部五郎岳)(2002.09.15)
第25回山行記録バックナンバー(鹿島槍ケ岳・爺ケ岳)(2002.10.15)
第26回山行記録バックナンバー(荒川三山・赤石岳)(2002.11.15)
第27回山行記録バックナンバー(住塚山・国見山)(2002.12.15)
第28回山行記録バックナンバー(比叡山・飯室谷・横川根本中堂)(2003.01.30)
第29回山行記録バックナンバー(大見尾根和佐谷峠より天ケ岳行)(2003.02.15)
第30回山行記録バックナンバー(葛城山より竹内峠までの縦走)(2003.3.15)
第31回山行記録バックナンバー(獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索)(2003.3.30)
第32回山行記録バックナンバー(愛宕山系の芦見谷の遡行と滝谷の下降)(2003.4.30)
第33回山行記録バックナンバー(湖北の花で知られた赤坂山と三国山山行)(2003.05.15)
第34回山行記録バックナンバー(郷里長野市の市民の山である飯縄山)(2003.5.30)
第35回山行記録バックナンバー(愛宕山三角点と芦見谷)(2003.6.15)
第36回山行記録バックナンバー(梅雨の晴間に大山登山)(2003.6.30)
第37回山行記録バックナンバー(京都北山最深部の小野村割岳登山)(2003.07.30)
第38回山行記録バックナンバー(コウンド谷から小野村割岳登山)(2003.08.15)
第39回山行記録バックナンバー(懐かしの富士ノ塔山と旭山)(2003.08.30)
第40回山行記録バックナンバー(久し振りの北アは焼岳)(2003.09.30)
第41回山行記録バックナンバー(涸沢と北穂高岳)(2003.10.30)
第42回山行記録バックナンバー(岩菅山と裏岩菅山)(2003.12.15)
第43回山行記録バックナンバー(北信五岳の一つである黒姫山)(2003.12.30)
第44回山行記録バックナンバー(部屋から見える霊仙寺山)(2004.01.15)
第45回山行記録バックナンバー(初冬の御在所岳)(2004.01.30)
第46回山行記録バックナンバー(戸隠高原スノーシューハイキング)(2004.02.15)
第47回山行記録バックナンバー(飯縄山にスノーシュー登山」)(2004.03.15)
第48回山行記録バックナンバー(根子岳にスノーシュー登山)(2004.03.30)
第49回山行記録バックナンバー(戸隠古道を越水ケ原まで歩く)(2004.05.30)
第50回山行記録バックナンバー(ブナ巨木で知られた鍋倉山を歩く)(2004.06.30)
第51回山行記録バックナンバー(信州百名山の一つである虫倉山を歩く)(2004.07.15)
第52回山行記録バックナンバー(長野市トレッキングコースの陣場平山を歩く)(2004.07.30)
第53回山行記録バックナンバー(五竜岳・唐松岳)(2004.08.15)
第54回山行記録バックナンバー(鏡平から笠ケ岳)(2004.09.15)
第55回山行記録バックナンバー(北信五岳の一つの妙高山)(2004.10.30)
第56回山行記録バックナンバー(初冬の雨飾山)(2004.11.30)
第57回山行記録バックナンバー(ミルフォード・トラック)(2005.01.30)
第58回山行記録バックナンバー(戸隠高原高デッキ山)(2005.04.15)
第59回山行記録バックナンバー(60年振りの冠着山登山)(2005.05.15)
第60回山行記録バッククナンバー(残雪の蓼科山登山)(2005.05.30)
第61回山行記録バックナンバー(岩井堂コースから虫倉山)(2005.06.30)
第62回山行記録バックナンバー(裏銀座から雲ノ平へ)(2005.08.30)
第63回山行記録バックナンバー(燕岳より常念岳へ)(2005.10.15)
第64回山行記録バックナンバー(涸沢カールの紅葉見物)(2005.11.15)
第65回山行記録バックナンバー(米子の滝から根子岳へ)(2005.11.30)
第66回山行記録バックナンバー(秋晴れの高社山)(2006.12.30)
第67回山行記録バックナンバー(晩秋の一夜山)(2006.01.15)
第68回山行記録バックナンバー(久しぶりの登山は若穂太郎山)(2006.11.15)
第69回山行記録バックナンバー(長野市東部にそびえる妙徳山)(2006.11.30)
第70回山行記録バックナンバー(冬の上高地でスノーシューイング)(2007.02.15)
第71回山行記録バックナンバー(今年の初登山は明覚山)(2007.05.15)
第72回山行記録バックナンバー(井上山へのハイキング登山)(2007.05.30)
第73回山行記録バックナンバー(新緑の金時山)(2007.06.15)
第74回山行記録バックナンバー(梅雨の晴れ間に尼厳山と奇妙山)(2007.07.30)
第75回山行記録バックナンバー(針の木岳から岩小屋沢岳までの縦走)(2007.08.30)
第76回山行記録バックナンバー(乗鞍岳の登山道を下る)(2007.10.30)
第77回山行記録バックナンバー(梅雨の晴れ間に山上ケ岳)(2008.06.12)
第78回山行記録バックナンバー(笹ケ峰より戸隠へ)(2008.07.30)
第79回山行記録バックナンバー(信者の山の御岳へ)(2008.08.15)
第80回山行記録バックナンバー(花の白山)(2008.08.30)
第81回山行記録バックナンバー(南八ケ岳縦走)(2008.10.15)