10月4・5・6日と鳳凰三山を縦走してきました。1年振りに南アルプスを登り山行の楽しさを改めて実感しました。その後10月10日に伊豆熱川で同級会があり、この機会を逃さず天城縦走をして来ました。翌11日伊豆熱川駅から伊東駅、伊東駅から天城高原ゴルフ場へと電車・バスを乗り継ぎ、ゴルフ場手前の登山口から天城峠へと歩き、時期外れではありましたが十分に楽しみました。天城連山の主峰は万三郎岳で百名山の一つです。

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10月11日 晴時々曇
伊東駅発8:56の第二便のバスに乗り、途中姿の良い大室山の麓を通り定刻の9:07に天城高原ゴルフ場の入り口に到着する。ここで下車したのは我々二人ともう一人の単独行者のみであった。今回のパートナー家内でなく前日の同級会に出席した渡辺さんである。

10:09に登山口(標高約1050m)を出発し薄暗い雑木林の中を先ず万二郎登山口に向かう。正規の登山道はえぐれてトレンチ状になっている。歩きやすい場所にふみあとがつけられていて、注意しないと方向を間違える可能性もある。この時間に下山をしているグループがあったが、早朝登山の一行であったのだろうか。

10:23に万二郎登山口に到着し、小さな流れを渡って少し歩くと万二郎岳への登山ルートに入り、明るさが戻り気分も高揚してくる。一部新道につけ変えられているがほぼ昔の登山道を歩くことになり、それほどの厳しさもなく11:01に万二郎岳(1320m)の頂上に到着である。ここからは箒木山への道が分岐している。既にバスに乗り合わせていた単独行者は到着していて一服つけていた。彼も天城峠まで縦走する予定と聞いたが、その後ついに追いつくことはなく又天城峠のバス停で再会することもなかったので、多分一便前のバスで修善寺に向かったものと思う。我々はそれほど遅いペースではなく歩いた積りであるが、世の中には達者な人もいるものだ。

頂上は立ち木のせいで眺望はまったくきかないが、日光は豊富で気持ちが良くつい長居をしてしまい出発は11:17であった。帰りの新幹線の時間などを考えると天城峠発17:14のバスをキャッチしなければならず、登山口の案内図の距離17km、所要時間6.5時間が気になる山行になっているのである。

少々歩くと岩場らしきものがありこの辺りから富士山が見えるとのことだが、生憎と雲が出ていて富士山の頂きすらお目にかかれない。しかし馬の背が雑誌の写真の構図そのままにきれいに見える。

11:52に石楠立(ハナタテ)に着いたので5分休憩し11:57に出発する。これから戸塚峠の先まで見事なブナの林が続いている。ブナも時期が来れば黄葉が楽しめるが、今は花の時期でもなく紅葉・黄葉の時期でもないのがちょいと残念である。花と時期と言えばこの縦走路とその周辺ではアセビ・シャクナゲ・ツツジなどが楽しめるようだ。

気持ちの良い尾根歩きを続け12:29に最高峰の万三郎岳(1405.6m)に到着する。やや遅いが伊東駅前のコンビニで買い入れたおむすびで昼食とする。丁度六人ほどのパーティがたむろしていて自然と話が始まる。この山頂も立ち木のため展望が芳しくないと聞いていたが、パーティの人が富士山が見えると教えてくれた。富士山が望める方角の立ち木が伐採されていて、雲の上に山頂が顔をのぞかせているではありませんか。雲の存在はまったく気まぐれなので早く撮影しなさいとのアドバイスに従い、あわててシャッターを切った次第である。彼等は中伊豆の町民で万三郎岳の先の小岳まで行き、これから涸沢分岐点を経て万二郎登山口に戻るとのことであった。我々が天城峠まで縦走すると話をしたら頑張るようにとエールを送られてしまった。

何時もより短い20分の昼食休憩で12:49に次ぎの目的地の小岳を目指して出発する。片瀬峠を経て13:14に小岳を通過し戸塚峠に向かう。ブナの林が見事でヒメシャラ・マメザクラなども目につく。ヒメとかマメとかのネーミングに似合わずそれほど小型の木ではない。

戸塚峠の手前でこの縦走路一番の急坂を下り13:44に戸塚峠に着き小休止をする。この急坂のルート上の切り株に薄茶色の匂いも良い茸が密生していたが、採る人もいないようで今の時期縦走する登山者は少ないのかなと思わせた。13:51に白田峠を目指す。

白田峠までの道と白田峠から八丁池までの道はほぼ尾根に沿ってつけられた歩きやすいもので、金剛山から紀見峠間のダイトレの後半部の感じであった。14:18に白田峠をパスし14:58に八丁池に到着する。池の手前はトレンチやらぬかるみがあって少々歩きにくい道であったが、前日までの長雨の影響があったようだ。八丁池は周囲が八丁(約900m)ある火山湖で静寂そのものの山の湖である。特に時期外れの午後3時過ぎとあって我々二人以外に人影をまったく見ない。パノラマ用の写真を撮影し、お茶を一杯飲み15:07にあわただしく天城峠に向かい出発する。

天城峠バス停までには17:14前に着かねばならず、昭文社の「伊豆」の地図によれば標準歩行時間は1時間48分となっていて、残された2時間7分ではあまり余裕が感じられない。幸なことには今回のパートナーのバス会社提供の地図の読解力とルートファインデイングの能力の高さは素晴らしく、まったくお任せで昭文社の詳細地図を参照するまでもない。ルートでミスをする恐れはほとんどなかった。

きれいなワサビ畑を横目に見て先を急ぐが、向峠の手前で鹿(さおじか)の鳴き声を聞き期待を持って歩いていたところ、はたして左手の斜面を一頭の鹿が走って行くのを目撃する。山行で鹿を目にしたのは大尾山尾根以来であった。16:20に向峠をパスし薄暗くなって来た林間の小道をひたすらに歩き、天城峠に到着したのが16:35であった。

ここから天城峠バス停まで約20分を要するのみなので、ほっとして通りすぎる。直進すれば伊豆山稜線歩道に入るが、右をとりジグザグ道を旧天城トンネルに向かう。もう薄暮で足元に注意である。休憩所の屋根が見えてそこが旧天城トンネルであった。2分ほど時間をとり大急ぎでデジカメのシャッターを切る。今回の旅行の前に久し振りに読んだ「伊豆の踊り子」の一節を思いながらも、多分リタッチをしないと暗闇の一枚であろうとも思う。あわただしく暮れて足元がまったく見えにくくなっている階段を慎重に降りて、16:56に無事天城峠バス停に到着である。17:14前に修善寺駅行きのバスに乗ることが出来た。

始めは二人きりの乗客であったが、途中から高校生が大勢乗りこみ明るい雰囲気となった。18:17に修善寺駅に到着し、駅前の土産物店で温泉饅頭を買い三島駅への電車に乗る。三島駅からは名古屋駅で乗り換えしたが、缶ビールを飲み弁当を食した以外は京都駅まで夢うつつであった。

今回はたまたま同級会開催の機会で天城縦走をしたので、花の時期でも紅葉の時期でもなくその点やや期待外れの山行であったが、見事なブナの林間を語らいつつ楽しく歩けたのはいい経験であった。本日のグロスの歩行時間は6時間47分、ネット歩行時間は5時間48分で、登山口の案内図の6時間30分をかなり上回った快速であったが、ひとえにパートナーの渡辺さんのお蔭と思っている。(2001.11.29記)

第01回山行記録バックナンバー(何故山好きに)(2000.09.14)
第02回山行記録バックナンバー(念願の劔岳に登る)(2000.10.15)
第03回山行記録バックナンバー(秋の白峰三山)(2000.12.30)
第04回山行記録バックナンバー(交野山 - 石仏の道)(2001.03.15)
第05回山行記録バックナンバー(懐かしの摩耶山)(2001.04.15)
第06回山行記録バックナンバー(早春の奥比叡縦走)(2001.04.30)
第07回山行記録バックナンバー(めずらしく九州の山 - 由布岳)(2001.05.15)
第08回山行記録バックナンバー(八淵ノ滝から武奈ケ岳)(2001.05.30)
第09回山行記録バックナンバー(大普賢岳より七曜岳まで) (2001.06.15)
第10回山行記録バックナンバー(権現山より蓬莱山まで)(2001.07.15)
第11回山行記録バックナンバー(梨ノ木林道から竜ケ岳)(2001.10.15)
第12回山行記録バックナンバー(秋の鳳凰三山)(2001.10.30)