私の夫が「うつ状態」になってから、まもなく8年が過ぎようとしています。本当に早いものです。 振り返ってみれば、無我夢中で過ごしてきました。ずいぶん泣きましたし、しんどい思いもたくさんしました。おそらく夫は一生病気とつき合って、コントロールしながら生きていくことになるでしょう。 今では私もだいぶこの状態にも慣れて、昔よりも少しは強くなれたと思います。でも、病気が長期化している分だけ、新たな問題も生まれてきています。将来のことを考えると、不安が尽きることはありません。 私は、これまでずっと、夫の主治医の先生以外には、夫の病気のことや、自分の思いを素直に話すことができませんでした。なぜならば、話しても誰にも満足に受け止めてもらえなかったからです。 みなさんも経験されていると思いますが、まだまだ「心の病」に対する偏見は根強いものがあります。身近な人たちでさえも、夫の病気のことを話すと、変に誤解されたり、心配させたり困惑させてしまったり、気を遣わせてしまったりすることがほとんどなのです。だから自分の親にも友人にも、夫の病状や自分のしんどい気持ちの全てをありのまま話すことはできません。 病気になられたご本人はもちろん一番辛いと思いますが、家族だって辛いのです。周りの人たちと心を病む家族との狭間で、悩んだり、困惑したりすることもたくさんあるのです。 私自身も周囲の家族の普通の生活が羨ましかったり、妬ましくなったりしてどうしようもなく苦しくなることもあります。心病む人とともに、先の見えない不安を抱えながら生きています。 私がこのページを開いたのは、自分と同じようにパートナーや家族が心の病になって悩んでいる人たちと知り合いたいと思ったからです。このまま一人でずっと夫の心の病気という不安を抱えながら生きていくのかと思うと、たまらなく苦しくなったからです。 それぞれの家族の抱える状況は違っても、同じような経験をしたもの同士なら、きっと気持ちの上で共感し合える部分がたくさんあると思います。本音で苦しい気持ちを吐き出したり、素直に思いを語り合ったりできる場が欲しいと思いました。 よろしかったら、ぜひ連絡をいただけないでしょうか? 多くの同じような思いを抱えていらっしゃる方々と出会うことで、気持ちが癒されて、もっと強くなれるような気がします。 また、このHPが少しでも私と同じような経験をされている方のお役に立てるとしたら、こんなに嬉しいことはありません。 2001年3月31日 ホームページの開設にあたって MIYA@管理人 |