「久し振りの北アは焼岳」

長野市にUターンし約1月半が経過し、新生活のリズムも生れ山行の気分も出てきました。今年の夏は冷夏でしたが、今頃になって残暑が厳しくまだまだ夏山の雰囲気です。しかし週末になると天気が思わしくなく、山行の機会が生れませんでした。毎日が日曜日の私が週末の天気にこだわるのはおかしなことでしょうが、義弟夫婦と行動を共にする状況になってきているので、義弟のスケジュールに合わせる必要もあるのです。それに大阪に生活をしていた時でも、山行はウイークエンドの方が多かったのです。あまり仲間が少ない登山道を歩くのは不安な気分がすると家内が言うのが理由でありました。

9月13日(土)は天気予報によれば曇後晴又は曇時々晴となっていたので、急遽日帰りで焼岳に行くことにしました。早朝に自宅を出れば悠々と日帰り登山が可能で、大阪に住んでいたらとても考えられない計画です。事実午前3時に自宅を義弟の車(同行の利点)で出発したところ、5時15分には釜トンネル入口の焼岳登山口に到着できました。そして朝食を済ませ5時50分には登山が開始できました。

久し振りに高山の雰囲気を味わい、帰りには白骨温泉で露天風呂につかり、信州新町でジンギスカン料理にしたつづみを打って帰宅と言う贅沢な山行となりました。

この山行記録の写真画像のページに飛びたい場合は、ここをクリックして下さい。

9月13日(土)曇後晴 

この日の行動は次の通りである。

釜トンネル入口登山口5:50〜6:30第一ベンチ6:35〜7:28りんどう平(第二ベンチ)7:38〜8:03新中ノ湯分岐8:03〜8:31潅木ゾーン(標高2200m地点)8:47〜9:10北峰・南峯分岐9:15〜9:26焼岳北峰山頂10:03〜11:04新中ノ湯分岐11:22〜12:51中ノ湯入口登山口(158号線出合)12:51〜13:57釜トンネル入口登山口

安房峠に向かう158号線の右手の小谷沿いに登山口は付けられているが、直ぐに谷を離れて尾根に向かって登りだす。それほどの急登ではないが、朝食後のせいもあって一汗かくまでは結構こたえる。アキノキリンソウ・ヤマハハコなどが目につくジグザグ道を歩くとやがて傾斜も緩くなり、歩き出して40分ほどで第一ベンチに到着する。

第一ベンチの標識はあるもののベンチは用意されていない。歩き出してそれほどの時間は経過していないが、一汗かいたのでシャツなど脱いで本格的登りに備えたり水分の補給などをする。ここからも緩い傾斜の登りが続き、雑談をしながらの歩き、きのこ採りなどの余裕も出てくる。標高1650m辺りで、木の枝に京都北山の登山グループによって作られた標識がかけられてあるのに気がつき懐かしい思いがする。この辺りはブナ林で下にクマザサが密生していてよい雰囲気である。

第一ベンチから50分強歩いたところで平地になった。りんどう平であるがその名の通りにオヤマリンドウが沢山咲いている。さらにゴマナも見られ秋の山野草の盛りである。古い登山案内地図によれば、この場所付近に高天ケ原の名称が見られるが、昔はさらに手付かずで景勝の地であったのだろう。先行の男性が草原に横たわって悠々とこの風景を味わっている様子であった。

ここから30分ほどで新中ノ湯分岐(釜トンネル入口からと中ノ湯入口からの登山道の合流点)である。この辺りもダケカンバやらナナカマドが生えていて雰囲気のある場所であるが、先もあるのでパスである。ここを過ぎるとやがて岩石の多いガレを歩くことになる。

前方にガスに包まれているが焼岳南峰のブロードな山容が目に入ってくる。荒々しい岩肌でさすが焼岳は活火山であることを知らされる。右側にも外輪山の一部が聳え立っているが、今回の目的である焼岳北峰はまだ望めない。登山計画では標高2200mで三回目の休憩を取ることになっているので、前方に見える潅木ゾーンを目指してぼつぼつと登り続ける。この高度になるとガレに生えているのは、コケモモ・クロマメノキ・シラタマノキなどである。

潅木ゾーンで休憩し軽食・飲料を取る。折りしも霧雨が降り始めたのでレインギアの上だけを着用しザックカバーを掛ける。そろそろ早立ちで中ノ湯入口登山口から登った若者等が下山してくる。レインギアも付けずに元気なものである。ガレではあるが道筋は沢山取れるのですれ違いにそれほどの苦労はない。

硫化水素ガスの臭いが感じられる頃には北峰の特異な山容が見えてくる。前景の水蒸気が噴出し硫黄に覆われた岩柱が不気味な感じである。やがて火口の外輪の一角で左すれば南峰、右すれば北峰の分岐点に到達する。この分岐点は本日の最高標高点で、ここまで来ればほぼ登高は終了したと同じである。南峰、北峰、火口の写真を撮る。

一つ疑問が生じた。現在南峰は立ち入り禁止となっているが、焼岳の火山活動を理由にしているとしたら合点がいかない。中尾峠方面から登って来て北峰で折り返すなら、盛んに火山活動をしている地点まで至らずに帰ることになろうが、中ノ湯方面に下りたり中ノ湯方面から北峰を目指すなら、火山活動をしている地点を歩くことになる。多分南峯は急峻でありもろい火山岩からなる山であるから、立ち入り禁止にしているのだとするなら納得である。

分岐点を右折し多少危険を感じながら片斜面のガレ場をトラバースし、その先を左折し小さな岩場を越すとかなりの広さのある北峰頂上であった。標高は2393mであるが、三角点もなく細い木の標識が立っているだけで、通常の百名山の山頂の様子とは大違いである。ガスは益々濃くなりかろうじて南峰が見通せるのみで、残念ながら穂高連峰・霞沢岳などの展望はまったくない。

朝鮮半島に受けた台風14号の余波を受けて強風が吹きまくるので、岩陰に集まって昼食とする。さいわい霧雨も止んだので、惨めな思いもなくおにぎりを食し水などを飲む。四人全員食欲も落ちることなくエネルギーの補充もバッチリである。

頂上に少し沈殿して晴間を期待することも考えられたが、長逗留は避けるべく40分足らずの山頂滞在でさっさと下山を開始する。岩場・ガレの下りは特に慎重を要する。

ゆっくりと足を運び時々足を止め振り返って北峰と南峰を撮影しつつ心に留める。15名のパーティが登り優先なるも足を止めて我々が通過する間待ってくれた。やはり関西の山々での登山マナーよりここのマナーの方がましなようだ。関西ではかなり大勢でも登り優先を主張するパーティが多いのである。

新中ノ湯分岐で小休止するが、この時間になるとガスが晴れて北の方向の焼岳南峰・外輪山、東の方向の霞沢岳がはっきりと認識出来た。ここから中ノ湯入口方面に下るべく右の道を取る。

しばらくはクマザサの生えている林間を歩くが、途中ぬかるみがあることを別にするとルンルン気分で歩けるよい道である。やがてジグザグ道が混じる斜度の大きな下り道になり、一登りしてどんどん下ると林間に中ノ湯温泉の屋根が見えてくる。屋根が見えてから結構下ると焼岳登山口の標識が見えてきた。ここを左折するとやや道幅が広くなり、下山もフィニッシュに近づいてことを教えてくれ12:51に158号線に出合った。

ここから車を止めてある釜トンネル入口登山口まで戻るのが結構な歩きとなった。距離にして4.5kmほど標高差が約300mあったので、車道を一時間以上歩くことになった。しかし車道沿いにサラシナショウマ・ツリフネソウ・キツリフネ・ミソガワソウ・ミゾソバ・ヤマホタルブクロなどが、高度に対応して咲き誇り山野草の植物園を散策する思いがした。

釜トンネル入口登山口で残ったおにぎりなどを食べ、用意してあったコンロでコーヒーやらお茶を入れてリフレッシュする。平湯方面より下ってくる観光バスの乗客等は、思いもよらぬ場所でくつろいでいる我々を見てどんな感じを受けただろうか。

この後白骨温泉の公共野天風呂で汗を流し、途中で夕食を取って自宅には午後8時前には帰宅出来た。早立ちとは言え日帰りで悠々焼岳登山が出来るとは、大阪にいてはとても考えられない山行であった。

釜トンネル入口登山口から中ノ湯入口登山口まで、グロス歩行時間は7時間01分、ネット歩行時間は5時間30分、累積獲得高度は焼岳北峰までで1128mであった。グロス歩行時間は偶然の一致ながら前回の富士ノ塔山・旭山の時間と同じであった。(2003.09.16記)

尚このページに他のホームページからのリンクでアクセスしたが目的とする内容が見つからない場合は、既にバックナンバーに納められているので下記のバックナンバーから目的とする内容にアクセスして下さい。

以下をクリックすると希望のページに移れます。

ご挨拶 登った山々 アルバム パノラマ 日ごろ思うこと リンク集 私の趣味

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)
第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
第09回山行記録バックナンバー(大普賢岳より七曜岳まで) (2001.06.15)
第10回山行記録バックナンバー(権現山より蓬莱山まで)(2001.07.15)
第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
第12回山行記録バックナンバー(秋の鳳凰三山)(2001.10.30)
第13回山行記録バックナンバー(秋の天城縦走)(2001.12.30)
第14回山行記録バックナンバー(大台ケ原散策)(2002.01.15)
第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
第16回山行記録バックナンバー(比叡山の初歩き)(2002.02.28)
第17回山行記録バックナンバー(雪のダイヤモンドトレール)(2002.03.15)
第18回山行記録バックナンバー(雪の上高地・乗鞍高原)(2002.03.30)
第19回山行記録バックナンバー(大原の山々縦走)(2002.04.15)
第20回山行記録バックナンバー(リトル比良)(2002.05.15)
第21回山行記録バックナンバー(山田牧場・志賀高原・鬼無里村)(2002.06.15)
第22回山行記録バックナンバー(浅間山系の前掛山・黒斑山)(2002.07.15)
第23回山行記録バックナンバー(根子岳・四阿山)(2002.8.15)
第24回山行記録バックナンバー(薬師岳・黒部五郎岳)(2002.09.15)
第25回山行記録バックナンバー(鹿島槍ケ岳・爺ケ岳)(2002.10.15)
第26回山行記録バックナンバー(荒川三山・赤石岳)(2002.11.15)
第27回山行記録バックナンバー(住塚山・国見山)(2002.12.15)
第28回山行記録バックナンバー(比叡山・飯室谷・横川根本中堂)(2003.01.30)
第29回山行記録バックナンバー(大見尾根和佐谷峠より天ケ岳行)(2003.02.15)
第30回山行記録バックナンバー(葛城山より竹内峠までの縦走)(2003.3.15)
第31回山行記録バックナンバー(獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索)(2003.3.30)
第32回山行記録バックナンバー(愛宕山系の芦見谷の遡行と滝谷の下降)(2003.4.30)
第33回山行記録バックナンバー(湖北の花で知られた赤坂山と三国山山行)(2003.05.15)
第34回山行記録バックナンバー(郷里長野市の市民の山である飯縄山)(2003.5.30)
第35回山行記録バックナンバー(愛宕山三角点と芦見谷)(2003.6.15)
第36回山行記録バックナンバー(梅雨の晴間に大山登山)(2003.6.30)
第37回山行記録バックナンバー(京都北山最深部の小野村割岳登山)(2003.07.30)
第38回山行記録バックナンバー(コウンド谷から小野村割岳登山)(2003.08.15)
第39回山行記録バックナンバー(懐かしの富士ノ塔山と旭山)(2003.08.30)