「懐かしの富士ノ塔山と旭山」

本年6月の会社退職を機会に故郷長野市にUターンしました。7月26日に引越をしたのですが、荷物の整理、各種届け出、挨拶状の作成にお盆の行事が重なり、約一ヶ月は結構忙しい毎日でありました。それに今年は異常な冷夏で、東北地方は梅雨明け宣言が取り消されたほどと聞きますので、梅雨明け10日はなかったと思っています。それやこれやで今年の夏山はキャンセルの様相を呈しています。

山国長野市に戻り北アルプス・上信越の山々へのアプローチは大変に楽になりましたので、いずれ楽しい山行記録をお届けできるとは思いますが、現在は残念ながらその様な段階ではありません。

そろそろ体調も戻ってきたので、周りの山々を見渡すと山に登ろうとする気力が沸いてきます。尚今回の拙宅の二階のベランダからは、爺ケ岳から槍ケ岳までが(唐沢岳と餓鬼岳が建物の陰で見えない)見渡せるのです。何時までこの状態が維持できるか知りませんが、なるべくこの環境が維持されることを祈っています。

8月26日(月)は天気予報によれば、夏型になり気温も上昇するとのことだったので、長野市の西にある富士ノ塔山(一応標高961mとしておきます)と旭山(標高785m)に登ることにしました。富士ノ塔山は5万分の1地形図には標高の記載がありません。頂上の東側に三角点があり961.2mの記載があるピークがありますが、目的の頂上ではありません。手元の資料によっても961.2m(信州の里山を歩く・信濃毎日新聞社)、981m(県別マップル道路地図-長野県・昭文社)、992m(長野市編集地図)、998m(富士ノ塔山頂上標示)と諸説紛々です。頂上には高さ2m程の方位表示盤がありましたが、それで山頂が1000mをクリアーしたとの意志表示がなされている様でほほえましいものがありました。この山には国民学校(小学校)時代に登ったことがあります。

一方旭山には観音様が祭られていて、この山はもっと若年の折に登っています。その意味では長野に戻っての感傷登山と言えるでしょう。現在は林道が両山の頂上付近までつけられているので、10分〜20分で頂上に到達出来るのですが、長野の街(標高約360m)から歩いて登ることにしました。

富士ノ塔山は京都府最高峰の皆子山(標高971.5m)よりは高そうですし、標高差は600mはあるので登山を楽しんだと言ってもかまわないでしょう。

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8月26日(月)晴 

この日の行動は次の通りである。

JR川中島駅9:24〜10:00県道406号線(入山小市線)分岐10:00〜10:18平林への林道分岐10:24〜11:14林道終点11:14〜11:51休猟区の表示ある地点(標高908m)11:59〜12:14富士ノ塔山山頂13:14〜14:20朝日山林道旭山取り付き14:30〜14:48旭山山頂15:00〜15:09展望台15:13〜15:35旭山観音15:35〜16:25JR長野駅

かつては長野市の市街地より小柴見を経由して小市から山道に入ったと記憶しているが、舗装道路を長々と歩くのは流石の我々も敬遠して、川中島駅まで電車を利用する。長野駅から7分で川中島駅に到着する。ここからは川中島の街中を歩き、犀川を小市橋で渡って小市の集落に達する。小市橋の手前の犀川の河川敷には林檎、桃、プルーンが沢山植えられている。つい童心に帰って落果していたプルーンをいただき食するが美味言うことなし。

小市橋から犀川の上流を眺めると、山狭に鹿島槍ケ岳を中心とした五竜岳、爺ケ岳が見えるはずであるが、遠くに雲が立っていてまったく望むべくもない。

小市の集落を横切り、小市西で国道19号線を横切って小市団地への車道に入る。少々登ると右手に小田切方向への指示のある県道406号線が派生している(むしろこちらがメイン道路だろうが)。この県道をぼつぼつ登っていくと左手に松ケ丘のゴルフ場が見えてきた。打ちっぱなしのゴルフ場らしいが、ウイークデイの午前とあって人っ子一人いない。

間もなく平林に向かう道路が分岐している。午前とは言え強い陽射しの中をほぼ1時間歩いて来たので一休みとする。丁度日陰で、飲用に適するか自信が持てないが水場もある。二名のご婦人が休憩中で話をしたところ、小市団地にお住まいで毎日この付近まで散歩に来ているとのことであった。

平林に向かう道路(生活道路であろうが林道と言って差し支えないだろう)を取り、僅か歩くと左手に山道が開けていた。林道歩きは趣がないので早速山道に入り込む。手入れが悪くほとんどふみあとの如き様相を呈する道をトレースする。二箇所に橋がかけられているところを見るとまったくの廃道ではないようだ。道の右手に六体の地蔵尊が鎮座まします。芝峰地蔵と申すらしい。ここをやり過ごすと再び林道に合流する。

ちょっとがっかりしながら林道を歩き続ける。右手に神社が見えてきたが、立派な林道に合流したのでルートミスしたのではないかと、いささか心配となる。

平林の集落に入り、ご婦人に富士ノ塔山へのルートをご教示いただくが、現在踏んでいる林道を詰めれば間違いなく山頂に至ると言うことで一安心する。何しろ私が参考とする5万分の1地形図長野は、昭和63年修正で最新の道路事情にうまく追随していないところが多い。

どんどん林道を詰めとうとう山道に突き当たる。一回目の休憩からほぼ1時間歩いているので、休憩し軽食を取りたいと思って休憩を申し出たところ、パートナーはもう少し歩けば頂上のはずだから休憩を取らずに頑張りたいと主張する。どうやら私が気楽に登れる山だと言ったのを間に受けて、後15〜20分ほどで頂上に到着と計算していたようであった。

どうやらこの目論見が外れ30分以上歩いても頂上に達せず、若干シャリバテの気配がしてきたので、標高約910mの休猟区の表示のある地点で二回目の休憩を取ることとした。一旦シャリバテになると食料を補給しても直ぐには回復しないが、残りは僅かと思って再び歩き出す。

朝日山林道から分岐している林道に出合い、林道脇につけられたコンクリート製の階段を登り山腹をトラバースすると林道から付けられた参道にヒョッコリと出る。階段が付けられた参道を上り詰めるとそこは富士ノ塔山の頂上であった。

かなり広く平らな頂上で、結構大きな神社の拝殿がでんと構えていた。頂上からの南と北の眺望はかなりなもので、南東から南側にかけて根子岳、浅間山、烏帽子岳、冠着山などがよく見える。条件によっては富士山も見えると説明してあったが、帰宅後パソコン山望でシミュレートしたところそれは無理のようであった。北の方角では飯縄山、高妻山、戸隠表山、西岳などが望める。

富士ノ塔山の標高は961.2mから998mとばらついていて本当の標高はどのような数字か大変に気になるところで、山頂から富士山が見えるか否かと共に今後検討すべき命題であると思った。

山頂に1時間ほど滞留し昼食も十分に取ったので元気を回復し、次の目的地の旭山に向かうこととする。頂上から林道に下り立ち東に向かう。直ぐに林道は分岐するが地形図を参考にして右の林道に入る。これが朝日山林道で、後はこの林道を旭山の取り付きまで下ればよいのみである。朝日山林道に入って直ぐに路側の下草を刈っている園芸会社の従業員に出会い、この道を下れば旭山に至るとの情報をいただき確認が出来た。ロータリーの除草機を使用しているので、路側に生えている鑑賞にもたえる山野草が無残にも切り取られていく。林道のメンテで止むを得ない作業であるが残念なことである。かつて四条畷の飯盛山、室池でホタルブクロを見つけて翌年楽しみに登ったのだが、路側の下草と共に刈り取られ全然再会できなかった経験を思い出した。

路側にはハギ、フジバカマ、クズなど秋の七草の仲間が咲き始めていた。一方富士ノ塔山に至る山道では、ツユクサ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ツリガネニンジン(シャジン)、アザミなどの夏の山野草が見られた。今年は秋の山野草の咲き出しが早いと聞くが、定点観測が出来る山ではないので分からない。

単調ともいえる朝日山林道を約1時間強歩いて、旭山への取り付け道に到着した。東側の山の景色を見ながら三回目の休憩を取る。根子岳の北の山並みが望めるようになり、御飯岳(オメシダケ)も見えるようになった。御飯岳の北側はもう志賀高原の山々となる。

取り付きから20分足らずで旭山の山頂である。ここも平らで広く川中島の合戦にも名前が出てくる古城址である。小ぶりなるも雰囲気的には奈良の高取城址を思わすものがある。次いで展望台に向かうが時間的に遅くなったので、山の眺望は思わしくない。長野市街の眺望は素晴らしいものがある。かつて長野市の眺望は城山とか雲上殿からとの相場があったが、東と南に大きく発展した長野市を見るには旭山の展望台がベターであろう。車を使えばアプローチも容易である。

展望台から旭山観音を経て長野駅に戻った次第だが、旭山観音堂には往路を戻るのが良いようだ。山頂からの下山道に700mで直接旭山観音堂に出られるとの標示があったのでそれ従って下りたところ、りんご畑をウロウロさせられ結局往路の取り付きからの道に戻ったご粗末があった。

長野駅に戻り冷たいものでリフレッシュして高田の家まで歩いて帰ったが、本日の交通費は180円ポッキリで長野に帰っての山歩きのメリットを改めて感じたものである。

本日のグロス歩行時間は7時間01分、ネット歩行時間は5時間21分、累積獲得高度は富士ノ塔山までで612m、長野駅 までが775mであった。ネット歩行時間は若干少ないが、京都北山の登山に負けない程度の歩きを楽しめたものと考えている。(2003.08.29記)

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第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)
第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
第09回山行記録バックナンバー(大普賢岳より七曜岳まで) (2001.06.15)
第10回山行記録バックナンバー(権現山より蓬莱山まで)(2001.07.15)
第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
第12回山行記録バックナンバー(秋の鳳凰三山)(2001.10.30)
第13回山行記録バックナンバー(秋の天城縦走)(2001.12.30)
第14回山行記録バックナンバー(大台ケ原散策)(2002.01.15)
第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
第16回山行記録バックナンバー(比叡山の初歩き)(2002.02.28)
第17回山行記録バックナンバー(雪のダイヤモンドトレール)(2002.03.15)
第18回山行記録バックナンバー(雪の上高地・乗鞍高原)(2002.03.30)
第19回山行記録バックナンバー(大原の山々縦走)(2002.04.15)
第20回山行記録バックナンバー(リトル比良)(2002.05.15)
第21回山行記録バックナンバー(山田牧場・志賀高原・鬼無里村)(2002.06.15)
第22回山行記録バックナンバー(浅間山系の前掛山・黒斑山)(2002.07.15)
第23回山行記録バックナンバー(根子岳・四阿山)(2002.8.15)
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第27回山行記録バックナンバー(住塚山・国見山)(2002.12.15)
第28回山行記録バックナンバー(比叡山・飯室谷・横川根本中堂)(2003.01.30)
第29回山行記録バックナンバー(大見尾根和佐谷峠より天ケ岳行)(2003.02.15)
第30回山行記録バックナンバー(葛城山より竹内峠までの縦走)(2003.3.15)
第31回山行記録バックナンバー(獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索)(2003.3.30)
第32回山行記録バックナンバー(愛宕山系の芦見谷の遡行と滝谷の下降)(2003.4.30)
第33回山行記録バックナンバー(湖北の花で知られた赤坂山と三国山山行)(2003.05.15)
第34回山行記録バックナンバー(郷里長野市の市民の山である飯縄山)(2003.5.30)
第35回山行記録バックナンバー(愛宕山三角点と芦見谷)(2003.6.15)
第36回山行記録バックナンバー(梅雨の晴間に大山登山)(2003.6.30)
第37回山行記録バックナンバー(京都北山最深部の小野村割岳登山)(2003.07.30)
第38回山行記録バックナンバー(コウンド谷から小野村割岳登山)(2003.08.15)