昨年11月17日(土)に以前から気になっていた江若国境の百里ケ岳に登りました。以前にマイカー登山で朽木村の生杉から三国峠に登り長治谷を散策したことがありました。その時以来百里のネーミングから、さぞ見晴らしの良い山なのだろうと勝手に思い込み、登りたい山になっていました。ところがその後に家内からマイカー登山を禁止され、以来百里ケ岳はアプローチの難しい山となってしまいました。しかし安曇川駅から小入谷へのバスの便を詳細に調べたら、自宅から樟葉行きバス5:41発を利用すれば日帰りが可能であることが分りましたので、紅葉・黄葉には若干遅い気味はありますが決行した次第です。

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11月17日(土)薄曇

交通機関を利用して百里ケ岳の登山口にアプローチするのは結構手間がかかるので、参考になると思い先ず小入谷までの交通機関、接続時間などを記すことにしよう。

    5:41   長尾家具町バス
    7:17   京都駅着
    7:56   安曇川駅着
    8:03   安曇川駅 若江交通バス 朽木学校行き発
    8:37   朽木役場前 朽木村営バス 生杉行き発
    9:28   小入谷着

安曇川駅から朽木学校行きに乗り朽木役場前で下車し、朽木役場前から生杉行きに乗るのであるが、この接続は確実に行われる。尚この路線バスは以前針畑バスといわれていたが、現在若江交通バスの手を離れて村営になっている。そして朽木役場前から梅ノ木、川合、小川、平良、桑原、生杉口を経て小入谷に到着し、又生杉口に戻り終点の生杉に至る。復路はこの逆を通るので、古いガイドブックなどに能家回りとか小川回りとか書いてあっても今や循環の便はない。よって小入谷越で下車することも出来ない相談である。そして生杉への往復便は平日と第一・第三土曜日に利用可能とされているが、日曜日も運行されているとバスの運転手さんは言っていた。事前に朽木村役場に問い合わせるに越したことはない。運が良ければ出町柳駅7:45発の朽木学校前行きの京都バスが、梅ノ木で生杉行きの朽木村営バスに接続するとも言っていたが、確実に接続してくれたら交通費・時間の大変な節約になろう。

さて前置きが長くなったが、トイレをすませ9:35に先ず小入谷越に向かう。バス停の奥を数十メートルも歩くと道標が立っていて、薄暗い小道を歩くと10分ほどで難なく小入谷越に到着する。車が5台程駐車可能なスペースが用意されている。感心なことにこの駐車場を清掃しているご夫婦がおられたが、ボランティアと思われ頭が下がった。

9:52に百里ケ岳を目指した登りを開始する。直ぐに急な登りであるが汗をかくまでもなく尾根に取りつけた。陽がささないのでやや暗い尾根道をのんびりと歩き10:53に805mピ−クに到着する。ここまでにきつい登りはない。一息入れ朝食が早かったのでおむすびを一つ食べて元気をつける。立木越しに百里ケ岳が見えて早速写真を数枚撮る。折悪しく時雨れて来たが未だ雨具を着用する段階でないと判断し11:03に出発する。

11:16にシチクレ峠に到着である。木地山方向には道が残されているが、小入谷方向の大倉谷林道に至る道はふみあとすら認められない。かつて小入谷からは根来坂と大倉谷林道からのシチクレ峠が百里ケ岳へのルートであったろうに、人が歩かなくなった山道の荒廃は早いもののようである。シチクレ峠はパスし本日最初の急登を頑張るとそこは県境尾根出合であった。時雨がひどくなって来たのでここで雨具を着用に及ぶ。

県境尾根出合から頂上までは多少の登りがあっても全体として楽な道で、下山して来る4〜5人の男性パーテイに励まされ頂上到着は11:58であった。グロス2時間23分、ネット2時間の所要時間である。

頂上はかなり広く三角測量用に一部切り開きがなされているが、全般的に立木のせいで展望は芳しくない。百里ケ岳の名前の由来百里は遠い昔の話なのであろう。それでも木の間隠れに蛇谷ケ峰がはっきり見えるが、武奈ケ岳は確認できず僅かにその北側の山並が見える程度である。パノラマ写真などとんでもない状況であるので、写真撮影はそこそこにして熱いコーヒーをゆっくりと賞味することにした。

ご夫婦らしきパーテイが上がって来てすこしほっとする。あまり登山者の多い山頂は敬遠したいが、我々二人だけの山頂も心細いものである。1998年の夏槍ケ岳に登った際にガスの中で我々二人が頂上を独占したが、贅沢な気分と心細さが同居して何とも言えない複雑な思いであった。

十分に休んで12:51に下山を開始する。13:12に県境尾根出合をパスし13:33に県境尾根ピークをパスする。この尾根は向かって左が滋賀県で右が福井県である。何となくはるばる来たもんだの思いがする。県境尾根ピークの登りは短いが本日二回目の急登で最後と思い頑張る。ピークを越し5分で根来坂に到着する。この峠は古くから若狭と近江を結ぶ峠で、古い石塔とお地蔵様もある。小休止を取り西側からの百里ケ岳と峠道の風景をデジカメに納める。ここまで来たら迷うことなく小入谷に戻れるので、高揚した気分も徐々にトーンダウンと言ったところだろうか。

13:48に根来坂に別れを告げ下山を開始する。林道の開発が進み根来坂の直ぐ下まで林道が開かれつつある。ここからは旧道と林道をないまぜに歩くことになる。旧道を通して歩けないのは大変に残念であるが、林道を歩くメリットの一つは周囲が開けているので展望に恵まれることである。東側には今朝歩いた百里新道の開かれた尾根が見え、西側は三国峠より発する山並が見渡せる。いずれも既に落葉したブナ・黄葉しているクヌギ類の山肌がきれいである。南西方向には待望の武奈ケ岳もうっすらと姿を見せている。

最後の旧道と林道の出合に焼尾地蔵が祭られていた。ここを13:59にパスする。途中の林道の路肩下にスギヒラタケが沢山生えているのが見えたが、残念ながらそこまで下りるのが危険に思われ採集はギブアップ。豆腐と澄まし汁にすると美味いのだけれどなあ。

ガイドブック(京阪神ワンデイ・ハイク 1996年4月改訂)によると更に旧道が歩けるように書いてあったが、注意していたものの林道の左手にそれらしい道が見つけられないままに大倉谷林道に出合い、15:15に小入谷バス停に帰着した。本日の所要時間はグロス4時間47分、ネット4時間14分で、少し物足らなかった感じもあった。

朽木学校前行きは小入谷発17:19でそれまでの約2時間をバス待合室で過ごすことになってしまった。小入谷や生杉に売店か喫茶店でもあるかと期待しそこで時間つぶしをしたり出来るのではと思っていたが、まったく何もない集落であった。能家まで行かないとどうにもならないようであった。時々時雨れていた天気が崩れ本格的な雨となって、近所の山を散策するわけにもいかなくなった。二人が待合室で手持ち無沙汰な状況で座っているのを手前の杉林で枝打ちをしていたおじさんが待合室に入って来て、四方山話をしてくれかれこれ小1時間ほど付き合ってくれた。小入谷の人々は皆このようにホスピタリテイに富んでいるのかと感じ入ったことであった。

ほぼ時刻通りにバスが着き、生杉口でもう一人の乗客(途中で下車した)を乗せ18:05に朽木学校前に到着した。安曇川駅行きの若江交通バスは朽木学校前を18:15に出発し、18:45に安曇川駅に到着した。駅前のスーパーで鯖寿司を購入して夕食とし、JR、近鉄、京阪、京阪交通バスと乗り継いで帰宅したのは21:00をやや過ぎていた。小入多谷バス停で約2時間待ちとなった以外は順調な山行であったと思う。もっとのんびりと登り山頂でもっとゆっくりし、もっと景色を楽しみながら下山をすべきであったのだろうが、なかなか身についた歩きのペースは変わらないものだ。(2002.01.22記)

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
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