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思想(文化研究など) 
2001年8月13日更新

 前回(01年1月)に台湾にきた時も誠品書店(復興北路・敦化南路)や三民書店で文化研究の本を探したけど、なぜか一冊だけ平積みになっていたサイードの『郷関何処』を見つけただけでした。

 今回、誠品書店(新生南路・台湾大学正門前)に行ったら、文化研究のコーナーをみつけてびっくり(どうやら以前からあったらしい、少なくとも一年前から)原書、中訳書、華人研究者による最近流行の概念の解説書シリーズ等、なかなか充実していました。三重の誠品書店にも文化研究コーナーがありました。今日はこれから新竹へ行くので新竹の誠品書店も探検する予定です。

 「後殖民主義」「女性主義」「後結構主義」等を紹介している揚智文化事業股(イ分)公司)の文化手邊冊シリーズは、ほんの大きさ・価格が手ごろ、筆者は中国語ネイティブなのでありがたい本です。「出版縁起」に台湾の出版界の問題点が書かれていました。私が中文書を集め出してからずっと感じていたことが書いてあり、嬉しくなりました。翻訳ものは読みずらい・・・と、ずっと感じていたけど私だけじゃなかったみたいです。

 日本にいる時は、自分が今読んでいる作品が翻訳ものかどうかなんて、あまり考えた事がありませんでした。最近、中国大陸の翻訳レベルの低さを嘆く文章を読んだけど、日本の翻訳の水準はどうなのでしょう。台湾で知り合う人のほうが日本の知人よりずっと英語力(会話)が高く感じるのですが・・・。


2001年8月現在集めた本は以下の通りです。
邱貴芬日據以來台灣女作家小説選讀(上)(女書文化文化事業有限公司,2001.7.9.  
邱貴芬日據以來台灣女作家小説選讀(下)(女書文化文化事業有限公司,2001.7.9.
薩伊『東方主義』 日本語版も中国語版も難しい・・・。
薩伊『郷関何處』  日本語版も出版されたそうです。
陶東風『後殖民主義 文化手邊冊48』(2000年2月 揚智文化事業股(イ分)公司)
楊大春『後結構主義 文化手冊20』(1996年12月、揚智文化事業股(イ分)公司)
楊大春『当代大師系列01徳希達 Jacques Derrida』(1995年、生智)
楊大春『当代大師系列04傳 Michel Foucault』(1997年、生智)
朱剛『当代大師系列10薩伊徳Edward W.Said』(1997年、生智)
Ziauddin Sardar著・陳 寶『啓蒙学叢書 思潮與大師経典漫画 文化研究』(1998年、立緒文化事業有限公司)
南方朔『語言是我(イ門)的居所』(1997年、大田出版)
許寶強 袁偉編『文化社会 研究訳叢6 語言與翻訳的政治』(2000年、OXFORD)
印順法師『佛在人間』(1998年、正聞出版社) 
印順法師『学佛三要』(1998年、正聞出版社)今回私を泊めてくれた台湾朋友がプレゼントしてくれました。敬虔な仏教徒の彼と「往生」「空」「無常」などについて議論したのはとっても面白かったです。彼との議論の内容は、忘れないうちに整理して掲載します。

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