「長野市トレッキングコースの陣場平山を歩く」

今年の梅雨は晴れ間が多いようですが、やや北に位置する地理的環境から長野市で味わう梅雨はこんなものなのでしょうか。晴れたら山に登ろうで、長野市の西に位置する七二会地区の陣場平山(標高1257m)に行きました。陣場平山は長野市の小学生にも親しまれている里山で、最近長野市のトレッキングコースの第1号が開設されています。陣場平山の尾根筋を歩く陣場平スカイコースと萩野城跡をめぐる萩野城コースがあります。

6月24日(木)に陣場平スカイコースを歩いてきました。このコースは地蔵峠(標高1143m)から坪根駐車場までの往復コースで、歩行距離が6.2km、所要時間は約3時間とされています。少し物足らないので矢口駐車場(標高840m)に車を置いて、三十三間堂歩道を登って地蔵峠まで往復することにしました。これで歩行距離は3.5kmほどプラスされる計算です。

生憎と霞がかかり尾根筋からの眺望はよくなかったですが、林道陣場平線沿いでは夏の山野草も見られのんびりした山行が楽しめました。三十三間堂歩道を歩いてみて、トレッキングコースを開設してもその後の保全が大変であることを実感しました。

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尚この山行記録にかかわる2万5千分の1の地形図(信濃中条・北東)は国土地理院の地図を参考にして下さい。。

6月16日(水)晴 

この日の行動は次の通りである。

矢口駐車場9:55〜10:52地蔵峠11:17〜11:45地蔵平運動広場11:45〜11:52陣場平山三角点11:54〜12:05東屋12:08〜12:20葭雰(ヨシキリ)神社12:53〜13:19朝日城跡13:23〜13:27坪根駐車場13:31〜14:26地蔵峠14:40〜14:58地蔵岩14:58〜15:17矢口駐車場

8:07に家を出発したが、県道戸隠篠ノ井線で矢口駐車場が見つからずおかしいと思いながら車を走らせていて気がついたら地蔵峠に到着していた。矢口駐車場は1.6km ほど下にあるとの標識を見て、Uターンして矢口駐車場を探すことになった。台風6号の影響で車道上にある小落石を避けながらゆっくり下ると、車道の左手に登山ポストがありその付近に若干の駐車スペースが用意されていた。2万5千分の1の地形図(信濃中条・北東)によれば、平出集落の飯縄神社の先で県道が大きく南下している地点の手前に平出の採石場跡がある。ネット情報によればこの採石場跡が駐車場代わりになるとのことであったが、雑草が生い茂っていて駐車するには若干抵抗を感じた。

矢口駐車場に到着した時間は9:50で、家から1時間40分ほどかかっていたが順調なら1時間強で到着できただろう。登山ポストの先右手に取り付きがある。50mほど登ると左手に三十三間堂歩道の入口が開いている。大きな石碑が立っているので間違えることはない。石仏に迎えられ林間の歩道を300mほど登ると県道に合流する。合流点を示す標識も立っている。ところが県道を横切っての二度目の取り付きが見つからない。実は県道をほんの少し下った地点に、小さな木杭に導かれるように雑草で覆われた登山道とは思えない三十三間堂道が付けられていたのだ。これは復路に地蔵峠から三十三間堂歩道を下ってきて気がついたことなのである。この再取り付きには標識が必要であり、更には雑草を除去して道を認識できる程度に整備する必要があるようだ。

少し登れば再取り付きがあるはずと思い違いをし県道を歩き続けるが、二度目の取り付きはありようもない。しかし県道をたどれば多少遠回りになろうと、間違いなく地蔵峠に到着できることは既に車で往復しているのでよく分かっていたので心配もない。やがて三十三間堂歩道が合流し、そこから僅か歩くと再びの地蔵峠であった。この駐車場は結構広く約20台分のスペースがあるとのことである。北の方角には戸隠西岳連峰、高妻山、北アルプスの峰々が見えるはずだが、立ち木が邪魔をしているし霞がかかっているので、いささか期待を裏切る展望であった。

一息入れていたところ、軽トラックに乗ってきた地元の男性が話しかけてきた。我々が矢口駐車場から入山したのを見て、わざわざ追っかけてきて熊が出没していると注意を呼びかけに来てくれたのだ。前回虫倉山に登った際にも子連れの熊が出ているとの情報を知らされたが、ここでも注意を喚起されたものだ。熊避けに持っているならカウベルは付けて下さいとのことで、熊は笹の葉と沢蟹を食べに下りてくるので笹の群生育場所と谷筋には特に注意をするようにとのことであった。

県道の二度目の取り付きが発見できなかったと話したところ、写真で説明してくれたが除草および整備までなかなか手が回らないとのことであった。長野市のトレッキンングコース第1号に指定されたけれども、地元のボランテア活動が大いに期待されるようでご苦労があることを感じた。

熊対策で七二会小学校より標高が高い位置に生活している小学生の通学には車での送迎をしているそうであった。

地蔵峠から陣場平歩道と葭雰歩道を歩く尾根コースは快適であった。途中の東屋ではもう少しクリアーな天気なら根子岳、四阿山、浅間山などの上信国境の山並みの展望が素晴らしかっただろうと思う。陣場平運動広場にはウツボグサが今は盛りに咲いていた。京都北山でもウツボグサは見たが、これだけ草丈が高く群生して咲いているのは見ていない。

陣場平山の三角点は補助とは言いながら一等三角点だそうだが、周りの立ち木に遮られ眺めはほとんどない。

葭雰神社周りの杉の並木はこの神社の歴史(飯縄神社の前宮と言う)を感じさせるものであったし、祠のまわりには岩石が積み上げられていて高山の神社の雰囲気がある。祠脇の日陰で昼食とする。

葭雰神社と朝日城跡との間に犬も戻ると言う犬戻り坂があったが、下りであったし鎖の手すりも用意されていたので問題はなかった。朝日城跡には朽かけた東屋があったが、城跡を思わせるものは何もない。

朝日城跡から数分も下れば坪根駐車場である。この駐車場へは坪根集落からの林道経由で上がってこられて数台分の駐車スペースもあるが、地蔵峠から歩いて来る人がほとんどだろう。フキが沢山生えていて家内は少し時間をくれと採集に余念がない。途中の県道、尾根道でも時期は過ぎたものの、タラノメ、ワラビなど沢山目についてここは山菜の山である。地蔵峠で話をした男性もタラノメは豊富にあるが沢山採るものではない、それほど食べるものではないと余裕の態度であった。

坪根駐車場から地蔵峠までは林道陣場平線を戻ることになる。林道歩きは趣のないものと相場が決まっているが、今度は道沿いにヤグルマソウ、ウツボグサ、ヤマオダマキ、ノアザミなどが咲いていて結構な雰囲気である。花の咲いているヤグルマソウは夏山登山の時期を知らせるものだそうだが、いままで花をつけたヤグルマソウは見たことはなかった。梅雨の時期に信州方面で山歩きはすることはなかったせいもある。

ヤマオダマキの花はクリーム色か黄色で栽培種やミヤマオダマキの花の色とは異なっていて好ましいものだ。関西地区で見慣れたノアザミの花も濃いピンクが印象的である。

のんびりと歩いて地蔵峠に戻る。本日三回目の到着である。ここで最後の小休止を取り三十三間堂歩道経由で矢口駐車場に戻ることになる。地蔵峠から県道を300mほども下ると右手に三十三間堂歩道の下りの取り付きがある。下り始めたところ道の真ん中までフキの類の雑草が繁茂していて、地形から道とは分かるが足を下ろすべきか迷うほどの荒れようである。石車にでも乗ったら大変と足さばきを慎重にする。下り始めて1/3ほどはこのような状態が続くが、これを全部除草するとなると大変な作業になるだろう。このトレッキングコースの利用者が増えたら踏みつけで大分状況は改善されると思う。地蔵峠で会った男性も小学校の登山の下見に来たが、ある程度の事前の道整備はしなければならないと言っていた。

雑草に覆われた道でなくなってやれやれと思う頃左手に大きな地蔵岩が現れた。この山系独特の凝灰岩の岩と思われるが、見る位置によってはお地蔵様の顔のようにも見える。

道がよくなれば気分よく下れ下れとなる。県道に降り立った地点は地蔵峠への登りの際の三十三間堂歩道の県道への合流点の若干下手であった。県道から振り返って見てもこれが取り付きとはとても思えない道であった。

矢口駐車場に戻ったのは午後3時を回っていたが、快い疲労感もあり気楽なトレッキングコースを歩いた以上の充実感があった。機会を得て萩野城址コースも歩いてみたいものだと思った。

本日のグロス歩行時間は5時間22分、ネット歩行時間は4時間7分、累積獲得高度は722mとなっていた。矢口駐車場から地蔵峠との高度差は300mほどである。尾根歩きのアップダウンで400m前後稼いだのだろう。

入山者のあまり多くない里山のトレッキンングコースの保全は、地元の人たちのボランテア活動に期待されるところが多いのだろうが、我々利用者が出来る協力はせいぜい歩いて踏みあとをしっかりつけることになろうか。(2004.07.10記)

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第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)
第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
第09回山行記録バックナンバー(大普賢岳より七曜岳まで) (2001.06.15)
第10回山行記録バックナンバー(権現山より蓬莱山まで)(2001.07.15)
第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
第12回山行記録バックナンバー(秋の鳳凰三山)(2001.10.30)
第13回山行記録バックナンバー(秋の天城縦走)(2001.12.30)
第14回山行記録バックナンバー(大台ケ原散策)(2002.01.15)
第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
第16回山行記録バックナンバー(比叡山の初歩き)(2002.02.28)
第17回山行記録バックナンバー(雪のダイヤモンドトレール)(2002.03.15)
第18回山行記録バックナンバー(雪の上高地・乗鞍高原)(2002.03.30)
第19回山行記録バックナンバー(大原の山々縦走)(2002.04.15)
第20回山行記録バックナンバー(リトル比良)(2002.05.15)
第21回山行記録バックナンバー(山田牧場・志賀高原・鬼無里村)(2002.06.15)
第22回山行記録バックナンバー(浅間山系の前掛山・黒斑山)(2002.07.15)
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第28回山行記録バックナンバー(比叡山・飯室谷・横川根本中堂)(2003.01.30)
第29回山行記録バックナンバー(大見尾根和佐谷峠より天ケ岳行)(2003.02.15)
第30回山行記録バックナンバー(葛城山より竹内峠までの縦走)(2003.3.15)
第31回山行記録バックナンバー(獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索)(2003.3.30)
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第33回山行記録バックナンバー(湖北の花で知られた赤坂山と三国山山行)(2003.05.15)
第34回山行記録バックナンバー(郷里長野市の市民の山である飯縄山)(2003.5.30)
第35回山行記録バックナンバー(愛宕山三角点と芦見谷)(2003.6.15)
第36回山行記録バックナンバー(梅雨の晴間に大山登山)(2003.6.30)
第37回山行記録バックナンバー(京都北山最深部の小野村割岳登山)(2003.07.30)
第38回山行記録バックナンバー(コウンド谷から小野村割岳登山)(2003.08.15)
第39回山行記録バックナンバー(懐かしの富士ノ塔山と旭山)(2003.08.30)
第40回山行記録バックナンバー(久し振りの北アは焼岳)(2003.09.30)
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第44回山行記録バックナンバー(部屋から見える霊仙寺山)(2004.01.15)
第45回山行記録バックナンバー(初冬の御在所岳)(2004.01.30)
第46回山行記録バックナンバー(戸隠高原スノーシューハイキング)(2004.02.15)
第47回山行記録バックナンバー(飯縄山にスノーシュー登山」)(2004.03.15)
第48回山行記録バックナンバー(根子岳にスノーシュー登山)(2004.03.30)
第49回山行記録バックナンバー(戸隠古道を越水ケ原まで歩く)(2004.05.30)
第50回山行記録バックナンバー(ブナ巨木で知られた鍋倉山を歩く)(2004.06.30)
第51回山行記録バックナンバー(信州百名山の一つである虫倉山を歩く)(2004.07.15)