夏山・秋山を中心に登山をしている私にとって、現在は言わばシ−ズンオフです。奈良と三重の県境の高見山や三峰山(ミウネヤマ)の霧氷見物登山をしたり、家の近くの低山を徘徊して体調を整えています。今回の山行記録は、趣向を変えて交野市(カタノシ)にある交野山(コウノサン)へハイキングしたときの記録です。題して「石仏の道」です。尚この山行記録の写真画像のページに飛びたい場合は、ここをクリックして下さい。

交野山は、枚方市の東に隣接する交野市地籍にある、高度341mの低山ながら堂々とした山容と頂上の観音岩により、北河内では名の知られた山である。学研都市線津田駅より神宮寺集落の「石仏の道」を経て1時間余りで頂上に到着出来、頂上直下の登りで心地よい汗がかけて、私には有り難い山となっている。帰りは白旗池から国見山(標高284mで枚方八景の一つ)、又は源氏の滝を経由して津田駅に戻れる。

神宮寺集落の登山口から中腹にかけて五つの石仏がある。道祖神のようにも見える素朴なニ体の仏像を別にすると、あとの四体の仏像は鎌倉時代初期から室町時代にかけてのものとされ、清水俊明さんの「大阪の石仏」にも取り上げられていて傑作らしい。尚交野山の頂上の観音岩にも梵字仏が彫られていて、頂上の北側にも小型であるが梵字仏が彫られた岩が立っている。

さて津田駅を下車したら西側の府道146号線の歩道を南下する。約800mで機物神社に到着するが、ここを左折して約400m歩くと府道22号線への分岐に達する。ここを直進すると源氏の滝に到達出来る。これからは下に添付した地図(国土地理院 2万5000分の1 枚方)を参考にしてお読み頂きたいと思う。

 
地図には府道22号線への分岐の手前をスタート点とし、コースを示す赤丸がプロットしてある。府道22号線から山道に入る場所が少し分りにくいが、最初の旧道との十字路にある旧家の杉皮壁が目印になろう。分岐点から徒歩10分と言ったところ。

これから後は道なりで開元寺跡の石碑を見ながら、果樹園の間を歩くことになる。間もなく林道に入るが、右手の竹薮のつきるあたりで弥勒仏が迎えてくれる。鎌倉時代初期を下らない造立だそうで、人間臭さも感ずる面貌をしているのが印象的である。右手の二つ目のフェンスがきれるあたりの右手の崖下に、ニ体の仏像が彫られている石仏がぽつんと鎮座している。道祖神のようにも思え、たまたまお供えものがしてあったがそれだけ地元の人々に親しまれているのだろう。

更に200mほど登ってやや傾斜のゆるんだ地点に到達すると、左手に阿弥陀仏が見える。室町時代の作風だそうである。その右手に露岩が見えるが、道からは見にくい反対側の谷に面して阿弥陀三尊仏が彫り込まれている。刻銘より明かに室町時代中期のものと分っている由。先ほどの道祖神のごときニ体の仏像とこの阿弥陀三尊仏が、初めてのハイカーには見つけ難いものと思う。

もう200mほど登って林道がつきるあたりの右手の高さ3m程の露岩に、阿弥陀三尊仏が彫り込まれているのに気がつく。岩が傾いてしまったので、阿弥陀様はこの世を斜めにみそなわしておられる。この石仏も室町時代のものとされている。

林道から山道に入るところに小さな流れがある。上流に建物・ゴルフ場もなく人が汚す恐れもないので、私はここで美味しい水を飲むのを楽しみにしている。枚方市では淀川の水を飲んでいるが、お隣の交野市では交野山とそれに連なる山並からの水を水道用に使用していて、大変に美味しいと言われている。これは大変に羨ましいことである。しばらくは陰気ささえ感ずる林間コースだが、林間を抜けると交野山の頂上につながる尾根に直登となる。階段もありそれほどのことはない。しかし一汗かき心地よい一登り。尚オリジナルの地図にはこの直登の道は表示されていないが、尾根へと道なりに誘導されているので迷うことはまずない。

尾根に上がると大きな露岩がゴロゴロしていて、一瞬交野山の頂上かと勘違いするが、341mの頂上へはもう一踏ん張りである。鳥居をくぐり小さな梯子を二つ乗り越すといよいよ頂上となる。神宮寺集落の十字路からおおよそ40分程度の歩行時間だろうか。

観音岩に登り西の方角を見渡すと、眺望がきく好天には愛宕山から六甲山までが一望のもとである。北の方角には京都北山・比叡山・音羽山・千頭岳(セントウダケ)などが見える。南は生駒山がまじかに見え、何遍登ってもその景観には感激してしまう。

帰りは北側に設けられた階段を降りるが、途中で分岐した道は右の道を選ぶ。交野ゴルフ場への取りつけ車道を横断すると、白旗池の堰堤を越して「ふれあいセンター」に到着する。ここはきれいな水洗トイレがあり水道も完備で、この場所でコーヒーを入れたり、ラーメンを煮たりするのなら水の用意は無用である。

下山には国見山ないし源氏の滝を経由して津田駅に戻ることが出来る。国見山コースは尾根歩きで、国見山頂上で再び西側・北側の景観が楽しめ、一方源氏の滝コ−スは谷歩きで、夏は涼しく結構と言いたいが当然のこと眺望はままならない。源氏の滝経由で府道22号線の分岐まで40分弱と言った歩行時間である。

家の近所にこのような手頃なハイキングコ−スがあり、恵まれた環境下にあると思っている。尚今回のハイキングコースの国見山登山口付近から交野山の南側までは、おおさか環状自然歩道の一部になっていて、冬でもハイカーが結構多く見られる。

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)