「京都北山最深部の小野村割岳登山」

梅雨の最中に晴間を利して京都北山最深部の小野村割岳に登りました。小野村割岳は標高が932mあり、高度的には京都府下ではベストテン入りしています。地蔵山(645m)と桑谷山(925m)にはさまれて第6位が小野村割岳、第7位が天狗岳(928m)となっていて、我々はベストテン入りの山でこの二山に登っていなくて気になっていたものです。

昭文社の北山2には下の町からワサ谷沿いの林道を登り山頂に至り、ピストンで下山するルートが紹介されていました。オプションとしてコウンド谷から能見口に下りるルートにも言及されていました。2003年版の昭文社の北山(1と2の分冊でなくなった)では、佐々里峠から灰屋コ−スに入り途中から小野村割岳への尾根を歩き山頂に達し、ワサ谷経由で下山するルートが紹介されていました。

Okaokaclubさんのホームページには、2003年度版に紹介されたルートを歩いた詳細なレポートがあります。これらを参考にして気になっていた小野村割岳に登ることにしました。小野村割岳から天狗岳には尾根が続いているので、天狗岳の雰囲気も知れると言うものでしょう。

小野村割岳の北側はもう芦生の京大演習林ですから、山頂に続く尾根を歩いていても従来の京都北山の雰囲気とは異なるものを感じました。

昭文社北山(2003年度版)に紹介されたルートを歩くのには、ルートファインディングにそれほどの苦労はいらないようです。

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6月22日(木)曇一時小雨 

この日の行動は次の通りである。

京阪出町柳駅(広河原行バス)7:56〜9:45広河原9:48〜10:45佐々里峠10:45〜11:08灰屋コース分岐11:15〜12:11乗越?12:11〜12:40ピーク911m13:10〜13:35小野村割岳13:50〜14:17天狗岳・951mピークへの分岐14.:17〜15:36ワサ谷林道上手のゲート15:36〜16:11ワサ谷林道下手のゲート16:11〜16:16バス停下の町(京阪出町柳駅行バス)17:19〜京阪出町柳駅

7:25頃に京阪出町柳駅に到着し広河原行の行列の尻につく。梅雨の最中であるが降雨確率が低そうなので思いのほか登山者が多い。皆山登りに飢えている感じである。5分前に発車した朽木村役場行は増設車が用意された。

定刻を若干遅れたがほぼ満車状態で広河原行も発車する。バスは二軒茶屋辺りから緑の中を走り気分は高揚して来る。本日は初めて広河原までのバスに乗るのである。このバス路線で大悲山口で下り桑谷山に登り能見口から乗車したことがあったが、これが最も北上したものであった。途中杜若なる優雅な名前のバス停を過ぎ間もなく広河原である。

広河原で下車したのは我々二人と大悲山口から乗車した女性三人の五人だけであった。女性等は北山の集落の雰囲気を楽しむようなハイキングで、早速バス停近くの喫茶店に沈殿してしまった。

佐々里峠まで旧道(オバナ谷)が開かれているが、道が荒れているとの情報から車道(佐々里峠3.5km)をのんびりと歩くことにする。直ぐに左手下にちんまりとした広河原のスキー場が見える。路側の桝の上の木にモリアオガエルの卵を発見する。車道が出来る前にはきれいな水の流れがあったのかのかも知れない。ここでデジカメでモリアオガエルの卵を撮影したが、電池が切れたので交換しようとしたところ、これはしたり予備の電池を忘れてきたのに気がついた。これからは家内が持参した銀塩カメラ、コニカビッグミニが頼みの綱となった。

約1時間時折車の排気ガスを吸いながら歩いて佐々里峠に到着した。峠には立派な石室の地蔵小屋があり、古くからの交通の要所であることを知らされる。小屋の前に灰屋ヘ向かう道が取り付いている。もうここからは京大演習林の域内であるようで、細かな入山心得なども掲示されている。

取り付き道は入口付近では若干の登りであるが、直ぐに緩いアップダウンの道になり心地よい歩行が続く。注意しながら25分前後歩くほどに、右手に小野村割岳に続く尾根が派生していて、よく見ると手前の立ち木に薄いが赤いペンキのマークがしてある。ルートを外していないとの確信を持って右の尾根に入り込む。生憎とこの辺りで雨が降るだし木の葉から雨音が聞こえてくる。木の葉が雨をさえぎってくれるので濡れるおそれはあまりないが、ザックカバーをかけ折りたたみ傘を開く。

京都北山の雨には傘が便利であると聞いてはいたが、小野村割岳への尾根は広く傘をさしていても木立に邪魔されることもなく確かに有効であった。広い尾根にはっきりとしたふみあとが残されているので、迷うこともなく歩ける。尾根の北側は京大演習林の域内であるので、木立のありようも南側とは異なる感じがする。アップダウンを繰り返すが高みには杉とブナの巨木が聳えていることが多い。杉の巨木に洞が出来ていて数人が入れるほどのスペースが作られている。内部は焼け焦げていて落雷があったことを思わせる。又ブナの巨木の根元には子木が生えていて子孫繁栄の図でもある。花はヤマボウシが盛りであった。

1時間弱歩いたところ右手から広い谷が合わさる地点に到着する。この辺りで雨は止んだようだ。地形的には東谷乗越と思われるが表示もなく確定は出来ない。この乗越の手前で小野村割岳から歩いてきた男性に会うが、今回の山行で出会った登山者はこの男性のみであった。

適当な場所で昼飯をとらねばと思いつつ歩いていたが、気がついたら911mピークの大杉に到着していた。少し遅い昼食にする。ここまで昼食なしで歩けたのは、佐々里峠手前で小腹が空き菓子パンを食したからのようであった。この911mピークは結構広い平であり、ゆっくりと休むには最適の場所であるが、広いだけに北側のふみあとに入り込む危険があり注意を要する地点のようである。

テープに記入された情報も参考に、北側に紛れ込むことなく南から向かい更に東へと尾根道を進む。25分ほど歩くとそこはもう小野村割岳の頂上(標高932m)であった。この尾根道の標準歩行時間(灰屋コ−ス分岐から小野村割岳)は2003年版北山には3時間と書いてあったが、実際は2時間弱で歩けるようだ。頂上の展望は南と東の一部に開けていて南の桑谷山は見通せるが東の山並は雲にまぎれて見通せない。気のせいか桑谷山の背後に皆子山が見えたようだ。

十分に休んで下山となったが、下の町発14:34のバスには間に合わない、さりとて16時過ぎのバスには時間がありすぎるので、ワサ谷から下の町に下るのではなくコウンド谷に出て能見口に下りるルートに急遽変更することとした。コウンド谷に出るルートに関しては、昭文社の古い版の北山2にオプションルートとして記載があったのを記憶していたのである。北山2の地図は持参して来なかったが、2003年版北山と2万5千分の一の地形図があるので大丈夫と思ったのだが、後に北山2の地図があれば良かったの思いをさせられた。

小野村割岳山頂から東に向かう尾根道はふみあとがさだかでなくなってきたが、天狗岳への道と951mピークへ向かう道の分岐は難なく見つけることが出来た。黄色・赤・白のテープの目印が沢山つけられていたので、それを探しながら歩いていったのである。分岐点には黄色のテープに矢印と共にコウンド谷と書かれていて、付近の倒木には赤いテープ上に能見口の表示がしてあったので、コウンド谷への源頭への道はほぼ確保出来たと一安心であった。尚天狗岳への道はよく踏まれていた。

これらの表示に従うと951mピークに至るはずであったが、ここでルートをミスしてしまい951mピークに至らずに気がついたらワサ谷の支谷に入り込んでいた。結構な急斜面を木の根を頼りにジグザグに下り、小さな谷の頭に下りることが出来た。この小谷をたどり部分的に高巻いて下り立ったところは何とワサ谷林道であって、林道の左手に最後の滝が流れている地点の若干上手の谷の合流点だった。コウンド谷に下りる積りがワサ谷に下りてしまい、しかも直接ワサ谷に下りれば50分足らずで下れる上手のゲート地点まで1時間45分ほどかけてしまったと言うご粗末でありました。

ワサ谷林道に出られれば後は林道沿いに下りに下ればよい。途中アシウナンテンショウの群生を不気味に見ながら二つのゲートを通過して無事に下の町バス停に16:16に帰着した。10分ほど前に土日祭に利用できるバスが発車しており、その後約1時間バス停近くの物置にて雨宿りをしつつバス待ちとなった。

帰りのバスの中でふと気がつくと左手の親指に山ヒルが食らいついていた。テイシュでつまみとりオロナインをすり込んで事なきを得たが、ミスしたルートでのきつい下り特に谷筋の下りでたかられたものと思っている。

本日のグロス歩行時間は6時間28分、ネット歩行時間は5時36分であった。尚累積獲得高度は850mとなっていたが、これは広河原と小野村割岳の標高差430mよりもかなり大きい。尾根筋のアップダウンと951mピーク手前の分岐までの登りが加算されているものと考える。本日の反省点としてはルートの変更には慎重であるべきで、特に事前の調査が十分でなかったのは問題であった。(2003.07.10記)

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第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
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第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
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第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
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第14回山行記録バックナンバー(大台ケ原散策)(2002.01.15)
第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
第16回山行記録バックナンバー(比叡山の初歩き)(2002.02.28)
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第31回山行記録バックナンバー(獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索)(2003.3.30)
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第34回山行記録バックナンバー(郷里長野市の市民の山である飯縄山)(2003.5.30)
第35回山行記録バックナンバー(愛宕山三角点と芦見谷)(2003.6.15)
第36回山行記録バックナンバー(梅雨の晴間に大山登山)(2003.6.30)