毎週末が大型連休のような私は何も世の中がGWだといってもそれに同調することもないのですが、4月28日(日)に北小松駅から近江高島駅へとリトル比良を縦走して来ました。さる雑誌の特集号でリトル比良の紹介記事を読み早速その気になったものです。北小松駅に向かう湖西線の車窓から雲に隠れる蓬莱山を見て多少天気を心配しましたが、北に向かうほど雲が切れ、又標高が低いリトル比良の山故に結構な日和で山行が楽しめました。

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〔コース〕 今回も参考の為に記録の前に歩いたコースを記すことにしました。

北小松駅〜慕之橋〜楊梅ノ滝(雄滝)〜涼峠〜オトシの湿原〜寒風峠〜鵜川越〜岩阿沙利山〜オーム岩〜岳山〜音羽〜近江高島駅 歩行距離 13km

4月28日(日) 晴
北小松駅(高度100m弱)を出来るだけ早く出発したいので、朝一番のバスで牧野駅経由で京都駅に向かう。7:07発の近江今津行きに乗り7:49頃北小松駅に到着する。下車の客は我々二人のみであった。トイレなど済ませ7:54に楊梅ノ滝・比良げんき村への道案内を頼りに山に向かう舗装道路を歩き出す。パートナーは早速ワラビ見つけて今晩の味噌汁に入れる程度の収穫をあげる。カタバミも目につく。

志賀町立比良げんき村を過ぎ8:21に慕之橋に到着する。左すれば滝見台を経て涼(スズシ)峠に至り、右を取れば川沿いに楊梅(ヤマモモ)ノ滝を経て涼峠に至る。近くで滝を見たいので右の道を選ぶ。説明板によれば楊梅ノ滝は五つの滝よりなり、合計落差は76mに達するそうである。下流から雌滝(落差15m)、薬研滝、雄滝(落差40m)の三滝が名前をもっている。左岸を登り雌滝には7分ほどで到着する。二本の滝が流れ落ち優雅な感じの滝である。様子から夫婦滝と名付けてもおかしくはないが、しかし白滝谷の夫婦滝の方がスケールが大きい。少し苦労して右岸に渡渉し滝を高巻く。

同じく7分ほど木の根を掴んだりして急登し、次いで鉄梯子で川原に下りると薬研滝に着く。薬研(ヤゲン)を思わす深い岩溝を急流がほとばしる男性的な滝である。

薬研滝より33段の鉄梯子が掛けられている右岸の大岩を乗り越し少し歩くと雄滝と涼峠への分岐に到着する。雄滝への道を選び山肌に付けられた水平道をほんの少し進むと雄滝に到着する。ここまで薬研滝から10分足らずの道程であった。

雄滝は落差40mと聞くが、半分ほどが瀑布で途中から岩に当る滝になる。上部20m程の部分は湖西線の車窓からも見ることが出来るそうである。事実帰りに注意して見ていたら北小松駅を過ぎる頃から目に留まり、近江舞子の駅頭では丁度北側の山腹に白く映えるシシ岩の右下に布引の滝様にはっきりと確認出来た。

涼峠への分岐まで戻り一尾根越すと滝見台からの道に合流する。雄滝から20分程の歩きであった。この合流点からは、今直下で見てきた雄滝を白いシシ岩と山腹の緑との間にくっきりと見ることが出来、又琵琶湖方面の眺めも良く絶好の展望所である。ここからはきつい登りもなく9:40に涼峠に到着した。涼峠は北に琵琶湖が開け心地よい風が吹き上がってくる。西にはヤケオ山が均整な山容を現している。思わず長居をしたくなる雰囲気だが小休止に留めて、9:44に寒風峠を目指して出発である。

少し歩いた地点でオトシアナ云々と書いてあったとパートナーが言い出したので、冬季に狩をするためのオトシアナでもあるのかと思った。何の事はないオトシの湿原への道標であったのだ。オトシの湿原は季節になればそれなりの風景を作るのだろうが、今の時点では唯の湿地でズボンが汚れるお粗末の程度である。しかし川の瀬音を聞いたり、林間の水平道をのんびりペースで歩いたりと良い雰囲気の道ではあった。

10:13に寒風峠に到着する。ここは南はヤケ山から釈迦岳、北は岩阿沙利山、西は黒谷・鹿ケ瀬、東は北小松に至る古来よりの要所である。小腹がすいてきたのでおにぎりを1個食した。パートナーは用意してきたオカリナを吹き小鳥を集めようと努力するが、その効果が確認出来る前に、近江高島の音羽から権現山まで縦走中の元気な中年登山者が鵜川越方面から歩いてきたので中止してしまった。元気者の登山者は10分遅れとパンを1個食べてそこそこに出発して行った。やや古い比良山系のガイドブックによれば、リトル比良を経由する縦走でも一日コースとは書いてなかったと記憶している。まあ達者な登山者がいることよ。

何やかやと結構休憩を取り、10:27に次ぎの目的地の鵜川越を目指して出発する。寒風峠を出発して間もなく、目敏いパートナーがイカリソウを見つける。花はまさしく四本のツメを持った錨の形である。新緑がまぶしいブナとクヌギが共生するあまり起伏のない尾根道を歩く。寒風峠から25分ほど歩いた地点に中位の大岩(?)がにあり、その上から北西方向・西方向の比良の峰々を写した。ヤケオ山・釈迦岳・コヤマノ岳・武奈ケ岳・釣瓶岳が一望出来る好スポットであった。又この付近でチゴユリを散見した。ササユリの豪華な咲き振りと比較は出来ないが、可憐は咲きざまは好みである。楽しい縦走が続き気がつかぬ間に本ルートでの最高峰の滝山(標高703m)を巻いてしまい、突然目の前に立派な林道が現われたので驚いた。鵜川越(標高553m)であった。林道の常として視界が開けるので、ここで初めて蛇谷ケ峰を見ることが出来た。時に11:30であった。道標には岩阿沙利山まで0.5kmとあり、後僅かな距離と知る。

林道を横切り岩阿沙利山までの急登に入る。本日一番の登りであり適当にジグザグ登りをして頑張る。手前のピークにだまされながらも11:57に岩阿沙利山(標高686.4m)の頂上に到着する。尚頂上手前で小さなコケリンドウをめずらしくも私が見つけた。タテヤマリンドウほどの小さなリンドウである。三角点のある付近は木立に妨げられて展望は良くない。僅かに西に釣瓶岳、北に蛇谷ケ峰が見えるのみである。頂上の西に仏岩がありそこからの展望は良いらしいが、事前の調査不十分でその場所には行かなかった。ゆっくりと残りのおにぎりを食べ熱いコーヒーを飲む。かなり発汗したのでコーヒーの美味しいこと。ここまでの合計獲得高度は849mであった。

十二分に休息し12:51に音羽を目指して下山を開始する。岩阿沙利山から僅かの距離は急な下りであるが、登り程の急勾配は感じない。数本の開花しはじめたシャクナゲが目に入る。このルートではここ以外では開花しているシャクナゲは見られなかった。道沿いの大岩を見るたびにオーム岩かと期待する。ある岩には結び目を作ったロープが下げられていたが、腕力のある若者にしか利用出来ないと思われた。何遍か大岩がオーム岩かとだまされながら、13:42に本物のオーム岩に到着する。

ここからの眺望は抜群であり南西方向の釈迦岳より始まりコヤマノ岳、武奈ケ岳、釣瓶岳、蛇谷ケ峰と比良の峰々が一望である。釣瓶岳と蛇谷ケ峰の間には安曇川沿いの白倉山も見える。北の方角には三重嶽もうっすらと見えたと思うが定かではない。十分に山望を楽しんで13:46に次ぎの目的地の岳山に向かう。

オーム岩より下りがあり岳山の手前に登りがあったが、それほどの負担もなく14:18に岳山(標高565m)に到着する。石室があるとのことであったが、伊予柑などを食べるのに気をとられて拝見せずであった。これ又事前調査不十分。やや長い休憩を取り14:20に岳観音を目指し出発である。

岳観音の手前で風化したザレ場を二ヶ所通過する。岩にルートを示す赤ペンキマークなどあり、若干高山の趣がある。事実ルートが見つけにくく結構慎重な下りを強いられる。14:53に岳観音跡を通過する。石段とか積み重なった古材木が見られ、かつてここに岳観音のお社があったことをしのばせる。ここからの琵琶湖の眺めも素晴らしいらしいが、一路音羽を目指して下山を続ける。

由緒ある参道を髣髴させる長い石段を下って行くと、左手に突然一見残雪に覆われた山とおぼしき風景が目に入った。場所は白坂で風化した花崗岩の砂礫があたかも雪のように見えたものである。更に下ると岩と松が散在する中に石灯篭が聳えた日本庭園風な場所、賽の河原のお地蔵様などが見え、確かに岳観音の参道を下っていることを実感させられる。下山道の両側の林にはテープが張られていて風情を損なっているが、この辺りは松茸が採れるのだそうである。途中で出会った地元の方にパートナーが聞き出したものである。左手の山よりきれいな水が流れているので、静止を振りきってコップに二杯ほどを飲み干す。甘露甘露。

だんだんと道が広くなり林道になる。大炊神社が見えそこを右折するともう音羽のバス停である。バス停到着は15:45であった。鳥居まえの道の側溝を流れるきれいな水でタオルを濡らし顔など拭いてリフレシュする。畑よりのバスを待つよりは歩く方が早いだろうとそのまま近江高島駅に向かって歩き出す。十分にリトル比良の縦走を楽しんだ後のクールダウンと言ったところだろうか。たいした歩きをするまでもなく、駅前のガリバーの巨大な像に迎えられて16:02に無事駅に到着する。16:23発新快速姫路行に乗れたので、京都で早い夕食を取っても余裕の帰宅が出来た。

本日のグロス歩行時間は7時間56分、ネット歩行時間は6時間1分で楊梅ノ滝を回って登ったことも考慮すれば、まずまず標準並と言ったところだろうか。(2002.05.05記)

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
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第15回山行記録バックナンバー(晩秋の百里ケ岳)(2002.02.15)
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