「獅子窟寺より月輪の滝までの古道を探索」

東大寺二月堂のお水取りも済み、啓蟄を過ぎると山歩きの虫が目を覚まします。今回は少し趣を変えて自宅近傍の交野市は獅子窟寺の寺域にある谷を探索した結果を報告したいと思います。獅子窟寺の谷を抜けて私市ハイキングコースにある月輪の滝まで昔獅子窟寺の修行僧が歩いた道があり、2万5千分の1の地形図にもそれらしい点線のルートが記載されています。

以前からこのルートの存在が気になっていました。獅子窟寺とくろんど園地を結ぶ尾根道に八畳岩と呼ばれる大岩がありますが、その付近から月輪の滝に下る道がつけられています。この度は会社OBの二人と三人パーティでこのルートを探索することにしました。

獅子窟寺は開基が役小角(エンノオズヌ)と言われている古刹で、交野市で唯一つの国宝である薬師如来坐像(平安初期の作品)が鎮座しています。この辺りの地形は複雑で2万5千分の1の地形図に記載されているルートと一部異なる道を歩きましたが、大阪府農とみどり環境の整備公社編集の「府民の森・くろんど園地」なる1万分の1の地図が大変に参考になりました。

低山徘徊派さんのルートマップ集にはこの辺りのルートがかなり詳細に紹介されていますが、八畳岩から248mピークの東にある乗り越しポイントまでは、昔の修行僧が歩いたと思われるルートを歩かれていないようです。

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3月13日(木) 快晴

この日の行動は次の通りである。

京阪電鉄河内森駅8:54〜9:16王の墓9:18.〜9:31獅子窟寺9:39〜9:53八畳岩9:53〜10:13三分岐点10:17〜10:33(248m)ピーク東乗り越し点10:33〜11:07私市ハイキングコ−ス合流点

尚今回の山行記録はルートの紹介が主目的であるので、JR河内磐船駅から私市ハイキングコース合流点までの2万5千分の1地形図にルートを記入したマップを貼付する。

京阪電鉄河内森駅またはJR河内磐船駅から獅子窟寺まで何時もは天田神社前を通るのであるが、今回は森二丁目を通って高区配水池付近から王の墓を経て獅子窟寺に至った。上記マップには天田神社経由のルートがプロットしてある。

獅子窟寺本堂の裏手の尾根を5分足らず歩くと八畳岩に到着する。この大岩の頂上からの生駒山と六甲山系の眺めは素晴らしいが、花崗岩で出来ているので足場は切ってあるものの雨上がりは滑りやすく注意が必要である。八畳岩の右下に細い道がつけられている。この道を少し下ると、分岐らしい地点に到達する。ここは黒赤のテープを目印にするが、左下を見ると大岩(りゅうがんくつ)の手前の石仏の赤い前掛が目につく。右は修行僧が歩いたと思われる尾根道につながっている。昔の道に忠実ならんと欲すれば右の尾根道を歩くことになろうが、山歩きのコースとしては左の巨岩・奇岩の谷ルートを歩く方が楽しいのは言うまでもない。上記マップで八畳岩の下のこの分かり難い分岐の大凡の位置が記されている。この二本のルートは、いずれ土生川(ドジョウガワ)を渡渉するポイントで合流する。

りゅうがんくつには月輪の滝方向と私市山手方向を示す最初の道標がある。巨岩・奇岩の谷ルートには鎖場ならぬロープ場が三箇所あり、また巨岩の下の穴を抜けることも出来る。土生川の尾根ルートとの合流点は比較的陽射しも入り流れを眺めながら一休みするに適した場所である。尚尾根ルートはこの渡渉点にかなりの急勾配で滑り落ちるように下る羽目になる。

合流点にも月輪の滝方向と私市山手方向を示す道標がある。私市方向を取らず川の左岸に渡渉(オオゲサナ)し南に向かう小さな流れを遡行する。途中で小さな岩場があるが左側を登ると良いようだ。2万5千分の1の地形図に記されたルートはかなり早い時期で右の尾根(248mピークより北に派生している)に取り付くようになっているが、現在利用されているルートは谷を遡行する形である。低山徘徊氏さんは地形図のルートより更に北の地点(土生川沿いに私市山手に下るルートの先の尾根への取り付き点)から右の尾根に取り付いているようである。

谷は直ぐに二分するが右の谷に入る。左の谷にもかなり明瞭なふみあとが見られそちらのルートを取りたい誘惑にかられるが、このルートはくろんど園地のこだちの路への近道であり、月輪の滝に行くにはかなり遠回りとなるのでご注意の程を。右の谷の山側に月輪の滝方向と獅子窟寺方向を示す道標があり大変に助かる。

右の谷は三分岐しているが、左のルートと真中のルートは直ぐに合流している。しかし右のルートは少し上部で合流し途中が荒れているのでお勧めではない。しかし岩に赤ペンキ右ルートを示しているのでここも要注意である。私は登り下りともは左ルートをお勧めする。左ルートと真中ルートの合流点からは、それほど登ることなく248mピークの東にある乗り越し点に到着する。この乗り越し点を右(西)に歩くと248mピークに達しそこから北に延びる(支)尾根を下ると土生川からの取り付きに下れる。また左(東)すればくろんど園地のこだちの路に到達出来る。しかしこのこだちの路との合流点には立入禁止の立て札が立てられている。左谷からのこだちの路の合流点にも同様な立て札があることから、このルートには一般ハイカーは立ち入るなとの考えがあるようだ。

真向かいに、間違える余地もないほどに明瞭に私市ハキングコ−スに下っている谷の源頭への下りルートがつけられている。それほどの急勾配ではないが落ち葉で覆われた長い下りなので40m前後と100m前後のロープが用意されていたのは有り難かった。手を滑らすこともあるので、このルートを下る場合は軍手がある方が望ましい。谷への源頭までの路は日も差し込んで好ましい雰囲気である。後は谷を下るだけだとの思いもそう感じさせるのだろうか。

の源頭は左股に下り立つが、右股に移動して谷筋を下ることになる。この辺りにも黒赤テープを木に巻いておいたので参考になるだろう。谷を慎重に下るが途中二回左谷を合わせる。ここまで下れば私市ハイキングコースとの合流点は間もなくの感じである。

このルートは下るのも良いが登るのも面白いと思う。登る場合は私市ハイキングルートの車留めのゲートのある尺治川の橋の手前の二つの石碑が目印となる地点で、左手の山側の道に入る。谷の右岸を登り最初の分岐で右谷に入る。右谷を遡ると更に分岐があるがここも右谷を選ぶ。この谷をつめると涸れてきて特異な形の木立が目につき、この地点でまた分岐がある。一応右股に入りふみあとに従って左股に移り左股をつめると248mピークにつながる乗り越し点への登り道に続く。後は下りを逆に歩くだけのことである。

最初の分岐では左谷にかなり明瞭なふみあとがありそちらを歩く誘惑にかられる。左谷を遡行してもいずれ248mピークにつながる尾根に這い上がることが出来るが、かなりの直登を強いられるのは覚悟しておきたい。

尚谷を遡行する場合谷筋を歩いて直ぐに右手の山腹に上がる道がつけられていて、ここにも朽ちた道標が立てられている。この山腹を横切る道は二番目の分岐下で(下る場合は最初の分岐下で)谷筋よりの道に合流するが、山腹に至る道は急で露岩が多いので登るのは良いとしても下るのはお勧めではない。

この日は私市ハイキングルートからほしだ園地に歩きのんびりとした一日を楽しんだが、獅子窟寺から月輪の滝までの古道がトレース出来た満足感で充実した山歩きであったと思っている。(2003.03.20記)

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